幼児や小学生でぽっちゃりした体型のお子さんの場合、親御さんが早いうちにダイエットをさせるべきか、心配されるケースもあるようです。

◆子どもが標準体重よりも肥満気味と感じたら……
幼児・小学生などの小児の場合、太っているかどうかは「BMI」ではなく「肥満度曲線」というもので評価することが多いです。

肥満度曲線では、「幼児では肥満度15%以上は太りぎみ、20%以上はやや太りすぎ、30%以上は太りすぎとされ、学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満」と判定します(参考:日本小児内分泌学会」)。

◆幼児や小学生の肥満は親の責任? ダイエットを考えるべきなのか
幼児や小学生、特に低学年の学童までの子どもであれば、自分のお小遣いで親に隠れて買い食いをするということは、かなり考えにくいと思います。

そう考えると子どもの体型の問題は、親や、(たまにしか会わないかもしれませんが)祖父母や叔父・叔母なども含め、「保護者の責任」といえば、そういえるかもしれません。

では、子どもが肥満だと分かった場合、親が率先して指導し、ダイエットを考えるべきなのでしょうか? これはどのくらい肥満しているのか、いつから肥満なのか、病気の前兆はないかなどを加味して、総合的に判断する必要があると思います。

このとき注意しなければならないのは、親が他の子と見た目だけで比較し、「うちの子は太っているから痩せさせなくては」といった主観で行うべきではないということです。

保護者による主観ではなく、医師や管理栄養士などの専門家が客観的に見て判断すること。また、専門家によってダイエットが必要という判断になった場合も、ダイエット方法はきちんと安全面の確立した方法で行う必要があります。医師の指示に従うのもよいでしょう。

◆小学校高学年の子どもがしがちなダイエット・考えられるリスク
小学校高学年になると、子ども自身がダイエットに関心を持つことも少なくありません。しかし食についての正しい知識が乏しいことが多く、「食べなければ痩せる」「運動すれば痩せる」といった極端なダイエットを、安直に信じて実践してしまいがちです。

成長期ですので、この時期に二次性徴も含めてしっかり成長しておかないと、その後の人生に大きな影響を与えてしまう可能性もあります。極端なダイエットはしないよう、くれぐれも注意する必要があります。

また、小学校高学年くらいになると、両親が共働きで、学校から帰っても自分と兄弟だけというケースも珍しくないでしょう。家庭によっては、夕食は自分でコンビに等で買ってくるようにとお金を渡されているケースもあるようです。

それぞれのご家庭に事情があると思いますが、できる範囲でかまいませんので、子どもが極端なダイエットをしていないか、急激なダイエットをしていないかは、折に触れて確認されるのがよいと思います。

◆子どもの体型は変わるもの。過度に心配せず「ゆるやかなダイエット」に留めて
もし子どもが病的な肥満であると医師から指摘を受け、ダイエットを考えなければならない場合、大人のダイエットよりも繊細に計画を立てて行う必要があります。不要なカロリーを控えつつも、体の成長分を見越して必要な栄養はしっかりと摂らなくてはならないからです。

子どもの体型は意外とすぐに変わります。子どもが少し肥満気味に見えたとしても、ほとんどの場合は心配ないケースでしょう。

それでも心配な場合は、体重を落とすことを考えるよりも、「体重は現状維持で、身長を体重に見合うところまで伸ばす」つもりで、ゆるやかなダイエットを実施していただくとよいと思います。

くれぐれも「目標、3kg減!!」などとはっぱをかけることはなさいませんように。子どもは親に認めてもらいたい一心でがんばりすぎて、心身ともに壊してしまいます。

文=平井 千里(管理栄養士)