「【シゴトを知ろう】司書 編」では、千葉県中央図書館で司書として働く松崎萌さんに、仕事の内容ややりがいについてお話を伺いました。

今回は番外編として、松崎さんに司書の知られざるトリビアや、思い出深いエピソード、今後の目標、松崎さんの働く図書館の魅力についてなど、たっぷり語っていただきました!

■「ふりかけの起源」が気になって、外出中でも図書館の本を検索

―― このお仕事ならではの「あるある」なこと、または「職業病」のようなものがあれば教えてください。
 
図書館の本は、本の内容別に番号をつける十進分類法という規則に従って分類されているのですが、日常の中で十進分類法を使って考えていることがあります。政治についての話題なら「310だな……」とか、日本の小説なら「913.6だな……」とか。

また、分からないことがあると、つい検索してしまうのもまさにそうですね。この間は外出中に、「ふりかけっていつ頃生まれたんだろう?」と気になってしまい、スマホで図書館の本の検索をしてしまいました。

「ふりかけ」と入れて検索すると、「アフリカ系~」など、間に「フリカケ」と入ってくる関係のない本がたくさん出てきてしまって、なかなか見つからないんです(笑)。最終的に『ふりかけ 日本の食と思想』(熊谷真菜、日本ふりかけ懇話会著/学陽書房/2001年)を発見して満足しました。

休みの日でいうと、書店や図書館などに行くと、職場の人と偶然会うことがあります。本好きな人が多いので、休日でも本に関わりたいのかもしれません。あと、旅行に行くとその土地の図書館を見に行きたくなります。本の並べ方やコーナー、資料展示など、図書館独自の工夫がされているのを眺めるのが楽しいです!

■司書の仕事はカウンター業務だけじゃない!

―― 意外と知られていない、このお仕事の知られざる事実やトリビアを教えてください。


トリビアというか、トリビアを知ることができるサイトですが、国立国会図書館が提供している「レファレンス協同データベース」というサイトが面白いです。

全国の図書館が調査回答事例を提供しているサイトなのですが、「こんな質問があるのか!」というものがたくさん載っています。千葉県立中央図書館でも「妻の実家に夫が同居する『マスオさん状態』を定義した辞典などは無いか」、「風船が何個あれば、人は飛ぶことができるか」などの質問に、本やインターネット情報などを活用して回答しています。

こちらのサイトはTwitterでも情報発信をしているので、フォローするといろんなトリビアが得られますよ。

国立国会図書館レファ協公式
https://twitter.com/crd_tweet?s=17

―― 司書というお仕事を始めて、働く前に抱いていたイメージとのギャップはありましたか?

カウンターでの仕事が中心だと思っていましたが、資料の購入や、本を貸出できる状態にするための受け入れ作業、他の図書館や学校図書館へ本を貸し出す作業など、カウンター以外の仕事がたくさんあることに驚きました。

また、司書資格を持っている職員以外にも、学校など他の部署から来て図書館で働いている職員がいることも、お仕事に就くことになってから初めて知りました。


―― 働かれている図書館で気に入っている点、注目してほしい点などがあれば教えてください。

公務員で、かつ女性の多い職場なので、出産休暇や子育てなどのワークライフバランスに理解があるところがありがたいです。

千葉県立中央図書館では、赤ちゃん向け絵本も貸出していますし、出産や子育ての悩みなどにお答えできる本を集めた子育て支援コーナーも設置されていますので、出産や子育てについて考えている方にぜひ利用していただきたいです。

■「認定司書」という目標に向けて、まずは研究論文のための勉強をしたい

―― 今後の目標は何かありますか?

司書としてより専門性を高めるため、日本図書館協会の「認定司書」になりたいと考えています。図書館での一定以上の勤務経験、決まった研修を受講すること、雑誌などに論文を掲載すること、などが認定の条件なので、まずは研究論文を出すことを目標として勉強していくつもりです。


―― 最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

一つの質問への回答を終える度にいつも達成感を感じていますが、最近ですと、県内職員向けのレファレンス研修の講師をしたときのことが印象深いです。

やや準備不足だったことが心残りですが、アンケートで分かりやすかったと書いていただいたり、講座の後も、配付資料について教えてほしいと言われたりしたのがうれしかったです。普段の業務で培ったノウハウを、他の図書館でも役立ててもらえればいいなと思います。



インタビュー後、早速「レファレンス協同データベース」のtwitterアカウントを覗いてみました。思わず笑ってしまうものから、なかなか考えさせられるものなど、どれも興味深い質問ばかり。中には「この質問に答えるのは無理なのでは」と心配になるものにも、しっかり回答が用意されていて感心してしまいました。このような質問に日々応じている司書という仕事は、楽しそうでもあり大変そうでもあり。そこに面白さを見出せるという人は、司書を進路の候補に入れてはいかがでしょう?


【profile】千葉県立中央図書館読書推進課 松崎萌