ロッテの育成ドラフト1位・本前郁也

 「早く支配下選手に上がり、マリーンズの優勝に貢献できるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします」。

 背番号は『120』。新入団会見でロッテの育成ドラフト1位で入団した左腕・本前郁也(北翔大)から、支配下登録で指名された選手たちに負けないくらいの強さを感じた。約1時間行われたマスコミ向けの入団会見で(個別取材を含め)、“支配下選手”“一軍”という言葉をともに3度ずつ口にするなど、支配下選手への思いは強い。

 本前は北海道出身で、札幌光星高から北翔大へ進学。北翔大での4年間は「大学生のときに長いイニングを投げることが多かった。1試合をどう組み立てるかということを意識して、試合、練習に臨んでいました」と完投するために、どう1試合をゲームメイクするか考え続けたという。

 持ち味は「ストレートと変化球をコースに投げ分けられるコントロール」を挙げる。「自分も開幕から一軍で出たいと思っているので、キャンプから投げられる体力、コントロールを自分のアピールポイントなので、一番は相手を手玉に取れるようなピッチングができれば、すぐに支配下登録にあがれるのかなと思っています」と意気込む。

 ロッテは16年以降、左腕全体で10勝以上挙げたシーズンはないが、今季は自己最多の44試合に登板したチェン・グァンユウをはじめ、小島和哉、中村稔弥、土肥星也、成田翔、山本大貴と楽しみな左腕が多い。

 そのなかに、本前も加わることが期待される。「マウンド上で表情に出さないということと、コースに投げられるところが自分の持ち味だと思っているので、そこを出せれば一軍でも通用できるかなと思っているので、そこを練習していきたいなと思います」と話す。

 新入団会見で掲げたプロでの目標は“二桁勝利”。一軍の試合に出場するためにも、支配下登録選手になる必要がある。「早く支配下登録に上がり、一軍で2桁勝利を挙げ、マリーンズの後ろにつなげられるようなピッチングができるように頑張ります」。ロッテでは、育成で入団した西野勇士が14年から3年連続で20セーブ、捕手の柿沼友哉も正捕手・田村龍弘を脅かす存在になっている。“自覚”を持って取り組めば、彼らのように背番号“2桁”を勝ち取り、一軍で活躍するチャンスは十分にある。

▼ロッテで育成から支配下選手登録になった選手
09年 宮本裕司、岡田幸文、ムニス
10年 山室公志郎
12年 角晃多、西野勇士
13年 黒沢翔太
14年 金森敬之
15年 肘井竜蔵
16年 柿沼友哉、大木貴将

取材・文=岩下雄太