オートサロン[2020.01.11 UP]


【東京オートサロン2020】自動車メーカーカスタムの実力/ミツビシ・ホンダ・ダイハツ編


文●大音安弘

 今年もついに開幕した東京オートサロン。今年も国産自動車メーカーのブースは、気合たっぷりで、なんと今回初披露となる新型車のプロトタイプが続々と登場するなど、話題盛りだくさんな内容となっている。もちろん、各モデルの個性を活かしたカスタマイズカーも多数、展示されているのは言うまでもない。ここでは、「ミツビシ」、「ホンダ」、「ダイハツ」の3ブースの目玉となる展示車について紹介したい。


新型ekスペースを初披露した「ミツビシ」



軽スーパーハイトワゴン「ekスペース」


 今年度中の発売が予告されている「ekスペース」シリーズのプロトタイプが、お披露目された。既に、東京モーターショー2019でコンセプトカー「SUPER HEIGHT K-WAGON CONCEPT」が披露されているが、これが次期型「ekスペース」で、新設となるクロスオーバー仕様「ekクロス スペース」であることが明らかとなった。同仕様は、ekクロス譲りのダイナミックシールドマスクを採用した迫力あるフロントマスクを備えたものだ。同時に、標準車となる「ekスペース」も展示。グリルレスのプレーンなフロントマスクが特徴で、オートサロンが初公開となる。インテリアは、基本的なデザインは、「ekクロス」及び「ekワゴン」を踏襲しているようだ。スペックや機能については明かされていないものの、後部スライドドアの開口部が、現行型比+90mmとなる650mmまで拡大。快適性を左右する室内高は、1400mmを確保している。また高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT」などの先進の安全運転支援機能も搭載される。














軽ハイトワゴン「eKクロス WILD BEAST Concept」


 パジェロやデリカなど培ってきたRV性能を軽自動車に巧みに取り入れたキャラクターが好評の軽ハイトワゴン「ekクロス」のカスタマイズカーだ。デザイン・コンセプトは、「THE WILD BEAST(ワイルド・ビースト)」。標準車の備える逞しさと愛らしさの融合したデザインから、愛らしさを控え、より冒険心溢れる仕様を目指したものだ。ベースとなるのは、ターボモデル「T」のサンドイエローメタリック/ホワイトソリッド仕様で、ルーフやテールゲート、ボディサイドに、ブラック/グレーのカモフラージュ柄を配置。足元には、SUV向けのオフロードタイヤと専用カラーのアルミホイールを組み合わせることで、クロカンのようなワイルドさを演出している。専用部品は限定的と見られるだけに、カスタム派のekクロスユーザーのお手本にもなりそうだ。


プラグインハイブリッドEV『アウトランダーPHEV』特務機関NERV仕様


 アニメ「エヴァンゲリオン」シリーズとのコラボレーションにより誕生したアウトランダーPHEVの特装車だが、これは単なる形だけのものでなく、実社会でも活躍する働くクルマでもあるのだ。この現実社会とリンクする特務機関NERVは、ゲヒルン株式会社が運営する「特務機関NERV防災」アプリや防災情報配信サービスであり、地震や津波、気象警報などの防災気象情報、停電情報といった生活情報などを速報で発信している。その現場で活躍を目的とした災害対策車両であり、災害による長期停電や通信網の途絶による防災情報配信サービスの継続と近隣自治体への支援を目的としている。そのため、平面型衛星アンテナ「KYMETA u7」を搭載し、衛星通信によるインターネット接続サービスの提供。さらに準天頂衛星「みちびき」を利用した衛星安否確認サービス「Q-ANPI」端末を搭載することで、「みちびき」を利用した災害用通信を提供できるという。車両側では、オフロードタイヤを装着することで、悪路走破性を高めているという。このように、ユニークだが、実に真面目な働くクルマなのである。


オールラウンドミニバン『デリカD:5』eye・キュート


 デリカD5オーナーでもある演出家テリー伊藤氏がプロデュースしたカスタムカー。「愛犬や家族の一員のような存在」をコンセプトに、かわいらしさと親しみのある雰囲気に、デリカD5を大胆チェンジ。最大の変化は、特徴的な縦型ヘッドライトを廃して、丸形ヘッドライトの採用したこと。これにより愛嬌たっぷりのフロントマスクへと改めている。インテリアは、タータンチェック柄とすることで温かみある空間としている。カーキで統一されたボディとホイールがアウトドア感を高めながらも、硬派なイメージを感じないのは、まさに、この大胆なコーディネートあってこそのものだろう。






サプライズで新型N-ONEコンセプトを披露した「ホンダ」



N-ONEカフェレーサーコンセプト


 N-ONEをカフェレーサー風に仕立てたカスタマイズカーだが、なんと新型N-ONEのコンセプトカーでもあるというのだ。エクステリアは、現行型N-ONEとよく似ているものの、フロントマスクやリヤスタイル、ルーフなど各部が新たにデザインされていることが分かる。もちろん、インテリアのデザインも異なっており、シートは左右独立式で、ダッシュボードには、なんとマニュアルシフトが鎮座する。そう新型には、現行型にはないMT車が設定されるようなのだ。注目の新型は、今秋の発売を目指すという。






ホンダ シビック


 マイナーチェンジを実施したシビックハッチバック及びセダンが初披露された。今回の改良では、エクステリアの一部変更、ホンダセンシング全車標準化を実施。タイプ別の変更点では、セダンは、ロントバンパーやリアガーニッシュのデザインやアルミホイールのカラーを変更。インテリアでは、コンビシートが標準化するなど、質感の向上に力を入れたという。一方、ハッチバックでは、エクステリアは前後バンパー、フロントグリル、リアロアガーニッシュやアルミホイールのデザイン変更に加え、トップロードサンルーフの追加も実施した。またMT車では、ショートストローク化によるシフトフィールの向上などが図られている。またフラッグシップモデルとなる「タイプR」も、新型を披露。今夏の発売を目指すとしている。






ホンダ フィット Modulo Xコンセプト


 2020年2月発売予定の新型フィットをベースにした純正コンプリートカー「Modulo X」のコンセプトカーが早くも登場。現時点で明かされている新型フィットの情報では、定番モデルであるスポーティグレードの「RS」には触れられておらず、少なくともデビューのタイミングでは、非設定となる可能性が高い。そのために、スポーティなフィットファンにとっては重要なモデルとなりそうだ。上質さにも拘るModulo Xだけに、エクステリアのエアロパーツは控え目。但し、ハニカムグリルと専用バンパーを備えたフロントマスクは、力強さとスポーティさを一気に高めている。またスポークタイプの専用アルミホイールとブラックのサイドストライプが、足元を引き締め、走りの良さを予感させてくれている。


ホンダ フリード Modulo Xコンセプト2020


 昨年10月、マイナーチェンジを行ったフリードには、非設定となっていた純正コンプリートカー「Modulo X」の復活を予感させるのが、「フリードModulo Xコンセプト2020」だ。新フロントマスクは、3本グリルを備えた専用グリルを採用することで、標準車だけでなく、従来型フリードModulo Xとも差別化。個性を強めながら、標準車にはないスポーティなスタイルと世界観を見事に構築している。アルミホイールは、従来品をキャリーオーバーしているようだが、総合性能はブラッシュアップが図られていると見られるだけに、今後の動向に注目だ。


ホンダS2000 20thアニバーサリー・プロトタイプ(※Moduloブース)


 ホンダのFRオープンスポーツカー「S2000」が、2019年で登場より20周年を迎えたことを記念して、純正用品を手掛ける「ホンダアクセス」がカスタマイズを行ったモデル。フロントバンパーなどの新規開発部品に加え、かつて設定されていた純正オプションアイテムにも、改良を加えることで進化させて装着しているという。ホンダアクセスは、これまでにも、「ビート」や「NSX」など生産が終了したものの、熱烈なファンを抱えるホンダの名車たちのアフターパーツを送り出してきた。S2000についても、製品化される予定であり、S2000オーナーには、必見の一台となっている。






新型タフトが好評だったダイハツ



ダイハツ タフト コンセプト


 小型クロカン「タフト」の名を受け継ぐ軽クロスオーバーモデルのコンセプトを初公開。東京モーターショー2020で発表されたコンセプトカー「WAKUWAKU(ワクワク)」を商品化に向けて発展させたもの。あくまでクロスオーバーモデルだが、最低地上高をしっかりと確保し、スクエアなスタイルとすることで、軽自動車ながら、2名乗車仕様にすれば、広大なラゲッジスペースを確保できるように工夫されている。自由に使い倒せる相棒を目指し他モデルだが、遊び心も忘れておらず、昨今の軽自動車では珍しい大型のサンルーフも設定していることも大きなポイントだ。現在、市販化に向けて最終仕上げの段階というだけに、年内の登場が楽しみだ。




ダイハツ ハイゼットトラックDJバージョン


 最近、趣味の相棒としてアウトドアユーザーにも、注目されるワイドキャビンのハイゼットトラックジャンボが、なんと「走るDJブース」に変身。輝くパーブル系のマジョーラのボディカラーとエアロスタイルを纏い、新たな軽トラック像を提案する遊び心たっぷりの趣味系カスタマイズカーだ。今回、東京オートサロンのダイハツブースでは、このハイゼットを使い、同ブースをクラブへと変身させるというから楽しみ。その際のDJは、ダイハツの人気キャラクター「カクシカ」というのもユニークだ。





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