インフキュリオン・グループと日本マイクロソフトは8月28日、金融機関の顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援する次世代金融プラットフォームにおいて協業し、その第 1弾として、QRコード決済に対応したウォレットSoftware as a Service(SaaS)システム「ウォレットステーション(for Banking and Retail)」を、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上で提供を開始することを発表した。

  • キャッシュレスを入口とした次世代金融プラットフォーム

    キャッシュレスを入口とした次世代金融プラットフォーム

今回、インフキュリオン・グループの「ウォレットステーション」にMicrosoft Azureを採用することで、キャッシュレス化に柔軟に対応するだけではなく、金融機関による購買データ活用を支援するという。特に、Microsoft Azureが提供するAzure BackupやTraffic Managerを用いることで、大規模災害発生時にも日本国内リージョン内での24時間365日稼働を実現するということだ。

また、金融機関における基幹システムや外部サービスとの柔軟で安全な接続を ExpressRouteにより実現し、高いサービスレベル要求や厳しい監査にも応える仕組みを Azure Monitorの導入により実現する。

インフキュリオン・グループは「ウォレットステーション」を構築した知見を活かし、日本マイクロソフトの「MPN for Industry パートナープログラム」が提供する「Intelligent Banking」インダストリー リファレンス アーキテクチャーの策定に協力したという。これは「MPN for Industry パートナープログラム」における金融業種でのリファレンス アーキテクチャー提供の第1弾の取り組みだということだ。

同アーキテクチャーでは、キャッシュレスかつコネクテッドな環境から生まれるあらゆる経済活動データを活用するためのクラウドおよびAI基盤技術とデータ構造を定義し、金融機関のデジタルトランスフォーメーションの実現を支援するとしている。

  • Intelligent Banking for Paymentリファレンスアーキテクチャー

    Intelligent Banking for Paymentリファレンスアーキテクチャー

一方、日本マイクロソフトは同協業において、Microsoft Azureをベースにしたミッションクリティカルシステムの構築に関する技術的支援と、インフキュリオン・グループとの共同マーケティング、共同営業活動を実施する。

両社は、金融機関における高度なセキュリティレベルの確保とキャッシュレス決済の分野での顧客のデジタルトランスフォーメーション推進を支援するとしている。