あなたの歯磨きは大丈夫? 「歯磨き粉の研磨剤で歯が削れる」といった様々な勘違いがあるのを知っていますか? 今まで当たり前と思っていた歯磨きの仕方は間違っているかもしれません。そんな勘違いしやすい常識を解説します。正しい歯磨きに役立ててください。

今まで当たり前と思っていた情報や言い伝えが、意外にも間違っているということがあります。ここでは、歯磨きに関する思い込みや噂について、解説していきます。

◆Q1. 食後の3分以内に磨けば、虫歯になりにくい?
子どものころ「食べたら3分以内に歯磨きしなさい」なんて言われた人はいませんか? これはある実験のデータから砂糖水を口に含み約3分で歯が溶け始めるため、その前に歯垢を取ってしまえば虫歯になりにくいといった話が元ネタでした。

よく考えると、これは食事を始めてから3分以内に歯磨きをしなくてはならず、食後の3分以内に磨けば虫歯になりにくいといったことではありません。

→A「うそ」

◆Q2. 歯磨き粉の研磨剤で歯が削れる?
「歯磨き粉には研磨剤が入っているので使わないで歯を磨いたほうが歯のために良い」こんな話を聞いたことはありませんか? たしかに、歯磨き粉を使用しなくてもプラークを落とすことができますので、使わなくても問題はありません。

しかし現在ではフッ素入りなど、歯に対してメリットのある製品が多く研磨剤に関してもクレンザーのような強い研磨作用はないので、それほど心配しないで使用することができます。

→A「うそ」

◆Q3. 歯ブラシの毛先が開いたら交換?
歯ブラシの毛先が開いてくると表面的には汚れは取れますが、歯と歯の間に毛先を差し込みにくくなってしまいます。一般的には歯ブラシは毛先の「かど」の部分が重要なので、毛先が開いてきたらかどがなくなり丸くなります。このため交換したほうが良いと思われます。

→A「本当」

◆Q4. 歯磨きは1日1回だと虫歯になる?
歯磨きを1日3回毎食後に行なっている人には怖くてできないことですが、1日1回しか磨かない人もいます。どちらが虫歯になりやすいでしょうか?

実は虫歯に関しては1日1回でもしっかり磨けていれば大丈夫です。むしろ食生活の間食など食べる回数が多い方が虫歯になるリスクが高くなります。

→A「うそ」

◆Q5. 歯ブラシは柔らかくても汚れは取れる?
歯ブラシ選びの時、柔らかい歯ブラシは汚れが取れない気がして、痛くない程度の硬めの歯ブラシを選んでいる人いませんか?

歯ブラシが硬くても柔らかくても口の中の汚れを落とす効果は同じです。落とす相手が硬ければ歯ブラシも硬いほうが良いですが、歯ブラシで落とすのは「プラーク」と呼ばれる柔らかい汚れです。

したがって、かなり柔らかめの歯ブラシでも歯ブラシのかどがしっかりしていれば汚れは十分に落とすことができます。最近では歯ブラシは柔らかいものを勧める歯医者さんが増えてきています。

→A「本当」

◆Q6. デンタルフロスでは歯周病は予防できない?
スーパーやドラッグストアなどで様々なオーラルケアグッズを目にします。歯ブラシ以外の補助器具を買う際に「検診で歯周病に注意してください」といわれ、フロスを買って歯の間の掃除をしている人いませんか?

フロスの正しい使い方は、歯と歯の間で歯がしっかりとくっついている部分を掃除するために使います。決して、歯肉に強く擦るようには使ってはいけません。このため、歯周病の予防にはあまり効果がありません。歯と歯肉の間の汚れを取ることが重要だからです。

虫歯予防には「フロス」、歯周病予防には「歯間ブラシ」と覚えましょう。

→A「本当」

全部知っていた人は、オーラルケアに対してかなり関心のある方だと思います。勘違いしていた情報があるという人は、今後の正しい歯磨きの参考にしてみてください。

文=丸山 和弘(歯科医)