映画「シグナル100」の一場面 (C)2020「シグナル100」製作委員会

 女優の橋本環奈さんの主演映画「シグナル100」(竹葉リサ監督)が1月24日から、丸の内TOEI(東京都中央区)ほかで公開される。自殺催眠にかけられた生徒たちの壮絶なデスゲームを描く。恐怖に立ち向かう芯の強いヒロイン役の橋本さんが、鬼気迫るシリアスな演技を披露。生徒たちを絶望の淵に追い込む担任役の中村獅童さんの怪演も見どころだ。

 原作は宮月新さん作、近藤しぐれさん画の同名マンガ(白泉社)。担任教師・下部(中村獅童さん)に視聴覚室へ呼び出された樫村怜奈(橋本さん)ら聖新学園高校3年C組の36人は、突然、不気味な映像を見せられる。それは「遅刻する」「スマホを使う」「涙を流す」など100の行為をすると、自殺したくなる催眠の暗示だった。

 暗示を解く方法はクラスメートの死のみ。下部は「最後に生き残った者だけが自殺催眠から逃れられる」と生徒たちに告げ、自らも突然の死を遂げる。人間の醜い本性が次々と暴かれ、生き残りを賭けた壮絶なデスゲームへと発展していく中、樫村は全員が生き残る方法を見つけようと、見えない恐怖と立ち向かうが……。

 生徒役で小関裕太さん、瀬戸利樹さん、甲斐翔真さん、中尾暢樹さん、若月佑美さん、恒松祐里さんらも出演している。

 突然始まる「終わりの見えないデスゲーム」。36人いた生徒たちは何気ない日常の行動がトリガーとなって次々と脱落、自ら凄惨な方法を選んで死んでいく。何が「シグナル」か分からない恐怖と、極限状態に追い込まれた人間が本性をさらけ出す絶望感が巧みに表現されていて、ゾクゾクしつつ引き込まれた。

 橋本さんは、最近ではコメディエンヌとしての評価が高まっているが、今回は壮絶な状況下でも持ち前の正義感で事件を解明しようと奔走(ほんそう)する芯の強いヒロインを感情豊かに熱演。

 生徒たちを恐怖のどん底に陥れる担任を演じる中村さんも、淡々とした語り口ながらも、時には大声を張り上げ、不敵な笑みを浮かべるなど狂気をはらんだ下部を怪演し、作品に漂う恐怖を増幅させている。R15指定。(河鰭悠太郎/フリーライター)