単に家計簿をつけているだけではお金は貯まりません。お金が貯まる人になるためには、「予算」を立てることが大事なのです。

◆自分にとって優先順位の低いものにお金を使わないようにする!
単に家計簿をつけているだけではお金は貯まりません。お金が貯まる人になるためには、「予算」を立てることが大事なのです。

予算は、自分が大事にしていきたい事や物にお金が使えるように、優先順位を決めて、手取りで入ってくるお金を振り分けていきます。やりくりが苦手な人ほど、できるだけ細かく予算を立てると良いでしょう。

それは、予算にないもの、自分にとって優先順位の低いものにお金を使わないようにするためです。自由裁量部分を多くすると、やりくりが苦手な人は、消費社会の罠にはまってしまいます。

予定になかったものを購入しようとすると「これは前から欲しかったものだ」と脳が、背中を押すように囁くのです。で、簡単に財布のひもを緩めてしまうわけです(たとえが古くて申し訳ないですが)。

こうした誘惑には、明確な目標があったとしても、なかなか簡単には勝てません。

根性がなくても、衝動的なお金の使い方への誘惑に勝てるようにしていくための「細かな予算立て」なのです。予定していないものが買えてしまえるような「予算」は立てないようにしていきます。

◆おおざっぱな費目分けでは、予算が守れない!
月収が40万円ほどの独身女性が、「お金が貯まらない」という相談にいらした際に、立てていた口座引き落とし以外の予算費目は、生活費、交際費、お小遣い、被服費だけでした。

費目には分けていましたが、「予算は全然守れなかった」「予算を守ろうと真剣に考えたことはなかった」と言っていました。おおざっぱな費目では、費目の中で、自由にお金が使えてしまうため、予算が守れなかったのです。

予算はガイドラインではありません。

生活費は、5万円で収まるといいなぁ、とぼんやり思っているだけでは、守れるわけがありません。熟慮して、守れる予算を立てましょう。

予算は、何をどのように使おうともその人の人生ですから、お金の使い方は、人それぞれ。配分は、他人さまや世の中の常識にとらわれることなく、自由に分けていきましょう。

◆共働きのAさん夫妻の場合の予算は?
あるご相談者の方の費目です。小さいお子さん(5歳)がいらっしゃる共働きのAさん夫妻の場合は以下の通りです。

◇毎月の管理
●口座引き落とし費目(比較的固定的なもの)
・貯蓄(財形)
・住居関連費(家賃、管理費等)
・水道光熱費(水道代、ガス代、電気代)
・通信費(携帯代、ネットプロバイダー料金など)
・生命保険料(学資保険も含む)
・損害保険料
・保育料
・つみたてNISA(教育資金の積み立て用)

●手元現金でやりくりする費目
・日常生活費(食費と雑費の合計)を1週間単位で予算立て
・お米代
・家飲み用のお酒代
・ランチ代
・夫のお小遣い(理容代、基礎化粧品代ほか)
・夫の交際費(付き合いの飲み会)
・妻のお小遣い(化粧品、美容代ほか)
・妻の交際費(ママ友の飲み会代)
・運動費(市の運動施設を利用)
・家族でのお楽しみ費(公園や動物園の入場料など)
・妻の勉強代(会社で使う英語のレッスン)

●手元で積み立てていく費目(毎月は使うことはなくても、必ず将来使うことがある費目)
・医療費
・夫用大人の被服費(下着も含めて)
・妻用大人の被服費(下着も含めて)
・子ども被服費(靴、下着も)
・バーゲン費
・イベントつみたて(お正月、誕生日、記念日のイベント費用を毎月コツコツ貯めていく方式)
・冠婚葬祭用

◇ボーナスの管理
●年払い用口座で管理する費目
・固定資産税
・スーツやコートなどの値の張る被服費
・旅行、レジャー、里帰り

◆自分自身、やりたいことが見えていないと窮屈に感じてしまう
いかがでしょうか?

Aさんは自分で立てた予算を見て、「これでは『よそ見』ができませんね」と笑っていました。

そうなんです。手取りで使えるお金のすべての行方が決まっていますので、よそ見をしている隙がないんです。

先ほどの誘惑にも勝てるわけなのです。そうすることによって、余計なものを買うことなく、人生を楽しむ費用を十分に使って生活ができるんです。

細かな予算は、窮屈だとおっしゃった方もいらっしゃいました。

自由に使えるお金がないように思えるのは、予算の立て方が間違っているのです。予算は自由に振り分けてよいはずなのに、窮屈さを感じているのは、自分のやりたいことができないことへの不満です。

とはいえ、自分自身、やりたいことが見えていないので、漠然と窮屈に感じてしまうわけです。

やりたいことのために貯金をしているのに、道筋が見えないと、貯蓄へのモチベーションが下がってしまいます。気をつけたいですね。たかが「予算」、されど「予算」です。

予算を立てることは、自分でお金の使い方を決めること。経済状況が厳しい現代では、「人並み」を目指すのではなく、「我が家オリジナル」の予算が求められています。

文=安田 まゆみ(マネーガイド)