MLBが禁止薬物リストからマリファナを除外

2019年12月、米大リーグ機構(MLB)とMLB選手会は合同薬物プログラムの変更を承認し、「禁止薬物」リストからマリファナを除外、選手を対象にオピオイド検査を実施すると発表した。

ESPNも指摘しているように、これまでマリファナ違反者には1回の違反につき3万5000ドルの罰金が科せられることもあったが、今回の規定変更により、今後マリファナ関連の違反は飲酒違反と同様に扱われる。マリファナ検査で陽性反応が出た選手は医師の診断を受けることが義務付けられる他、希望すれば治療を受けることもできる。球団及びコミッショナーも、選手の「ある一定の行為に対して」罰則を科すことができる。

MLB選手会のトニー・クラーク代表はESPNの取材に対し、MLBのマリファナ規定変更の要因のひとつに、全米で高まるマリファナ合法化があると語った。「これは全国のあちこちで起きている意識の変化を反映した議論の一部です」

マイナーリーグの選手は組合には加入していないが、一貫性を保持するべく、マイナーリーグでも今回の変更が実施される。以前はマイナーリーグの選手が2回以上マリファナ検査で陽性となった場合、出場停止となることもあった。

合同薬物プログラムのその他の大きな変更点はオピオイド検査の強化にまつわるものだ。オピオイドはMLB禁止薬物リストに挙がってはいるものの、能力向上薬物ほど注目はされていなかった。オピオイド使用を巡る議論がMLBで持ち上がったのは、今年7月にロサンゼルス・エンゼルスのタイラー・スカッグス投手が死亡した後のことだ。検視官は吐瀉物による窒息死と断定。スカッグス投手の体内からはアルコール、フェンタニル、オキシコドンが検出された。

クラーク代表も、何人の選手がオピオイドを使用しているのか「把握するのは難しい」と認めつつも、規定変更の目的は人数特定ではなく、選手が必要なサポートを受けられるよう積極的に取り組むことだと述べた。「組合の選手たちは、この問題を巡る議論で主導権を握ることができたと感じています」と彼は言った。「選手たちも、我々がみな影響を受ける問題から免れることはできません。今年起きた出来事がそれを浮き彫りにし、真剣に受け止めるきっかけとなりました」

合同薬物プログラムの新ガイドラインの下、今後選手はオピオイド、フェンタニル、コカイン、合成THCの検査を受けることになる。検査で陽性反応が出た場合は治療委員会に報告され、委員会に従わない選手のみが罰則の対象となる。またMLBは選手を対象に、鎮痛剤としてのオピオイド服用の危険性や「マリファナとの上手な付き合い方」に関する啓発プログラムを新たに実施する。