新卒時に在籍していた企業でのリクルーター活動をきっかけに人事の道に進んだ、株式会社グッドパッチの小山さん。複数回の転職経験とそこで得られたユニークな視点のおかげで、さまざまな候補者にも先入観なく対応できるようになったそうです。人事ならではの「あるある」やこだわり、日常生活を中心に、番外編としてご紹介します。

■現場と人事の垣根がなく、良質なコミュニケーションを築きたい

―― この仕事に就いてから、何か勉強していることはありますか?
 
人事という業務は各種法令に接する機会が多いので、法令関係の勉強には積極的に取り組んでいます。さらに当社ではベルリン、ミュンヘン、パリなど海外にもオフィスを置いており、日本オフィスでもさまざまな国籍のメンバーが働いているので、英語が必要な状況も発生します。そこで私はグッドパッチで働くことになってから、少しでも相手の理解ができるように、約2年前から英語学習を毎日欠かさず続けています。


―― この仕事ならではの「あるある」はどんなことでしょう

セミナーなどでいろいろな会社の人事の方とお会いするのですが、共通しておっしゃるのが「現場の協力が得られない」ということです。人材を必要としているのは現場なので、「現場にももっと積極的に採用活動に関わってほしい」と考えている人事は本当に多いです。

しかし、単にコミュニケーションが不足しているのかもしれないと感じることもあります。「現場は現場、人事は人事」と垣根ができている会社も多いようです。「人事はこういうもの」というイメージがみんなの中で作られているのかもしれませんね。その点、グッドパッチは現場が非常に協力的でさまざまな場面でサポートしていただいています。マネージャーのみならず、代表や役員までもが初回の面接から面接官として対応することも珍しいことではありません。

現在人事セクションに在籍しているのは私を含めて3名ですが、それぞれのメンバーが他部署とうまく連携を取りながら仕事を円滑に進めています。現場に本当に恵まれている会社だと感じますね。 

■人事は“会社の顔”。グッドパッチらしさをキープすることを心がける

―― 服装、休日の過ごし方などに制約はありますか?

人事が面接をするというと、シュっとしたスーツ姿にメガネをかけた人と面接するというイメージがあるのではないでしょうか。私も以前在籍していた企業ではスーツで勤務していましたが、グッドパッチを含めたIT、Webに区分される業界で働くようになってからはTシャツ、ジーンズなどのカジュアルな服装です。もちろん採用面接も同様で、業界や企業ごとの「らしさ」があり、その「らしさ」を意識することが大切です。

もちろん候補者に会う時は“会社の顔”であることも意識し、ラフではありますが、会社のレピュテーションやイメージを損なわないような清潔感のある服装や身だしなみを心がけています。

また、仕事をする上でもっとも大切なのは体調管理です。20代の頃は若さの勢いで無茶をすることもあったのですが、年齢を重ねると同じようなスタイルは無理です。風邪などの体調不良は仕事のパフォーマンスを著しく下げるだけでなく、それによって周囲への影響もあるなどマイナスにしかなりません。そのため、週に3~4回はランニングなどの適度な運動をするようにして体調維持に努めています。


―― 人事として、日々意識していることはありますか?

少し前から人事分野でのデジタルテクノロジーの進化が物凄い勢いで進んでおり、私が人事になったばかりの10年以上前から比較すると便利なツールも増えました。ただ、有用なものはもちろん利用する前提ですが、私はあまり流行に踊らされすぎないようにしています。

たとえば「A社であるシステムを導入したら、採用効率が大幅にアップした」という話を聞いても、A社の会社規模や採用条件には合っているかもしれませんが、そのまま当社に持ってきても同じ結果が得られるとは限りません。私自身もそういった付け焼き刃の手法で多くの失敗を経験してきました。とは言え、最新情報のインプット自体は必要なことなのでアンテナは常に張っています。

また、当社には本当にさまざまな業種・業態の方が応募してくださいます。だからこそ、どのようなバックグラウンドの方が面接に来られても話ができるように、業界問わずにあらゆる企業情報を頭に入れることを意識しています。

■自分の力でプロフェッショナルになりたい

―― 人事として働くにあたって、自分なりのこだわりはありますか?

面接の際は、相手の志向性・興味を積極的に引き出して、求職者の方が面接を通して良い体験ができることを意識しています。どんなボールを投げられても返せるように、広く浅く、分野によっては狭く浅くいろいろなことを知っておくのは人事にとって大切ですね。またこれは文章では伝わりづらいですが、相手の雰囲気や態度に合わせて話すトーンを変えたりと実は細かい調整をして、知識だけではなく雰囲気づくりにもこだわっています。


―― 5年後、10年後の未来の自分はどうなっていたいですか?

これはずっと思っていることですが、何の仕事をするにしても「小山清和」という個人として勝負できるようになりたいです。「あの会社の小山さん」ではなく、「小山さんがいる会社」といったような、企業名よりも個人が認識されているようなイメージです。採用業務に長く携わっていると、会社の看板が持つ影響力について、何度も考えさせられる機会がありました。

たとえ優秀な人材を何人も採用できたとしても、それは自分の実力ではなく、会社の看板があってこその成果かもしれません。会社の看板がなくても、個人の力でしっかり立って仕事ができるようになりたいですね。目指すは“人事のプロフェッショナル”です。


人事としてのこだわりを強く持ち、セミナー等でも積極的に意見を発信している小山さん。数々の転職を経て、多くの人材を採用してきたことで養われた“審美眼”が武器となり、ゆるぎない自信につながっているようでした。人と関わることに興味がある方は、ぜひ人事・労務の道も将来の職業の候補に入れてみてはいかがでしょうか。
 
 
【profile】株式会社グッドパッチ 小山清和