「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」ぼくらもすみっコ応援団!上映会の様子。左から持参したぺんぎん?を抱える影山遼、ひよこを持つ角田貴志。

劇場アニメ「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」の上映会が、去る11月13日に東京・新宿ピカデリーで開催。イベントには脚本を手がけたヨーロッパ企画の角田貴志、朝日新聞記者の影山遼が登壇した。

本日行われたのは、「ぼくらもすみっコ応援団!上映会」と銘打たれた男性限定イベント。観客はほとんどが2回目の鑑賞で、“マイすみっコ”を持ってきたファンの姿も多数見受けられた。男性ファン代表としてやってきた影山は、お気に入りのキャラクターだという“ぺんぎん?”の大きなぬいぐるみを持参。すみっコぐらしとの出会いについて「2014年の社会人になったばかりで心がすり減っていた頃、名古屋のロフトでキャラクターのコーナーに行ったら、“ぺんぎん?”を見つけて。目が死んでるところが自分にすごく似てるなって思ったんです(笑) 今日はちょうど5年前に買ったぺんぎん?を連れてきました」と明かす。

一方、脚本の話をもらうまですみっコぐらしの存在を知らなかったという角田。最初はすみっコぐらしの生みの親である横溝友里が描いた4コママンガを参考資料として渡されたそうで、そのときの印象を「これを映画にするのか。どうしたらいいんだろう、と思いました」と告白する。物語は横溝やまんきゅう監督、そのほかのスタッフ全員でアイデアを出し合い制作し、横溝が最初に提案した「すみっコと童話」「すみっコが迷子に出会う」などの案をもとに脚本を組み立てたと話す。最終的にたどり着いたのは、すみっコたちが「絵本に入る」というストーリー。これについて影山は「ぴったりだった。すみっコたちにできる最大限の冒険」と太鼓判を押した。

映画ではすみっコたちにセリフはなく、ナレーションで物語や状況を説明する手法が取られている。影山は映画を観る前、「すみっコたちがすごい饒舌にしゃべったらどうしよう」と心配していたそう。角田は「横溝さんも最初に『すみっコたちの声は想像できない』とおっしゃっていて、しゃべらせない方向でいきましょうと決めました。僕も監督もアニメーションチームも『しゃべったほうが作りやすい』とは思っていたんですが、横溝さんの意思を通していただき結果的には大正解でした」と語った。

「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」は日本キャラクター大賞2019でグランプリを受賞したサンエックスのキャラクター・すみっコぐらしを映画化した作品。ナレーションで井ノ原快彦、本上まなみが参加している。

(c)2019日本すみっコぐらし協会映画部