昨年は東邦(愛知)が優勝

◆ 令和最初のセンバツ

 長かったオフもいよいよゴールが近づき、“球春到来”が迫ってきた野球界。2月1日にはプロ野球12球団の一斉キャンプインが迫るなか、その約1週間前の1月24日(金)には高校球界の大きなイベントがある。

 24日に毎日新聞社の大阪本社で行われるのが、第92回選抜高等学校野球大会の選考委員会。そこで、“令和最初のセンバツ”に出場する32校が発表される。

 ご存知の通り、全都道府県の代表が出場する夏の選手権とは違い、春のセンバツは各地区で優秀な成績を残した32校によって全国の頂点を争う。そのため、地区大会で優勝・準優勝レベルのチームは高い確率で出場が叶うものの、ベスト4やベスト8で涙を呑んだチームはまさに当落線の上。24日をドキドキしながら待つこととなる。

 今回は近づいてきた発表の日を前に、地区ごとに有力校をまとめてみた。


【第92回選抜高等学校野球大会】
(主催:毎日新聞社、日本高等学校野球連)

☆日程:令和2年3月19日(木)~3月31日(火) =13日間
(雨天順延。準々決勝翌日と準決勝翌日の休養日2日含む)

☆会場:阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)

☆出場校:32校
└ 一般選考=28校
└ 21世紀枠=3校
└ 神宮大会枠=1校


▼ 選考委員会
令和2年1月24日(金)=全出場校決定

▼ 組み合わせ抽選会
令和2年3月13日(金)午前9時


◆ 当確、当落線上のチームは…?

【北海道】 =1校
・白樺学園


 1枠の北海道は、昨秋の北海道大会を制している白樺学園が最有力候補。その後の明治神宮大会でも、ベスト4まで勝ち進むなど強さを見せている。


【東北】 =2校
・仙台育英(宮城)
・鶴岡東(山形)


 東北も2枠なので、秋の東北大会で決勝まで進んだ2チームですんなり決まることが濃厚。3年ぶりに東北大会を制した名門・仙台育英は、上でも触れたとおり年末の全国高校駅伝で男女同時優勝を達成しており、春は野球部が旋風を巻き起こすことができるか、注目だ。


【関東/東京】 =6校
・健大高崎(群馬)
・山梨学院(山梨)
・東海大相模(神奈川)
・桐生第一(群馬)
・国士舘(東京)

・帝京(東京)
・花咲徳栄(埼玉)
・西武台(埼玉)
・習志野(千葉)
・桐光学園(神奈川)


 関東と東京はあわせて6枠となっているため、より“選考”に注目が集まる地区。これまでの傾向を踏まえると、関東大会の4強+東京大会優勝で5枠は埋まると考えられるため、残るひとつのイスを東京2位=帝京と関東のベスト8敗退組で争うことになる。

 関東の敗退組のうち、重視されるのは「どこに敗れたか」という点。西武台は優勝する健大高崎に2-3で敗れており、花咲徳栄は準優勝の山梨学院に1-2で敗れているため、上位勢と接戦を演じたという実績から習志野や桐光学園よりも上位に取られる可能性が高い。

 また、花咲徳栄と西武台は関東大会に通ずる埼玉県大会の決勝で激突しており、その時は花咲徳栄が8-3で勝利。ただし、両校とも関東大会進出が決まった状態での決勝戦であり、いわゆる“消化試合”であったことは否めない。加えて、雨の降るバッドコンディションにより試合が一時中断するなど、特殊な条件の下での戦いではあった。

 この埼玉勢の2チームの力比較に、東京2位の帝京を加えた三つ巴のサバイバル…。選考委員はどこをチョイスしてくるのか、大きな注目ポイントになる。


【東海】 =2校+1校(神宮大会枠)
・中京大中京(愛知)
・県岐阜商(岐阜)

・加藤学園(静岡)
・藤枝明誠(静岡)


 東海は2枠なので、決勝進出チームですんなり……とはならないのが2020年。なぜなら、秋の東海大会を制した中京大中京(愛知)がその後の明治神宮大会でも優勝したため、東海地区の一般選考枠がひとつ増える形となっている。

 となると、焦点となるのはベスト4で敗退した2チームのうちのどちらを取るか。東海大会に通ずる静岡大会の決勝戦では、藤枝明誠が加藤学園を下して優勝。直接対決という点では上位となったものの、その藤枝明誠が東海大会の準決勝では中京大中京にコールド負け。一方、加藤学園は県岐阜商に対してリードを奪いながら、延長戦の末に惜敗。この印象が、選考にどんな影響をもたらすだろうか。


【北信越】 =2校
・星稜(石川)
・日本航空石川(石川)


 北信越は2枠なので、決勝まで勝ち進んだ石川勢の2チームが有力。ただし、日本航空石川は決勝戦で星稜に1-19というスコアで大敗。石川大会の決勝でも2-16で敗れていることもあり、その点を懸念する声もなくはないが、4強のうち北越(新潟)は日本航空石川に敗れており、佐久長聖(長野)も準決勝で星稜に3-10のコールド負け。この点を踏まえれば、準優勝の日本航空石川が優勢と考えられるだろう。


【近畿】 =6校
・天理(奈良)
・大阪桐蔭(大阪)
・履正社(大阪)
・智辯学園(奈良)

・明石商(兵庫)
・智辯和歌山(和歌山)
・奈良大附(奈良)
・京都翔英(京都)


 近畿は6枠なので、こちらも“選考”に注目が集まる地区。準決勝で履正社、決勝で大阪桐蔭という大阪勢を撃破して優勝した天理をはじめ、4強は順当に選出されることが予想できる。

 残るはベスト8敗退組の取捨というところになるが、ここは奈良大附と京都翔英がコールド負けで敗退している点が響いてきそう。明石商は大阪桐蔭と接戦を演じた末の敗戦で、智辯和歌山は智辯学園に13-17という壮絶な乱打戦の果てに力尽きたが、粘りを見せた末の敗戦という点で上位に来るのではないだろうか。


【中国/四国】 =5校
・倉敷商(岡山)
・明徳義塾(高知)
・鳥取城北(鳥取)
・尽誠学園(香川)

・広島新庄(広島)
・高知中央(高知)
・創志学園(岡山)
・岡豊(高知)


 中国と四国は2つの地区から5つの代表を選ぶ作業に。例年の傾向から行くと、各地区で決勝に残った2+2は選出が濃厚で、残るひとつのイスの奪い合いになる。

 各地区の“3番手”候補となると、中国地区では広島新庄が準決勝で優勝する倉敷商を相手に延長戦まで粘った一方、創志学園は鳥取城北にコールド負けで敗退。ここは広島新庄を上位と取る方が妥当だろう。

 対する四国地区は、準決勝がいずれもコールド決着なのが悩ましい部分だが、四国大会へと通ずる高知大会の決勝戦では高知中央が岡豊との直接対決に勝利している。また、高知中央は後に四国大会を制する明徳義塾も県大会の準決勝で破っている実績があるだけに、ここは高知中央が有力か。

 広島新庄か、高知中央か、はたまた別のチームが上がってくるのか。ここも見逃せないポイントとなる。


【九州】 =4校
・明豊(大分)
・大分商(大分)
・鹿児島城西(鹿児島)
・創成館(長崎)


 九州は4枠なので、地区大会の4強が順当に選出されることが予想される。決勝は大分勢対決となり、明豊が12年ぶりに九州の頂点に立った。奮闘した大分商も、選抜出場となれば実に22年ぶりとなる。

 また、ベスト4に入った鹿児島城西は元プロ野球選手の佐々木誠氏がチームを指揮。予想通りに選抜出場となれば、同校にとっては春夏通じて初の甲子園出場ということになる。



────────────────────
※お詫びと訂正(2020年1月21日13時30分)
────────────────────

初出時、「神宮大会枠」の説明に誤りがありました。
読者の皆さまにお詫び申し上げるとともに、ここに訂正いたします。
大変申し訳ございません。