弥生は11月7日、都内で記者会見を開き、会計ソフトのデスクトップアプリケーションの最新版「弥生 20シリーズ」を同15日に発売すると発表した。価格はオープン。

同シリーズは「やよいの青色申告 20」「弥生会計 20」「やよいの給与計算 20」「弥生給与 20」「やよいの見積・納品・請求書 20」「弥生販売 20」「やよいの顧客管理 20」で構成している。

  • 「弥生 20シリーズ」のラインアップ

弥生 代表取締役社長の岡本浩一郎氏は、自社で実施したユーザーの調査結果を引き合いに「事業者の約6割が消費税率引き上げと軽減税率の導入により、業務負担の増加を実感/予想している。また、2023年10月からは適格請求書などの発行が必要になるインボイス制度が導入され、軽減税率以上の大きな影響が見込まれている。さらには、個人所得税の電子公告等優遇措置や社会保険の電子申請義務化など、電子申告・電子申請は普及が進む見通しだ」との認識を示す。

  • 弥生 代表取締役社長の岡本浩一郎氏

    弥生 代表取締役社長の岡本浩一郎氏

そのため、最新版では「法令改正対応」「業務効率化」に焦点を当て、強化した。法令改正対応では、消費税法改正への対応として消費税率10%の自動計算、軽減税率8%・複数税率の入力および税率別の自動計算、各種帳票・消費税申告書への対応(やよいの青色申告 20、弥生会計 20のみ)、区分記載請求書の作成と印刷(やよいの見積・納品・請求書 20、弥生販売 20のみ)などの機能を提供し、対象製品はやよいの青色申告 20、弥生会計 20、やよいの見積・納品・請求書 20、弥生販売 20となる。

特に軽減税率への対応では各種取引辞書(仕訳辞書・伝票辞書・かんたん取引辞書)や仕訳アドバイザーに軽減税率に対応した取引(対象は新規作成データ)を追加し、入力補助ツールを改善。加えて「かんたん取引入力」において辞書参照による入力が基本だが、入力時点で税率の変更も可能とし、軽減税率の取り扱いを簡便にし、科目別消費税率別の年間推移表など、レポート・帳票も追加している。

  • 軽減税率への対応(1)

    軽減税率への対応(1)

  • 軽減税率への対応(2)

    軽減税率への対応(2)

また、自動取込・自動仕訳機能「スマート取引取込」により、レシートの税率ごとに金額を読み取る(現時点では読み取り制度に課題があるため今後改善を予定)ほか、金融機関との口座連携機能であるAPI連携の推進やAIによる推論精度の向上するという。

  • 「スマート取引取込」の概要

さらに、令和2年分の所得税確定申告から青色申告特別控除額と基礎控除額が変更され、電子申告または電子帳簿保存を行うことで控除額の実質10万円アップが予定されており、電子申告を容易に行うことができる自社開発の「確定申告e-Taxモジュール」の提供を予定。対象製品は、やよいの青色申告 20、弥生会計 20となる。

  • 「確定申告e-Taxモジュール」の概要

加えて、2020年4月の大法人を対象とした社会保険・労働保険に関する一部手続きの電子申請義務化に対応。弥生給与のデータを利用して社会保険の電子新製品ができるようにe-Gov対応のオフィスステーション労務と連携し、同月上旬に連携の開始を予定している。

  • 大法人における社会保険電子申請義務化にも対応する

    大法人における社会保険電子申請義務化にも対応する

そのほか、令和元年分の年末調整への対応では令和元年分の年末調整処理ができる「年末調整対応版(令和元年分)」のプログラムをオンラインアップデート(ユーザー登録が必要)で提供し、対象製品はやよいの給与計算 20、弥生給与 20だ。

一方、業務効率化では金融機関と法人口座3000件以上を含む、全国5000件以上(2019年9月時点)のスクレイピングによる口座連携をしている、スマート取引取込の継続的な機能強化を予定しているほか、当該金融機関に対して安全なAPI連携への切り替えを引き続き推進。加えて、ユーザー全体の集合知をもとに推論を行う「全体推論」を強化し、初めて取り込む取引においても自動仕訳が可能になるなど、AIによる推論精度の向上を目指す考えだ。

  • 今後予定している「スマート取引取込」の強化概要

    今後予定している「スマート取引取込」の強化概要

  • AIによる仕訳推論精度向上の概要

    AIによる仕訳推論精度向上の概要