輸入車[2019.08.29 UP]


BMW 1シリーズがフルモデルチェンジ。AI技術の対話型インターフェースの採用など機能充実

M 135i xDrive

文と写真●ユニット・コンパス

 BMWのベーシックモデルが新世代へと生まれ変わった。2019年8月29日、ビー・エム・ダブリュー株式会社は、ランアップのなかでもっともコンパクトなモデルとなる1シリーズのフルモデルチェンジを発表。AI技術を活用したインテリジェント・パーソナル・アシスタントなど最新の運転支援システムを装備。前輪駆動方式とすることで、室内空間を拡大し機能性を高めた。価格は334万円から630万円。


「歓び」をコアバリューにするBMWのブランド戦略

ビー・エム・ダブリュー株式会社 BMW ブランド・マネジメント本部長 ミカエラ・キニガー氏

 プレゼンテーションを行ったのは、ビー・エム・ダブリュー株式会社 BMW ブランド・マネジメント本部長 ミカエラ・キニガー氏。2010年に来日して以来、MINIなどを手がけた後、2016年8月からブランド・マネジメント本部長に着任している。キニガー氏は、BMWブランド、そして新型1シリーズについて次のように語った。
 「BMWのブランド戦略においていちばんの中心となるのが歓び、エクスペリエンスです。BMWには“M”と“i”というふたつのサブブランドがありますが、それぞれがBMWというブランドを象徴しています。まず“M”は、走る歓びの頂点です。Mモデルはつねにモータースポーツと接しており、ユーザーはそのパフォーマンスを体験することができます。一方の“i”は、最先端、ハイテク、革新、持続可能性の象徴です。また、ユーザーとの対話についても、つねに新しい取り組みを心がけています。BMWは今年、8シリーズ、X7、7シリーズといった高級セグメントのモデルを登場させました。これらは、BMWブランドにおける高級を定義づける存在です。一方、本日紹介する新型1シリーズを筆頭とした小型モデルは、BMWとの初めての接点となる存在です。BMWの走り、プレミアム感、安全性、先進装備を備えた、まさに『My First BMW』なのです」。
 新型1シリーズについては、国産車ユーザーや若年層、ヤングファミリーといった従来のターゲット層に加え、女性ユーザーに注力したプロモーションを展開していくと説明した。


新型1シリーズは多くのひとにとっての「初めてのBMW」

「M 135i xDrive」はキドニーグリルがメッシュタイプになる

 Cセグメントと呼ばれる小型実用車のカテゴリーに、BMWならではのスポーティな走りと充実した装備という個性をもって参入した1シリーズは、初代モデル(2004年から2012年)と2代目(2011年から2019年)を合わせて、これまでに全世界で249万台以上を販売したヒット作。コンパクトな車体にBMWの世界観を凝縮した、ブランド全体のエントリーモデルともいう役割も与えられている。


1シリーズの初代、2代目は世界累計249万台を超えるヒットモデル


1シリーズに関するプロモーションが開始された


新型1シリーズはメカニズムを全面刷新。前輪駆動ベースとしスペース効率を向上させた

新型1シリーズでは前輪駆動をベースにしたことでプロポーションが変化

 第3世代となる新型では、メカニズムを全面刷新。もっとも大きな変化は駆動方式の基本形が後輪駆動から前輪駆動になったこと。前輪駆動を採用するメリットは空間効率が効率的になり、室内空間が広く設計できること。歴代の1シリーズは走りの資質に優れる後輪駆動にこだわってきたが、一方で前輪駆動を採用するライバルに対して後席やラゲッジが狭いというデメリットがあったことは事実。これにより、全長4335(-5)、全幅1800(+35)、全高1465(+25)mmと先代モデルとほぼ同じサイズ感でありながらも、後席足元が約40mm広くなり、ラゲッジ容量も20L拡大している。また、アルミ製エンジンフードや、ボディへのアルミ材および高張力鋼の採用によって、最大で30kgの軽量化を実現させた(欧州仕様)。


大型のテールパイプはM 135i xDriveならではのディテール


18インチホイールと専用ブレーキシステムを採用


新型1シリーズのインテリア。新しいコックピットデザインを採用

 新型1シリーズで大きく進化したのは運転支援機能。従来から採用していた自動ブレーキなどに加え、新型では「レーン・チェンジ・ウォーニング」、「後部衝突警告機能」、「クロス・トラフィック・ウォーニング(リヤ)」、「スピード・リミット情報表示機能」が標準装備された。ユニークなのは「パーキング・アシスト」に備わるリバース・アシスト機能。これは、時速35km以下の走行時に、直近50mのルートをクルマが記憶。必要に応じてドライバーがステアリング操作を行うことなく、ルートを戻ることができるというもの。例えば狭い道に入り込んでしまった際や、駐車場などのシーンでの利用が想定される。
 メーターは5.1インチの液晶ディスプレイと8.8インチのコントロール・ディスプレイが標準。オプションとして、10.25インチのディスプレイを2枚使った「BMWライブ・コックピット」や「BMWヘッドラップ・ディスプレイ」も選択可能だ。今回の撮影車両はこれらを搭載した状態。Qi規格に対応したワイヤレスチャージングは全車に標準装備。
 また、同じくオプションとなる「ナビゲーションパッケージ」を装着することでAI技術を活用したインテリジェント・パーソナル・アシスタントも利用可能になる。音声対話型AIにより、ユーザーはナビゲーションやエアコン、ラジオ、天気予報といった各種機能をステアリングから手を離すことなく操作できる。


オプションの「BMWライブ・コックピット」を装備すると10.25インチのタッチ対応モニターとなる


iDriveも最新型にバージョンアップ


M スポーツ・シート


従来型と比較して後席の足元が約40mm拡大


ラゲッジ容量は380Lから最大1200L


ベースモデルは140馬力の1.5L直3ターボ、最速モデルは306馬力

306馬力を発生する2L直4ターボエンジン

 ラインアップは全4モデルでパワートレインは2種類。1シリーズの中核をなす「118i」は、最高出力140馬力の1.5L直3ターボと7速DCTを搭載する前輪駆動モデル。「118i」、「118i Play」、「118i M Sport」という装備レベルの異なる3種類のグレードを展開する。
 トップグレードの「M135i xDrive」は、306馬力の2L直4ターボと8速ATを組み合わせる四輪駆動モデル。専用のメッシュデザインのキドニーグリルや直径100mmのデュアル・エキゾースト・テールパイプ、新開発の機械式トルセンLSDを標準装備。クラストップレベルの高い走行性能により、1シリーズのスポーティイメージを引き上げる。
 なお、1シリーズには走行性能を高める機能「ARB」を日本市場において初採用。これは、駆動輪である前輪のスリップを検知し、トラクションを制御する機能で、従来のDSCを用いる方式に比べて3倍のスピードで制御を行うもの。前輪駆動ならではのアンダーステアを低減する効果があるという。


BMW M135i xDrive(8速AT)

全長×全幅×全高 4355×1800×1465mm
ホイールベース 2670mm
エンジン 直4DOHCターボ
総排気量 1998cc
最高出力 306ps/5000-6250rpm
最大トルク 45.9kgm/1750-4500rpm
ブレーキ前・後 Vディスク・ディスク
タイヤ前後 225/40R18



 

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ボディタイプ:コンパクトカー輸入車