20年間携わったTV業界から、未経験で飲食業界に飛び込み、サラダ専門店を開業した水野裕嗣さん。現在、都内に4店舗と製造などを行うラボを経営しています。「まずはやってみないと分からない」と行動するそのポジティブな思考が、起業家にとっては大切だといいます。飲食店経営者になるための水野さん流アドバイスを伺いました。

■TV番組制作と飲食店の経営は似ていると気付いた

―― 未経験で飲食業界に飛び込んだ水野さんですが、今までの経験が生かされたことはありましたか?

店の経営というのは、僕が今までに携わってきたTV番組制作の仕事とよく似ているところがあります。
たとえば、TV番組には、ニュース・スポーツ・教養などいろんなジャンルがありますが、それは飲食店も同じで、ラーメンや焼肉など数ある飲食店の中で僕が選んだのがサラダです。そして店づくりに最も大切なのがチームワーク。店長や料理研究家・広報といったさまざまな人を集めてチームを作りますが、TV番組制作もカメラマンや音声さん・編集スタッフに自分のイメージを伝え、一つの作品に仕上げていきます。

番組で指標となる視聴率のように、店舗の経営では客数や売上が大切になる。それが下がらないように問題点を改善し、お客様に満足してもらう努力をします。
こうして考えてみると、今までやってきたチームをどう動かしていくか、その舵の切り方については、今までの経験が大いに生かされていると感じています。

―― 休日はどのように過ごされるのでしょうか?

この仕事にONとOFFの線引きはない、というのが正直なところです。僕の場合、今までTV業界の仕事経験しかないため、圧倒的に知識量が足りないという自覚があります。そのため、時間ができれば本を読んだり、専門家や経験者に話を聞きに行ったりして、経営やマネージメント、お金の流れについてなどを学んでいます。

■やりたいことを一つずつ ワンダーリストに書き込んだ夢

―― そもそもどうして常にポジティブでいられるのでしょうか?

やれるかどうか、ということよりも「やりたい」という気持ちが全てなんです。飲食店の経営をしたい、という夢は叶えましたが、やりたいことは他にもいっぱいあります。たとえば、「美食の街スペインの有名シェフに会いに行く」「世界一周旅行をする」「自分でケーキを焼く」「犬を飼う」「屋久島の縄文杉に触ってみたい」「オーダーメイドで靴を作る」など、本当に小さなことから大きなことまで「ワンダーリスト」というアプリを使って、書き出しています。

せっかくなら、人生の中で一つ一つ叶えていきたい。こんな風に常に夢を持っていることがポジティブな思考にもつながっているのかもしれません。

―― ポジティブでいるために、日々心がけていることはありますか?

前職時代から会社の行き帰りや、マラソン大会に出場したりもして、よく走っていたのですが、今もなるべく走るように心がけています。そうすると、抱えている悩みも大したことではないと思えたり、いいアイデアが浮かんだりして、マインドフルネスのような効果もあるんです。忙しいときや大変なときほど走った方がいいと思っています。

■サラダを販売するだけでなく、その人の健康とライフスタイルをサポートしたい

―― 水野さんの今後の夢や目標を教えてください。

僕が今の仕事をしている目的は、ただサラダを販売するということだけではなく、人々のライフスタイルや健康をサポートしていきたいという大きなビジョンにつながっています。
人生100年と言われる現代社会で、多くの人が自分のやりたいことや夢にチャレンジし、生き生きとした生活をできるようにしたい。そのためにはヘルスやフィットネスといった新たな分野に事業を広げていくことも視野に入れています。店や会社を通じてそうした想いを届けていけるよう、これからもチャレンジし続けます。
 

飲食店を経営したい、長年の夢を実現した水野さん。ささやかなことも大きなことも、常に自分のやりたいことや夢を持ち続け、一つ一つ叶えていく、その強い気持ちが、ポジティブな思考を作り出しているのだと分かりました。水野さんのその明るく前向きな人柄がスタッフやお客様にもパワーや元気を分け与えてくれているのかもしれません。
 
 
【profile】株式会社ハイファイブ 代表取締役 水野裕嗣
http://highfive.tokyo