東急電鉄と住友商事は8月29日、複数の通信事業者向けに提供する5G共用アンテナシステムの2020年度中の実用化を目指し、2020年1月から実証実験を行う予定であると発表した。

実験では、渋谷駅ハチ公前広場周辺の施設などに5G無線基地局を設置し、複数の通信事業者向けに基地局シェアリングを行う。通信事業者が個別に設置する基地局と、シェアリング用の基地局の両方がカバーしている環境において、基地局間の相互干渉、他の基地局の接続に切り替える際の技術検証を実施する。

  • 基地局シェアリングによる構築イメージ

  • 通信事業者各社による構築イメージ

東急電鉄は基地局の設置場所の提供、ラックや電源、光ファイバー回線といった基地局の土台となるネットワークの構築などを、住友商事は5G共用アンテナシステムなどの共同開発と調達を行う。

東急電鉄では、同実証実験を皮切りに渋谷駅周辺で5Gへ適応した最先端の通信インフラ環境を整えることで、新たな取り組みが生み出される「エンタテイメントシティ SHIBUYA」の実現を目指す。実験で得られた成果は東急線沿線に展開し、5Gによって可能となる新たなサービスを検討することで「日本一住みたい沿線 東急沿線」の実現を目指す。