電子フライトログのサンプル画面(同社資料より)

電子フライトログのサンプル画面(同社資料より)

JAL(日本航空)は30日、フライトログ(航空日誌)やキャビンログや整備記録など従来紙の書類で運用していた工程を電子化しその運用を開始したことを発表した。

導入されたシステムは米Ultramain Systems社のULTRAMAIN ELB version 2およびMobile Mechanicをベースに日本アイ・ビー・エム、JALインフォテック、JALエンジニアリングが共同で開発。米GE Aviation社の航空に特化したクラウドシステムAirvaultを採用している。

従来のフライトログのサンプル(同社資料より)

従来のフライトログのサンプル(同社資料より)

日本では初になるというこれら電子化システムを導入したエアバスA350型機は国土交通省の認可を経て、8月10日より運用開始している。航空機搭載のiPadや整備士が携帯するiPhone内のアプリからタッチ操作で記録できるシステムは、従来の紙による手書きから手入力でデータ化する二度手間となる作業を省けるほか、入力内容のタイムリーなデータ確認は迅速な連携にも貢献する。例として、これまでは到着後にしか対処できない不具合への対応準備が、事前に行えることを挙げている。乗務員と整備士など、よりシームレスな連携が期待できるようだ。

  • 開発したアプリ(iPad/iPhone用 同社資料より)

    開発したアプリ(iPad/iPhone用 同社資料より)

JALでは、「システムを活用し、運航乗務員、客室乗務員、整備士の働き方を変革し、航空機の安全と品質をさらに高めてまいります。」と働き方の改善を進めると同時に、航空機の安全と品質向上を進めていくことを述べている。