赤ちゃん向け番組「シナぷしゅ」でプロデューサーを務めるテレビ東京の松丸友紀アナウンサー(C)テレビ東京

 テレビ東京が、民放初の赤ちゃん向け番組「シナぷしゅ」を12月16~20日の朝7時35分から放送することが10月31日、分かった。0~2歳の乳幼児を対象とした番組は「いないいないばあっ!」(NHK・Eテレ)が放送されているが、民放としては初の試みとなる。子育て奮闘中の社員たちが集まってプロジェクトを始動したといい、制作局のプロデューサーだけではなく、アナウンス部の松丸友紀アナウンサーやビジネスセクションのパパママ社員が集結。5人のプロデューサーによって、他局が手を出してこなかった知育番組に挑む。

 「赤ちゃんにテレビは見せない方がいい」と思われている傾向がある一方で、スマホでは動画を見せている……。そんな現状に疑問を持った子育て奮闘中の社員たちが、「赤ちゃんにも良質な動画コンテンツを提供したい!」と赤ちゃんプロジェクトを始動した。

 「昼めし旅~あなたのご飯見せてください~」などを手がける工藤里紗さん、人気番組「家、ついて行ってイイですか? 」などを手がける高橋弘樹さんのほか、松丸アナ、アニメ局の岡林曜子さん、コンテンツ統括局の飯田佳奈子さんの5人が、プロデューサーとして参加する。

 番組は、赤ちゃんを飽きさせない2分程度のショートコンテンツで構成。見ている赤ちゃんが一緒に体を動かして、“参加”できるような作りになるという。番組の世界観を表したオリジナルダンス「シナぷしゅダンス」、フランス語やフィンランド語など普段はあまり出会わない言語を音として楽しむコーナー「世界のことば」、幼児食を作る様子を見せるレシピ動画や、色を混ぜたり工作をしたりする「手元動画」のコーナーなどを用意する。

 ちなみに、番組名の由来となっている「シナプス」は、脳の神経細胞と神経細胞の間にあるつなぎ目のこと。脳の神経細胞は、成長にしたがって「増える」のではなく、シナプスによって「つながる」ことで発達するといい、赤ちゃんの世界が「ぷしゅ」っと広がり、パパママの肩の力が「ぷしゅ~」っと抜ける、そんな番組を目指していく。監修は、大ヒット絵本「もいもい」を手がけた「東京大学赤ちゃんラボ」が担当。番組は、12月16~20日の午前7時35分~同8時にテレビ東京系で放送される。

 制作を手がける5人のプロデューサーのコメントは以下の通り(敬称略)。

 ◇飯田佳奈子(コンテンツ統括局編成統括部)

 昨年出産し子育てをする中で、テレビマンでありながら子供をテレビから遠ざけてしまうジレンマに悩みました。動画であふれかえった現代、子育ての場にも良質な動画があってしかるべきなのに、これまで民放では視聴率の対象外である0~2歳児向けのコンテンツを制作してきませんでした。

 日本の未来を担う赤ちゃんに、テレビ局として、胸を張ってコンテンツを届けたい!と、職場復帰してすぐに書いた企画書が形になりうれしいです。日本の総シナプスが増えるように、頑張ります!

 ◇工藤里紗(制作局CP制作チーム)

 小2のやんちゃ小僧と遊びにケンカに恋愛に勉強にとドラマチックな生活を送っています(笑い)。「多様性、いろいろあっていろいろいい」という時代の割には、子育ての話になると、これができなきゃ!これはダメ!と「ママパパ総評論家」になりがちな不思議なニッポン。子供への刺激や学びに正解はなく、番組もあえてバラバラな、でも一つ一つに思いを込めたコンテンツをお届けします。

 ながら見、ネットで部分見、好きな形で楽しんでいただけたらうれしいです。ちなみに、ほぼ手弁当番組のため、絶賛一緒に作ったり、盛り上げてくれる方のお声がけもお待ちしています(笑い)。

 ◇岡林曜子(アニメ局ビジネス促進部)

 番組を見た赤ちゃんの顔が、“発見の喜び”と“探求心の芽生え”で「ぱあっ」と輝く瞬間が見たい。赤ちゃんの視野・世界・可能性を広げ、大人になって自分の人生を歩み出したときに、自ら考え、感じ、幸せをつかむ力をつけてほしい、そんな思いを詰め込んだ番組です。

 赤ちゃんのための番組だからこそ、普遍的なテーマをしっかりと描き、いのちや生き物への親近感の土台を作るコンテンツも盛り込みたいと思います。ぜひ親子でお楽しみください!

 ◇松丸友紀(総合編成局アナウンス部)

 私自身、手探りで育児しながら日々奮闘している1児の母です。赤ちゃんはベッドがいいの?布団がいいの?そんな疑問から始まり、赤ちゃんにテレビやスマホの動画は見せていいのかといった悩みを夜な夜なネットで必死に検索している自分がいました。

 そうです。お父さんお母さんは必死なのです! そんな張り詰めた空気をぷしゅ~と抜きながら、赤ちゃんにたくさんの楽しい刺激をお届けしてシナプスがぷしゅぷしゅと活性化するような番組作りができたらと思っています。皆さんと気持ちを共有できたらうれしいです。

 ◇高橋弘樹(制作局CP制作チーム)

 子どもが2歳なのですが、ふだん子育てにおいて、どんな局面でもいかに「子どもにウケるか(笑わせられるか)」を基準に行動しているので、そこで身につけたノウハウを、自分の担当するコーナーに詰め込めたらなと思っています。

 ごねたときも、嫌なことをしなきゃいけないときも、たいてい笑わせてしまえば、あとは勢いでなんとかなると思います。「笑わせる育児」で、子どもの感情を豊かにし、好奇心を伸ばせるようにトライしてみたいです。