埼玉・メットライフドームで開催された「すとろべりーめもりーvol.10」の様子。

すとぷりが9月22日、23日にワンマンライブ「すとろべりーめもりーvol.10」を開催した。ライブが行われた埼玉・メットライフドームはグループ史上最大規模の会場。彼らにとってもっとも大きな挑戦と言える公演だったが、客席は見渡す限りペンライトの光で埋め尽くされた。この2日間は異なるセットリストでライブが行われたが、本稿では初日の22日公演の様子をレポートする。

この日のライブは「大好きになればいいんじゃない?」でライブがスタート。巨大なお城のセットを背にして、白い衣装でさながら王子様のように振る舞う6人のパフォーマンスに、広いドームが歓声で満たされた。彼らはその後もバックバンドとダンサーを従えつつ、振り付きで踊りながら熱唱。「好きになっていいよね?」「アニバーサリー」では横一列に並び、初めてマイクスタンドを使ったパフォーマンスを披露した。

「Day By Day」からはアリーナの両サイドに置かれた3台のトロッコに2人ずつ乗り込み、観客のすぐそばを移動しながらそのまま「Endless Flight」「パレットダンス」と続けて歌唱。メンバーにとってもトロッコ演出は初ということで、6人は目の前の観客を見つめながら車上でうれしそうに歌っていた。その後、ななもり。&ジェルが「非リアドリーム妄想中!」、さとみ&ころんが「でこぼこげーむぱーてぃー」、るぅと&莉犬が「すとろべりーごーらんどっ」と連続でデュエット曲を歌唱。さらにななもり。、さとみ、ジェルの“大人組”が「ロメオ」「キングオブ受動態」を艷やかに歌い踊り、ころん、るぅと、莉犬の“信号機組”が「ノンファンタジー」「道標」を歌いながらかわいらしいダンスを繰り広げた。

彼らはその後、黒い衣装にチェンジし、再び6人がそろって「GO GO CRAZY」を熱唱。さらに「Move On!」終了後メドレーに突入し、6人はクールなナンバーをアグレッシブに次々と畳み掛けた。爆発的な盛り上がりの中で「僕らだけのシャングリラ」が披露されたのち、バンドメンバー紹介を経ていよいよライブはラストスパートに突入。「ダンスロボットダンス」でシンガロングが起こり、「よさこいディスコParty」で会場中がお祭り騒ぎに。「パレードはここさ」ではメンバーの動きに合わせてオーディエンスが腕を振りながら合唱し、最後にステージから発射された銀テープが舞う中で6人は「おかえりらぶっ!」を歌唱した。

アンコールですとぷりが再びステージに集まると、彼らは1人ずつ来場者に、ドームワンマンという大きな挑戦を終えた今の思いを伝えた。さとみは「こんだけ俺たちのことを好きって言ってくれるみんながいるから、もっといろんなことに挑戦して、まだ見たことのない景色をどんどん踏み出していきたい」「俺の人生でみんなに出会えて本当によかったと思ってます」と叫ぶように語り、るぅとは「挑戦することってわくわくすることもいっぱいあるけど、関係ない人から否定されたり冷たい目で見られるので、挑戦することが怖いと思うこともあります。でもみんなが笑って僕たちのことを見ていてくれるなら、僕たちは挑戦し続けたいと思います」「僕たちが君の光でいれるのは、君が僕たちのことを魅せてくれるからです」と感謝。ころんは「君たちが足を運んでくれたり、うれしいとか楽しいとかツイートしてくれなかったら、こんな大きなステージでライブをすることはできませんでした」と言い、「もっともっとやりたいことはいっぱいあるけど、西武ドームの1日目は100点だったと思います。いや、120点じゃないかな」とライブを振り返った。

莉犬は「俺、よく『もっと大きな舞台に連れて行くね』って言うんですけど、今日みんなの声を聞いて、俺たちが連れて行ってるんじゃなくて一緒に前に進んでくれているんだなて思ってうれしくなりました。今日という日は俺たちと君とでつかみ取った夢です」と涙声で話し、ジェルは「このステージに立った俺たちを見て、淡々と順調に何もなく人気が出たと思う人がもしかしたらいるかも知れないけど、全然そんなことはなくて。ありもしないことを言われたり、嫌がらせを受けたり、つらいことがいっぱいある中でみんなを楽しませようと努力をして、泥臭いことを繰り返してこのステージに立てました。でも、俺たちがただ努力しただけでこのステージに立てたんじゃない。みんなが応援する声を上げてくれたから努力することができたんです」と感謝しつつ、「俺、よく家で『みんなを楽しませるってなんだろう?』って考えるんだけど、答えは『新しい俺たちを見せ続けること』なんだよ。みんなの応援に応えるには挑戦し続けることだと思ってます。これからも挑戦することで何か批判されるかもしれない。でも俺たちはみんなのために挑戦します」と強い決意を示した。

最後にななもり。が「『これくらいでいいんじゃない? もうがんばんなくていいんじゃない?』っていう人もいっぱいいると思う。新しいことに挑戦することが俺たちにとっての幸せで、みんなに恩返しができることだと思ってたんだけど、今年1月くらいに、みんなの声を拾えなくなってるなって感じました。人数が増えていくにつれて、みんなに楽しんでもらって幸せにするにはどうすればいいのか考えて、いろんなことを試しました」と告白。「挑戦してほしくないっていう声があるのも知ってるけど、それ以上に俺たちにもっとがんばってほしいという声があるのを受け取ってる。そんな声のために俺たちは挑戦し続けたい」と素直な胸の内を明かした。そして彼らはそんな思いを込めて、バラード「朝の夕陽」を歌唱。再びトロッコに乗り込み、観客のそばで「すとろべりーぷりんすふぉーえばー!」を熱く歌い上げた。

メンバーが退場したのち、ステージ上のモニタで、すとぷりの2ndアルバム(タイトル未定)が2020年1月15日に発売されることが告知され、ドーム内は歓喜の声に包まれた。なお、翌23日の公演の終演後には、メットライフドームに続くドーム公演となる、愛知・ナゴヤドームでの単独ライブが2020年3月に開催されることも明かされた。2ndアルバムとナゴヤドーム公演についてはいずれも後日詳細が発表される。

すとぷり「すとろべりーめもりーvol.10」2019年9月22・23日 メットライフドーム セットリスト

9月22日

01. 大好きになればいいんじゃない?
02. はりーはりーらぶっ
03. 彗星ハネムーン
04. 好きになっていいよね?
05. アニバーサリー
06. メドレー(Day By Day ~ Endless Flight ~ パレットダンス)
07. 非リアドリーム妄想中! / ななもり。×ジェル
08. でこぼこげーむぱーてぃー / さとみ×ころん
09. すとろべりーごーらんどっ / るぅと×莉犬
10. ロメオ / 大人組
11. キングオブ受動態 / 大人組
12. ノンファンタジー / 信号機組
13. 道標 / 信号機組
14. GO GO CRAZY
15. Move on!
16. メドレー(No Perfect ~ Don't Give Up!! ~ Break out)
17. AquaKiss
18. 僕らだけのシャングリラ
19. ダンスロボットダンス
20. よさこいディスコParty
21. パレードはここさ
22. おかえりらぶっ!
<アンコール>
23. 朝の夕陽
24. すとろべりーぷりんすふぉーえばー!

9月23日

01. GO GO CRAZY
02. Move on!
03. AquaKiss
04. メドレー(No Perfect ~ Don't Give Up!! ~ BREAK OUT)
05. 僕らだけのシャングリラ
06. 非リアドリーム妄想中! / ななもり。×ジェル
07. でこぼこげーむぱーてぃー / さとみ×ころん
08. すとろべりーごーらんどっ / るぅと×莉犬
09. ノンファンタジー / 信号機組
10. 道標 / 信号機組
11. ロメオ / 大人組
12. キングオブ受動態 / 大人組
13. 大好きになればいいんじゃない?
14. はりーはりーらぶっ
15. ダンスロボットダンス
16. 好きになっていいよね?
17. アニバーサリー
18. メドレー(Day By Day ~ Endless Flight ~ パレットダンス)
19. 彗星ハネムーン
20. よさこいディスコParty
21. パレードはここさ
22. おかえりらぶっ!
<アンコール>
23. 朝の夕陽
24. すとろべりーぷりんすふぉーえばー!

撮影:東美樹、山本れお