2019年11月15日の世界リリースに先駆け、10月17日に『ポケットモンスター ソード・シールド』国内最速メディアプレビュー会が開催された。

  • 『ポケットモンスター ソード・シールド』国内最速メディアプレビュー会

ポケモンの持田慶子氏(開発事業本部 宣伝企画部)の開会挨拶に続き、『ポケットモンスター ソード・シールド』プロデューサーの増田順一氏(ゲームフリーク常務取締役)、同ディレクターの大森滋氏が登壇。まずは、増田氏と大森氏から改めて本作の紹介が行われた。

  • 左から大森滋氏、増田順一氏

『ポケットモンスター ソード・シールド』は、3年ぶりとなる完全新作タイトル。“最強のポケットモンスター”の開発をテーマにしており、「ポケモンを捕まえて、集めて、育てて、バトルして、交換する歴代の『ポケットモンスター』シリーズに共通する楽しみを追求している」とのこと。

舞台となるのは、ガラル地方。穏やかな田園風景や近代的な都市、雄大な草原や険しい雪山などさまざまな表情を持つ広大な地方で、個性豊かな町や地域が広がっている。ガラル地方では、ポケモンバトルが一番のエンターテイメントとして楽しまれており、主人公はそのチャンピオンを目指して各地にあるジムを巡りながらバトルの腕を磨いていく。

また、すでにご存知の方も多いと思うが、ガラル地方のバトルでカギを握るのが“ダイマックス”と呼ばれる現象。ダイマックスしたポケモンはワイルドエリアと呼ばれる広大なフィールドに野生でも登場し、4人のトレーナーで協力するマックスレイドバトルで戦うことができる。

本作の特徴やポイントを説明した2人は、「最強のポケットモンスターになっていると思いますので、ぜひ楽しんでもらえればと思っております」「ポケモンらしさを追求して、新たな冒険の世界を拓くことが出来た」と自信をのぞかせていた。

その後は、国内最速で実機を使った体験プレイをすることができた。そのファーストインプレッションをお届けしよう。

プレイを始めて第一に感じたのは、背景から草の質感にいたるまでとても美麗でありつつ、それがしっかりポケモンの世界観になっていることだ。リュックを手にした主人公が家から出た時に広がる町の風景は、感動すると同時に雰囲気がもうポケモンの世界であり、歩いているだけでも楽しい。

登場人物も冒頭からインパクト抜群。ガラル地方の現チャンピオンであるダンデや、ダンデの弟で主人公のライバルの一人であるホップは、今後ストーリーでどのように絡んでくるのか気になるところ。ほかにも、新しいキャラクターの登場など、そのあたりも期待したい。

そのダンデからのプレゼントとして、最初のポケモンを選ぶわけだが、くさタイプのサルノリ、ほのおタイプのヒバニー、みずタイプのメッソンの誰にするか。体験会なのにやっぱり悩んでしまうのは、もはや『ポケットモンスター 赤・緑』からの伝統とも言えるだろう。

最初に選ぶ3匹のポケモンのタイプが『ポケットモンスター 赤・緑』から変わっていないことについては、「くさ、ほのお、みずの関係性はじゃんけんと一緒でシンプル。わかりやすいので変えていない」という。さらに、この3匹も通信対戦できちんとバトルできるぐらい育成できるそうなので、今回の体験会では育成までは出来なかったが、愛着をもって好きなポケモンを育てていけるのは嬉しい。

そして、最初のポケモンを連れて町の外へ。町の中と同様、木々や霧といった自然がとても雰囲気を醸し出していて、何が起こるのかワクワクさせられる。明言は避けるが、「え? これはいったい……」という展開も序盤からあるので、楽しみにしてもらいたい。

町の外を歩いていると、草むらなどでポケモンバトルや道端で待ち構えるトレーナーといった、“ポケモンらしさ”はもちろんそのまま。その上で、より楽しめる工夫もされており、気になったのはシンボルエンカウントとランダムエンカウントが両方あった点だ。

草むらから頭をのぞかせている知らないポケモンの姿を見つけると、目的地そっちのけでそのポケモンを手に入れたくなったし、かと思えば、姿が見えない状態でランダムにポケモンバトルが始まるドキドキ感もあった。しかも、新ポケモンは序盤にしてさまざまな種類やタイプがいて、新鮮な驚きの連続。

ちなみに、シンボルエンカウントは昨年発売された『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』でも好評だったという。ただ、それだけでなく「どんなポケモンが出てくるかわからないワクワク感」も無くしたくないので、両立させて遊びを膨らませているとのこと。

冒頭のプレイだけとはいえ、プレイを通してすごく感じられたのはこの「ワクワク感」だ。家から町に出る、見渡す先にある場所に向かう、知らないポケモンの姿を見かける……などなど、ポケモンの世界への没入感とワクワク感にただただ身を委ねたくなる、そして何よりそれが楽しい! そう思わせてくれた。

気になる登場するポケモンの種類だが、こちらは発売まで秘密。「新ポケモンは何匹いるのか、世界中で競い合ってもらいたい」という。そうした考えで事前に発表する新ポケモンはかなり少なくしているそうだが、上記のように序盤から見たことのないポケモンが多数登場したので、次はどんなポケモンに出会えるのか胸躍る気持ちになった。

また、今回の体験会では冒頭のプレイに加えて、本作の目玉のひとつである「マックスレイドバトル」を、ローカル通信を使って4人で挑戦することもできた。

今回戦ったのは、バタフリー(キョダイマックスのすがた)。『ポケットモンスター 赤・緑』からいるお馴染みのポケモンも、やはりキョダイマックスした姿は迫力満点。仲間は4人のうち1人のみ、しかも1回だけしかダイマックスさせることができないため、どのタイミングでどのポケモンをダイマックスさせるかが重要となる。

実際の体験プレイでは、初めてということもあってワタワタした部分もあったものの、みんなで相談しながら楽しむ一端を感じることができた。プレイしてもらえば、すぐに馴染めるのではないかと思う。

また、今回は道具を使ってマックスレイドバトルを発生させたが、ワイルドエリア内には野生のダイマックスポケモンも存在。エリアを見渡すと、赤い光が立ち上っており、そこで戦うことができるようだ。広大なエリアには多数のダイマックスポケモンがいるので、早く戦いを挑みたいと思わせてくれた。

そうこうしているうちに、体験時間は終了。本当にあっという間だったというのが正直なところ。次は何が待ち受けているのか、どんなポケモンがいるのか探しに行きたい、広大なエリアをただただ走り回りたい……など、とにかく時間を忘れて没頭したいと冒頭のプレイだけでも思わせてくれた。

もちろんプレイスタイルは人それぞれなので、自分の好きなように楽しむのが一番だが、あくまで個人的には何も見ずにワクワクドキドキ感を味わいながらプレイしてみたいと思う。

最後に、体験レポートの中でもいくつか引用させていただいたが、体験後に行われた質疑応答の模様を紹介しよう。