きょう15日に放送されるフジテレビ系情報番組『Mr.サンデー 医師たちの闘いSP』(21:00~23:09)では、月9ドラマ『監察医 朝顔』でも注目を集める法医学者に密着する。

  • 密着を受ける垣本由布さん=フジテレビ提供

今回は特別な許可を得て、通常入ることの許されない解剖室へ番組のカメラが潜入。密着したのは、法医学者の垣本由布さんで、『監察医 朝顔』の主人公・朝顔と同じく、一人娘と料理上手な夫と暮らしている。

現在、法医学者は全国に約140人いるが、30代で活躍する垣本さんは、2014年に若手女性科学者の業績を称える「ロレアル-ユネスコ女性科学者日本奨励賞」を受賞するなど、注目の存在。神奈川県・西部地域の法医解剖を担当し、向き合う遺体は、年間100体にものぼる。

そんな“リアル朝顔”の仕事場は、大学の法医学研究室。密着取材中にも、警察から解剖の依頼が入った。かっぽう着の上からエプロンをかけ、ウイルスを通さないマスクをつけ、手袋は二重にし、ゴーグルを着用するなど、皮膚の露出は最小限に抑える。危険と隣り合わせの解剖現場で、感染症を予防するためだ。

そして、死因不明の謎に包まれた遺体と対面。解剖は、遺体の様子を撮影する記録員や、警察も立ち会って行われ、体の表面を検査し終えると、メスを取り、胸、腹、頭の順に開いていく。解剖の結果、死因は特定され、他殺ではなく事件性は低いと判断された。安堵(あんど)の表情を見せたが、この解剖にかかったおよそ3時間、彼女は一度も休むことがなかった。

医学部で勉強を重ね、6年前に30歳にして法医学者となった垣本さんだが、医学部出身者の多くが「生」と向き合う医師の道を選ぶ中、なぜ彼女は「死」と向き合い続けるのか。その思いの裏に、過去に担当した“事件”があった。

数年前のある冬の日、先輩の法医学者とともに垣本さんが担当したのは、70代の女性の遺体。遺体が発見された場所は自宅の床下収納で、全裸だった。一人暮らしだったその女性の第一発見者は、家を訪ねた息子。女性に持病はなく、遺体に目立った外傷もない。警察の見立てでは、他殺の可能性が疑われた。事件か、事故か…謎に包まれた死の真相とは…。

さらに番組では、兵庫県にある“絶対に断らない”救急救命病院に密着するほか、「母親の手料理が食べられない娘」…強迫性障害の実態と、その治療に臨む家族の物語など、日本医療の最前線を伝える。

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