京セラと横浜市は、京セラが開発した「IoT宅配システム」による宅配の再配達解消を目的とした実証実験を、2月1日より横浜市若葉台団地(神奈川県横浜市旭区)で開始したことを発表した。

  • 「IoT宅配システム」のイメージ図

    「IoT宅配システム」のイメージ図

この実証実験は、白山機工が開発した宅配ボックスを使い、佐川急便と日本郵便の2社が参画して横浜市若葉台団地790戸を対象に行う大規模なもの。

「IoT宅配システム」では、ドライバーの携帯端末で宅配ボックスの空き状況を確認できるのに加え、事前に予約することも可能。これにより、宅配ドライバーが現地に到着し、配達先が不在で宅配ボックスに空きがない場合に、再配達しなければならないという非効率さを改善でき、再配達件数の削減に貢献するという。

一方、利用者も、宅配ボックスに自分宛の荷物が届いたことや自分宛の宅配ボックスが予約されたことをリアルタイムに知ることができるため、効率的に荷物を受け取ることができるということだ。

  • 宅配ボックスの空き状況を確認できる端末画面(左2つ:ドライバー向けWebアプリ、右2つ:利用者向けWebアプリ)

    宅配ボックスの空き状況を確認できる端末画面(左2つ:ドライバー向けWebアプリ、右2つ:利用者向けWebアプリ)

実証実験の対象となるのは横浜市若葉台団地の3-2棟~3-8棟(790戸)。2月1日~3月1日のプレ実験では宅配ボックスを導入した場合の再配達の実態の把握し、3月2日~5月13日までの本実験では宅配ボックスをIoT化したことで得られるドライバー側、利用者側の効果を検証するという。また、5月14日~6月15日にはIoT宅配ボックス導入による再配達の低減とドライバーの業務効率化を検証するということだ。

なお、同実証実験は、横浜市が推進する、業種や企業規模の枠組みを超えてIoTビジネスを目指すプレーヤーの「連携」を実践する「I・TOP横浜」の一環である「宅配ボックスIoT化 再配達解消プロジェクト」の取り組みとだということだ。