年末年始は楽しいイベントが盛りだくさん! あっという間に財布の中身は底をついてしまいがちです。気ままな独身貴族ならいいかもしれませんが、結婚している、子どもがいる、住宅ローンを借りている……そんな人にとっては大問題です。

  • 甘くみると危険! 出費がかさむ"年末年始"の賢い過ごし方

    出費がかさむ"年末年始"の賢い過ごし方をFPに聞いてみた

たとえ年末年始であっても、少しの工夫で節約できたら、そしてそれを積み重ねられたら、その先は少しばかりの余裕と自由が増えるかもしれません。その少しばかりの余裕と自由が、実はとても大切かも知れません。果たしてどのような工夫が可能なのでしょうか。

年末年始特有の出費をリスト化してみよう!

年末・年始特有の出費を書き出して、簡単に予算組をしてみましょう。予算組をして計画的に準備をすれば、予想以上の出費を防げるでしょう。またリストアップした項目の中から、節約ポイントも見つけられる可能性もあります。

下記の表はごく一般的なものをリストアップしたものです。家庭ごとに、あるいは地方ごとに異なる行事があると思います。それらも付け加えて、予算組してみて下さい。

  • 年末年始特有の出費をリスト化

通常生活は徹底節約を

とかく出費が多い年末年始なので、行事以外の通常生活は徹底的に節約に努めましょう。ボーナスも支給され、気が大きくなりがちですが、衝動買いは慎みましょう。思い切りみんなと楽しむためにも、それ以外は外食等を避けて家で食事をとり、食費を押さえます。通信費や光熱費もこまめに節約してください。

また年明けに、その年の目標などを考える方も多いでしょう。夢や目標などには必ず費用の問題がついてきます。むしろ出費の多い年末に、1年を振り返って無駄を見直し、節約に努め、翌年の目標を考えることの方が現実的ではないでしょうか。

行事は外食せずに自宅でパーティを

若い男女は「クリスマスに豪華なレストランでディナー」が一時、雑誌などに大きく取り上げられた時期がありました。当時は、ずいぶん贅沢な時代になったものだと思ったものです。今はどうなのでしょうか。豪華なレストランでなくても、家族で外食すれば、相当な出費になります。自宅でセレモニーを過ごせば大いに節約になるはずです。

子どもの成長には、非日常のセレモニーはとても大切です。日本伝統の行事もできれば次世代へ引き継ぎたいものです。最近従弟との集まりで、子どもたちにもこうした場に参加させて冠婚葬祭を引き継ぐべきだと、みんなの意見が一致しました。

誕生会、クリスマス、気の置けない仲間との忘年会など、自宅で行えば節約できます。面倒、外の方が手っ取り早いと思うかもしれませんが、慣れればそう大変でもありません。場所を提供した人と集まってきた人の費用分担を公平にあらかじめ決めておけば、気兼ねなく参加できます。

豪華な食材でなくても、器や盛り付けなどちょっとした飾りで、豪華な食卓になります。子どもの成長には大切なものだと思います。

準備は早めに!

年末は、すべてが高めの価格になります。冷凍できる物は、値上がりする前に早めに購入しておきましょう。業務用スーパーや「コストコ」などに友人と出かけて、必要なものをシェアすると節約できます。最近は「おせち」もだいぶ様変わりしてきました。また一度に伝統的な料理を全て手作りでそろえるとなると大変です。おせちに登場する料理にはそれぞれに意味がありますので、子どもたちには伝えたいところですが、手間も費用も掛かります。無理であれば何年かに分けて伝えてもよいと思います。

一人暮らしや夫婦二人だけであれば、ごく小さな1食分くらいのセットを購入し、後は通常の料理を少しおしゃれにアレンジするだけにすれば相当節約となります。

出費のメリハリをつける

予算組をしてみた結果、予算オーバーであれば、出費を見直してみましょう。全体的にまんべんなく削減してもよいですが、削減する項目にメリハリをつけてみてください。何を重視するのかは人それぞれです。職場の付き合い、友人との付き合い、実家や親戚との関係、子どもの健全な成長……など、改めて並べてると、年末年始は人づきあいの時期なのを再確認します。どれも大切でしょうから、相当考えさせられます。

日本の伝統的な行事などは、たとえ費用が多少かかっても子どもなどの次世代にも是非とも伝えたいものです。年末年始は特に行事が多く、その地方や家族独自の行事もあるでしょう。そこが節約の難しいところです。お年玉なども、適正なものであれば子どもの成長には大切なものでしょう。子どもに金銭教育をする第一歩かもしれません。それぞれの行事やしきたりには、長年伝わってきた意味がありますので、それらを再認識しながらメリハリをつけてみましょう。

素泊まり施設のある湯治場で過ごす

素泊まりと言っても、湯宿泊費はかかります。通常期は5,000円以下で可能ですが、年末年始は6,000円以上にはなりそうです。泊数、人数なども規定されていることが多いので、注意が必要です。年末年始は素泊まりを受け付けていない宿もあります。それでも交通費のかからない近隣の県で丹念に探せば、格安の宿泊場所が見つかるかもしれません。毎年出かければ、地域の人たちとの交流もでき、楽しみも増えます。

またグリーンツーリズムや農家民宿、空き農家利用なども探せばあるかもしれません。農家民宿と言っても様々で、実態は旅館であるケースや、本当に農家の方が暮らしていて空き室を貸すケースなど様々で宿泊費も大きな違いがあります。

年末年始の様々な出費に変えて、安い宿泊費に置き換えてみてはいかがでしょう。帰省関連の費用、正月準備費用などをすべて考慮すると、場合によってはむしろ安くなる可能性もないわけではありません。思い切り非日常も味わえます。

ネットで「お金のかからない年末年始の過ごし方」と検索すると、美術館、博物館、スーパー銭湯などの意見がありました。そういえば私も一時期1月2日を東京国立博物館で過ごしていた時期もありました。特別展などが設けられている場合もあり、入場するには長い行列が必要なほど、かなりの人出です。

日本人はいろいろセッティングされないと休日を過ごせないと言われてきましたが、オリジナルの年末年始の過ごし方もそれぞれ見出していければ、費用節約で楽しい年末年始になりそうに思います。

筆者プロフィール: 佐藤章子(さとうあきこ)

一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。