村田製作所は1月31日、「MURATA OPEN INNOVATIONサイト」を新たに公開した。同サイトは業種・業態を問わず、スタートアップ企業を中心としたさまざまなパートナーとのオープンイノベーションを促進することを目的としている。

昨今のビジネス環境は高度化が進んでおり、顧客から製品だけでなくトータルソリューションの提供までが求められるなど、自社単独で課題解決・ビジネス化することはますます難しくなっているという。同社はこれまでもスタートアップ企業や研究機関などと協業の提案・課題解決の相談を持ちかけ、新規事業の創出を行ってきたが「個別訪問が主体のためマッチング先を見つけることに時間がかかる」「課題解決にパートナーを必要としていることが広く伝えられない」などの課題があった。

同サイトは、ビジネス課題として取り組みを進めるプロジェクトについて、具体的なテーマやパートナーに協力してもらう領域を明確化しており、双方が担当する領域・ニーズの把握を容易にすることで、協業に向けた手続きの効率化を実現し、新規事業の創出に向けた取り組みを加速していくという。

実際に協業がスタートした場合には、段階に応じて同社グループの有する人的・物的リソースを用いた協業メリットの活用を可能としている。

例えば、新規技術の開発・事業化には資金の確保が課題の1つにあるが、出資やジョイント・ベンチャーの設立など、さまざまな形で事業化を支援する体制を整えているという。

今後、同社が注力していく事業領域としては自動車(安全システム/電気自動車/インフォテイメントなど)、ヘルスケア(各種医療機器/ライフログなど)、環境・エネルギー(HEMS/BEMS/スマートメーターなど)を掲げており、同サイトを通じて、グローバルにおけるパートナーとのオープンイノベーションを促進し、多様な事業領域で独創的な製品・サービスの提供を目指す考えだ。