実業家の場合、タバコを吸うか吸わないかというのは、富の形成とはあまり関係ありません。一方、一般会社員はタバコを吸うとお金を失いやすいので注意が必要です。

◆420円のタバコを1日1箱吸うと、年間約15万円、30年で約450万円
実業家の場合、タバコを吸うか吸わないかというのは、富の形成とはあまり関係ありません。

たとえば不動産業界や建設土木業界の経営者でタバコを吸っている人は少なくなく、タバコをスパスパ吸いながら大儲けしている人はいます。ただし女性社員からは敬遠される可能性はありますが。

一方、ホワイトカラー層の一般会社員は注意が必要です。単純にタバコ代がかさむからという理由ももちろんあります。

仮に420円のタバコを1日1箱吸うと、年間約15万円、30年で約450万円になります(5年前から株式投資をしていれば2倍以上になっています)。

また、喫煙者を採用しない方針を打ち出す企業が増えており、就職や転職の選択肢が狭まることになりそうです。

企業サイドとしては、業務効率が低下することの防止、喫煙する人がより頻繁に休憩をとることから生じる社員の不公平感の解消、喫煙スペース設置などの非効率性の排除、社員の健康増進、そして企業イメージの向上などを狙い、喫煙者の採用を控え、喫煙者には禁煙を推奨しています。

この動きが広がれば、喫煙を続けることは職業選択の自由が失われてしまい、より収入がアップする機会があっても逃してしまうということになりかねません。

◆タバコを吸う時間が必要なので生産性が低くなりがち
そしてタバコを吸う時間が必要となるため、本来ならその時間を使ってできたはずのことができなくなります。最近は全面禁煙の場所も増えていて、外出したときには喫煙所を探して歩きまわる必要がありますし。

もっとも、タバコを吸うことで心が落ち着き集中力が回復し、吸わない人よりもトータルの生産性が上がるという人であれば問題ないのかもしれませんが。

さらには健康への影響です。喫煙が各種疾病の因子として指摘されているのは周知の通りです。そのため、タバコを吸わない人よりも将来の医療費がかかる可能性があり、通院や薬代など、時間もお金もよけいに失われやすい側面があります。

電子タバコだから大丈夫という意見もあり、確かに理論上はタールなどの有害物質の摂取が減るため、その点での健康リスクは低減します。

しかし電子タバコの歴史は浅く、健康上の影響についてはまだ十分な研究がなされていなたいめ、他のリスクはよくわかっていません。

ということを総合的に考えると、タバコと収入には明確な関係はないとはいえ、吸うよりは吸わない方が望ましいといえそうです。

文=午堂 登紀雄(マネーガイド)