「仮面ライダー」「スーパー戦隊」「ウルトラマン」という日本が誇る人気テレビシリーズに携わり、多くの傑作を生みだしている特撮アクション映画界のキーマン・坂本浩一監督が、初の「時代劇」に挑戦。それが、10月5日よりWEB配信されている実写作品『BLACKFOX: Age of the Ninja』である。この作品は、同じく10月5日より劇場公開されているアニメーション映画『BLACKFOX』との連動企画であり、時代劇の本場である東映京都撮影所で製作された本格的なアクション時代劇となっている。

宮原華音(みやはら・かのん)。1996年4月8日生まれ、東京都出身。2011年にモデルとしてデビュー。小学生のころから空手道を学び、現在は黒帯の腕前。高い身体能力を生かして映画『ハイキック・エンジェルス』で主演を務め、注目を集めた。2017年、『仮面ライダーアマゾンズ』でのアクションを評価され、ジャパンアクションアワード・ベストアクション女優賞 優秀賞を受賞。2018年にはTBS『KUNOICHI』で大健闘している。舞台『NINJA ZONE』シリーズ(2018、2019年)でも活躍した。撮影:大塚素久(SYASYA)

アニメ版『BLACKFOX』と実写作品『BLACKFOX: Age of the Ninja』とは、主人公の名前「石動律花(いするぎ・りっか)」のほか、キャラクター設定に共通するものがあり、2つの作品を交互に観るといっそう楽しめる作りになっている。そんな中『BLACKFOX: Age of the Ninja』だけに登場するキャラクターとして、律花の友人・宮(みや)の命を狙う凄腕の忍者集団"根来衆(ねごろしゅう)"の存在がある。

今回は、この根来衆の中でもかなりの実力者で琉球拳法の使い手・ウトを演じる女優・宮原華音に話を聞いた。男性に負けない優れた身体能力を誇ると同時に、目を見張るクールな美しさを兼ね備える宮原からは、本作のアクション面での苦労話や印象に残った出来事などが次々と語られた。

――今回の宮原さんの役どころは、見回り役頭目・戸田重次(とだ・しげつぐ/演:久保田悠来)に雇われて宮(演:矢島舞美)を狙う根来衆のひとり・ウトというものですが、最初にご自分の役を聞いたときどんな風に思われましたか?

今までも気の強い役や、短気な役などは演じたことがありましたが、今回のウトみたいに、ここまで"ワル"っぽい役は初めてに近いですね。最初に衣装合わせとメイクをやってもらったときから、ワクワクしましたね。

――ウトの衣装を着た感想はいかがでしたか。

ウトは琉球拳法の使い手で、格好も民族衣装のイメージがあります。今まで私が演じた役柄は制服や、男性と同じ格好をすることが多かったのに対して、ウトの衣装は適度に露出もあり、女性らしさも意識されているので、自分にとってとても新鮮な感覚でした。

――時代劇の本場というべき東映京都撮影所の印象はいかがだったのでしょう。

京都の撮影所は初めてなので、最初のときはドキドキしながら入っていきました。とても緊張していたのを覚えています。でも衣装合わせのときは(山本)千尋が一緒についてくれていたので、心強かったです(笑)。千尋は以前からスタッフさんとお知り合いだったから、あちこちで「ひさしぶり~!」なんて声をかけてもらっていましたね。

――同じ撮影所でも東京と京都とで何か雰囲気が違っていたことはあったでしょうか。

京都のスタッフさんは"職人さん"という感じで、貫禄のある方がたくさんいましたね。あと、すごく驚いたのはメイク室なんです。撮影所で製作しているいろいろな作品のメイク室って、東京では作品ごとに分かれているのですが、京都ではぜんぶひとつの大きな部屋なんです。現代劇、時代劇、いろんなビジュアルの方々が一列に並んでいる図というのは、壮観でしたね~(笑)。