『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年)から『騎士竜戦隊リュウソウジャー』(2019年)まで、「スーパー戦隊シリーズ」全43作の魅力を一か所に結集するというコンセプトを備えた企画展『スーパー戦隊レジェンドヒストリー ~ゴレンジャーからリュウソウジャー、そして未来へ~』が横浜・放送ライブラリーにて2月16日まで開催中である。

この企画展は、スーパー戦隊全43作を1作ずつ紹介するパネル展示(作品解説、放送当時の世相、流行語など)を並べたほか、『秘密戦隊ゴレンジャー』の貴重な原案企画書の展示や、スーパー戦隊シリーズの初期作品を手がけた元・東映プロデューサー吉川進氏や脚本家・上原正三氏(惜しくも本年1月2日に物故)によるメッセージ、全43作品で使用された小道具や巨大ロボット、戦闘メカ、歴代戦隊“レッド”ヒーロー立像などの展示で構成された盛りだくさんな内容となっており、さらには放送ライブラリーならではの趣向としてシリーズより厳選された傑作エピソードをたっぷりと上映する「スーパー戦隊レジェンドシアター」が常設されている。

  • 元木聖也(もとき・せいや)。1993年生まれ。東京都出身。2011年にミュージカル『テニスの王子様 青学VS聖ルドルフ山吹』で千石役を演じ、2013年にはNHK BSプレミアム『おとうさんといっしょ』で遊び大好きなお兄さん「せいやくん」として活動して好評を博した。優れた身体能力を生かし、スポーツバラエティ番組や舞台『GOZEN―狂乱の剣―』(2019年)など幅広いジャンルで活躍を続けている。2020年2月8日より公開される映画『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』にも出演する。撮影:大塚素久(SYASYA)

今回は、『スーパー戦隊レジェンドヒストリー』展を訪れた『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(2018年/シリーズ第42作)のルパンエックス/パトレンエックス/高尾ノエル役・元木聖也に独占インタビューを敢行。放映終了からおよそ1年が過ぎてなお熱烈なファンが多い『ルパパト』の魅力と、企画展の楽しさについて感想を語っていただくと同時に、2月8日から公開の映画『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』への出演にかける強い意気込みについてもお話をうかがった。

――元木さんが現在配信されているYouTubeチャンネル「こんにちせいや」の番組として今回「スーパー戦隊レジェンドヒストリー」展をご紹介されていましたが、全体を見終わった直後でのご感想はいかがでしたか?

見どころ満載で、もうお腹いっぱいです(笑)。なんといっても、スーパー戦隊シリーズの歴代作品で実際に使用された小道具や巨大ロボットが展示されていましたからね。あれを見て、本物の“圧”を感じました。『ルパパト』コーナーでは、ダイヤルファイターとトリガーマシン、そしてエックストレインのミニチュアがあって、感激しました。僕たち俳優陣は撮影のときには実際に見ることができなかったので、初めて見たときはテンション上がりました! あんなにでっかいんだって(笑)。初期シリーズの武器の小道具を見ると、よく使い込まれたものには少し塗装のはがれや汚れなんかも残っていて、そのあたりに長い「歴史」を感じてしまいます。映像で観るのとは違う、実物の凄みを感じ取ることができました。

――45年前に作られたシリーズ第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』のヒーロー立像をご覧になって、どんな思いを抱きましたか。

僕が生まれるずっと前のスーパー戦隊ヒーローですから、歴史の重みを感じましたね。『ルパパト』と比べても、ずっとマスクが大きくて、迫力があると同時にちょっと愛らしさがありました。僕も『ルパパト』では初登場時の変身シーンや最終回でスーツを着たことがありますが、このスーパー戦隊スーツを身に着けるとほんとうに強くなった気分になります。ヒーローのオーラをまとうというか、とにかくカッコよくて、全身に力がみなぎります。

――全43作品のパネル展示では、各戦隊ヒーローの集合写真と作品解説、放送当時の世相、流行語、公開の映画作品などが記載されていました。元木さんが子どものころに大好きだった「スーパー戦隊」はどれでしたか?

3歳のころに観ていた『激走戦隊カーレンジャー』(1996年)です。カーレンジャーの写真を見た瞬間、幼いころの記憶がフラッシュバックしました。銃(オートパニッシャー)の展示がありましたけれど、あのおもちゃでよく遊んでいたな~とか、懐かしい思い出がよみがえりました。カーレンジャーもそうですが、ゴレンジャーからリュウソウジャーまですべての「スーパー戦隊」作品の解説がわかりやすくまとまって書かれていて、長い歴史のひとつひとつに触れた感じがしました。歴史といえば全スーパー戦隊の「台本」が展示されている場所もありました。まさに壮観とはあのことを言いますね(笑)。