日本学士院は14日、優れた研究成果を上げ、今後も活躍が期待される若手研究者に贈る「日本学士院学術奨励賞」の第16回授賞者に、生命科学と量子力学を融合させて光合成の仕組みの解明を続ける自然科学研究機構分子科学研究所の石﨑章仁教授ら6人を決めた。授賞式は2月18日に日本学士院(東京都台東区)で開かれ、賞状と研究奨励金110万円が6人に授与される。

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    (顔写真はいずれも日本学士院提供)

日本学士院学術奨励賞の受賞者、年齢(1月14日現在)、現職、専門分野、研究課題は次の通り。

  • 石﨑章仁(いしざき・あきひと)氏、42歳、自然科学研究機構分子科学研究所教授、化学物理学、物理化学、「実時間量子散逸系理論の構築とその光合成初期過程解明への応用」

  • 加藤賢悟(かとう・けんご)氏、37歳、コーネル大学統計学データサイエンス学科准教授、統計学、計量経済学、「ビッグデータと高次元データ解析における統計理論研究」

  • 倉本尚徳(くらもと・ひさのり)氏、43歳、京都大学人文科学研究所准教授、東洋大学東洋学研究所客員研究員、中国仏教史、「石刻資料の網羅的収集に基づく中国六朝隋唐仏教史の再構築」

  • 西増弘志(にします・ひろし)氏、40歳、東京大学大学院理学系研究科准教授、構造生命科学、「ゲノム編集ツールCRISPR-Cas9の構造機能研究」

  • 松下智直(まつした・ともなお)氏、44歳、九州大学大学院農学研究院准教授、植物光生理学、「植物の光受容体フィトクロムによる遺伝子発現の多段階制御機構の解明」

  • 依光英樹(よりみつ・ひでき)氏、44歳、京都大学大学院理学研究科教授、有機合成化学、「非芳香族化を活用した新規有機合成反応の創出」

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