「資産運用」という言葉を聞くと、真っ先に思い浮かぶのが株主優待。一見、お得なこの制度。実は、思いもよらない落とし穴があります。

「資産運用」という言葉を聞くと、真っ先に思い浮かぶのが株主優待。一見、お得なこの制度。実は、思いもよらない落とし穴があります。そこで、株主優待で「損」する人の共通点について解説します。

◆注意したい! 株主優待で損することも
「株主優待って何?」という方もいると思うので、少しだけ復習しましょう。株主優待は、配当金や売買差益(値上がり益)と並ぶ、株式投資で得られるリターンの1つです。投資先によっては、投資先の企業から贈り物を受け取れるのです。

株主優待で受け取れる贈り物は、ふるさと納税と同じように多岐にわたります。食品や金券、商品券、自社商品など、投資先の企業によって、幅広い優待を受け取ることができます。

とはいえ、「いろんな種類のプレゼントを受け取れる!」というと聞こえがよいのですが、株式投資にリスクはつきものです。投資先を間違えてしまうと、受け取る株主優待以上に損をしてしまうので注意が必要です。

◆株主優待で「損」する人の共通点とは?
中でもありがちなのが、「権利落ち日直前の株主優待銘柄に飛びついてしまう」方は、株主優待で損をしがちです。権利落ち日とは、株主優待を受け取る権利が確定する日のことです。

たとえば、「3月末の時点で株を持っていたら、株主優待を受け取ることができる」という会社があるとします。株主優待で損をする人は、3月下旬に入ってからこういう優待株に注目します。

ですが、権利落ち日直前の株主優待銘柄は、割高であるケースが大半です。株主優待を受け取ったあとには、株価も下がります。「1000円の優待を受け取るために、1万円損をする」という方が後を断ちません。目の前にぶらさがったニンジンに惑わされると、落とし穴に落ちてしまうので気をつけましょう。

◆損をしないためにできること
よって、株主優待で損をしないための基本は、「1シーズン(≒3カ月)先に動く」ことです。「3カ月も待つなんてもどかしい!」と感じるかもしれませんが、お金を守るには仕方がありません。

この点を押さえるだけでも、かなり上手に株主優待を受け取ることができるでしょう。

【参考文献】・論文:野瀬義明, 2015, “株主優待実施企業の株式パフォーマンス”, 証券経済学会年報, 第49号別冊

文=中原 良太(マネーガイド)