LINEは12月12日、同社の法人向けサービスにおいて、データの相互利用による広告配信の最適化・効果最大化を追求し、ユーザーのライフタイムバリューを高めることを目的に、サービスを通じて取得したデータを横断的に広告配信へ利用できるという機能である「クロスターゲティング」を提供開始した。

  • データ連携のイメージ

新機能は、LINE公式アカウント、LINE Ads Platform、LINE Sales Promotionそれぞれのメッセージ・広告配信やキャンペーンで取得したデータを、各サービスを横断して広告配信に利用できるというモノ。

第1フェーズとして、LINEポイントAD及びLINE公式アカウントで取得したデータを連携し、LINE Ads Platformでの配信に利用可能となる。

例えば、LINE公式アカウントからのメッセージを開封したユーザーや、メッセージ内のリンクをクリックしたユーザー、LINEポイントADを通じて友だち追加やアプリインストールなどを行ったユーザーなどのデータを基に、同ユーザーに対するLINE Ads Platformからのリターゲティング配信や除外配信、同ユーザーに類似した属性を持つユーザーへの拡張配信などが可能だという。

ユーザーが行ったアクションに基づいて施策を実施できるため、より高い効果が期待できることに加えて、ユーザーにとっても最適なコミュニケーションを創出できるとしている。

その利用例として同社は、新規顧客への効率的なリーチ獲得、商品理解が深まったユーザーへの効率的な配信、商品を購入する可能性が高いユーザーへの効率的な配信の3点を挙げる。

新規顧客への効率的なリーチ獲得については、自社のLINE公式アカウントの友だちに対してメッセージを配信し、メッセージを開封したユーザーを除いてLINE Ads Platformで広告配信をすることで、新規顧客へのキャンペーン告知やブランド認知に繋げるという利用方法を例示している。

商品理解が深まったユーザーへの効率的な配信に関しては、LINEポイントADでの動画視聴を条件に、商品理解の促進を目的としたキャンペーンを実施し、動画視聴後に友だち追加を行ったユーザーに対してLINE Ads Platformでリターゲティング配信を行うことで、効率的な商品・サービス訴求を行うことを想定する。

商品を購入する可能性が高いユーザーへの効率的な配信については、LINEアカウントと自社サービスのID連携を行っているユーザーの中から、購入頻度が高い/購入金額が多いユーザーをもとに、似た属性のユーザーに対してLINE Ads Platformで広告配信をすることで、より確度の高い潜在顧客へ商品購入の訴求を行うことを例示する。

なお、LINE公式アカウントのデータ連携は2020年1月中の提供を予定している。

今後は、LINE公式アカウントやLINEポイントAD以外のサービスでもデータ連携を可能にし、各データの相互利用による広告配信の最適化、効果最大化を進めていくという。

将来的には、より高精度なユーザー属性の分析や位置情報データの利用、サービスを横断したクロスレポーティングなど、機能の拡充と精度改善を行い、オンライン・オフラインを含む全ての接点において、ユーザーのライフタイムバリューを最大化する高度なクロスプラットフォームの実現を目指すとのことだ。