漫画家・五箇野人(ごかやじん)さんがTwitterにて発表したエッセイ漫画「海外の飯屋の店長にアレを大量に搾り取られる」が、話題を呼んだ。タイトルの通り、海外の料理店を訪れた五箇野人(ごかやじん)さん。そこでの店長にあるものを求められて…。意外なやり取りにほっこりするコメントがあがっている。

  • 五箇野人(ごかやじん)さんによる漫画「海外の飯屋の店長にアレを大量に搾り取られる」

英語圏の国の田舎町、五箇野人さんは地元の常連客が集まっている料理店を訪ねる。ランチに頼んだのは、ナンのようなものにカレー3種。ルーは「自由にかけて良い」と言われつつ、少しコワモテの店長直々に彼のペースでナンが染められていく。

しかし食べ始めると、店長から幾度も「デリシャス?」との問いかけが。他の客の対応をする度に、容赦なく何度も「デリシャス?」と。これには五箇野人さんも「イエス…デリシャス…」しか返す言葉がなくなってくる。

そこで、五箇野人さんは、はっと推察する。この執拗なまでの問いかけ。これはつまりチップを要求されているのではないか。その国にチップの文化はないものの、外国人の五箇野人さんを狙って、お金を手に入れる機会を作っているのではないか。そう考え、五箇野人さんは、仕方ないと腹をくくる。

「ヘイ、サンクス・フォー・ユー」と、いそいそとお金を差し出す五箇野人さん。一方、店長は仏頂面で「ノー」と一言。しかし、次の瞬間には「それよりデリシャスか? 俺の料理!」と満面の笑みで問いかけ。そう、店長がほしかったのは、「おいしい」という言葉だったのだ。そんな姿勢に五箇野人さんは、「ものづくりの鑑…!」と感嘆してしまうばかりだったという。

リプライでは「いかついのに可愛いオッサンだ」「まさに鑑」「おじさんかわいくてかっこいい」「不覚にもかわいいとッッ」と店員さんのお茶目さが可愛いというコメントが多数。また、「職人にとっての『美味しかった!』は何よりの原動力! 朝早かろうと疲れていようと、『ちっ、しゃーねーな!w』で動いちゃう」「どっか食べに行ったらなるべく美味しいって言うようにしてる」というコメントも見られた。さらに、タイトルにかけて「心が搾り取られちゃうんですね」「デリシャスの搾取」という意見も見られた。

この短編の作者・五箇野人(ごかやじん)さんは、小学館のコミックアプリ「サンデーうぇぶり」で『#世界#映え殺し#ツアーズ』、同社の月刊漫画雑誌「ゲッサン」では『世界歩いてるとドープな人にカラまれる』を、それぞれ連載中。9月には、両作とも、収録されている写真がフルカラーとなっている第1巻が刊行された。また、五箇野人さんはTwitterやInstagramといったSNSでも漫画作品を投稿しており、これまでにも「海外の長距離バス内で音楽プレイ青年と怒号紳士の一触即発」などの作品で話題を集めてきた。