『仮面ライダージオウ』最終回記念! 『ジオウ』から新たな舞台へはばたく奥野壮インタビュー

『仮面ライダージオウ』常磐ソウゴ役として、一年間駆け抜けた奥野壮さん。9月10日発売のアニメージュ10月号では、「青山表参道HEROES!」のコーナーに登場! 10月号の発売に先駆けて、惜しくもページに収まりきらなかった奥野さんのインタビューを特別公開します!!


◆一番嬉しかったのは、あの人からの言葉

——『仮面ライダージオウ』が最終回を迎えましたね。

奥野 やっと終わったという気持ちと、あっという間だったなという気持ちです。もちろん寂しさもあるし、クランクアップの声がかかった時、現場で号泣しました。でも作品としてはVシネクストや、『ゼロワン』と競演する冬の劇場版もありますからね。ただ、最終回でソウゴたちは仮面ライダーだった記憶をなくしてしまったので、冬の劇場版がどんな作品になるのか、僕も楽しみにしているんです。

——この一年で、一番嬉しかったことは何でしょう?

奥野 夏の『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』の打ち上げの時に、東映の白倉(伸一郎)プロデューサーが「この映画はすごい。何がすごいって、キャストの成長です」と褒めていただけたことです。白倉プロデューサーは、これまで数々の仮面ライダーシリーズを手掛けてきた方。そんな偉い人が、一年間僕たちのことを見守って、そう言い切ってくださったのは、頑張ってきたことが認められた気がしてとても嬉しかったです。

——一旦『ジオウ』から離れた今、一番何がしたいですか?

奥野 芝居です。ソウゴの芝居もいいですが、ほかの芝居にどんどん挑戦したいです。髪の毛は、ソウゴが茶髪だったので黒色とか、暗めにしたいかな。でもまだまだソウゴでいる期間はあるし、常磐ソウゴをやりきることが僕の目の前のやるべきこと。全力で全うします! あと、バレエをまた始めようと思ってるんです。

——なぜバレエをやめていたんですか?

奥野 挫折してしまったんです。2歳から始めて、物心がついた時には、将来はバレエダンサーになることしか考えていなかった。受けたオーディションは全部合格していたし、賞もたくさんいただいて、バレエには自信がありました。だからこそ、11年目にして初めて味わった挫折が辛かったんです。上には上がいることを思い知らされ、体格的な問題もあって……。でも、役者という仕事に出会えたのはその挫折があったからこそなので、あって良かった出来事だと思っています。

——ずっとバレエに夢中だったんですね。

奥野 バレエダンサー以外は何も目指していませんでした。僕が2歳の時に、音楽を聴いて体を動かしているのを見た母が、踊るのが好きなのかな? と思ったそうなんです。習い事として始めるなら、何のダンスがいいんだろう? と考えた時に、周りに相談したら「バレエはダンスの基礎だから、バレエをやっていれば、将来バレエ以外のダンスをやりたいと思っても、どのジャンルにも精通できる」という意見があったそうで。結果的に物心がついてからもずっとバレエが好きだったから、ありがたかったなと思います。

——他に習い事はしていましたか?

奥野 ピアノ、器械体操、空手、小学生の時は野球など、いろいろなことをやっていました。ピアノは、「ねこふんじゃった」なら今でも弾けるかも(笑)。熱しやすく冷めやすいタイプですが、バレエは熱中したらそのまま抜け出せなくなりました。その感覚とは役者の仕事にも通じるものがあって。バレエと役者は、一時的なハマり方じゃないハマり方をしました。

——そして、一昨年行われた「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で明色美顔ボーイ賞フォトジェニック賞をW受賞。コンテストを受けていた当時、どんな思いでしたか?

奥野 グランプリを獲りたいと思っていました。綱啓人という(『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の)リュウソウブルーにとられてしまいましたが(笑)。綱くんとはすごく仲が良いですよ。よく一緒にご飯も行きますし、関東圏にいる役者仲間の中では、今でも一番話しやすい人ですね。綱くんが『リュウソウジャー』に決まった時は嬉しかったです。同じ東映作品に出演するということで「よーし、気軽にご飯行けるぞ!」と思いました(笑)。

◆初舞台では手ごたえをしっかり感じた
——『ジオウ』クライマックスのタイミングでは、男劇団の第2回公演『ENDLESS REPEATERS -エンドレスリピーターズ-』にも熊谷栄作役で出演していました。初舞台だったそうですが、いかがでしたか?

奥野 すごく楽しかったです。今回は2公演のみの出演でしたが、もっと出たかったな〜! 舞台は、感情の流れが保てるところに良さを感じました。仕方のないことですが、映像作品は、一つのシーンでも寄りと引きで何度も撮ったり、監督による「カット」という言葉があったりして、感情が途切れてしまいがちです。でも、舞台は感情が途切れにくくて好きです。生だと迫力もあって、それをお客さんに感じ取ってほしいので、今後も舞台作品に出演したくなりました。ソウゴ、熊谷を演じて思ったんですが、僕は影のある、ダークな役は比較的得意で、性格的にも合っているような気がします。

——7月24日の19時回では、強盗集団「ZOO」のメンバーに訴えかけるシーンでボロ泣きしていましたね。

奥野 僕はたぶん、泣きの芝居は得意なほうだと、熊谷を演じて自信がつきました。『ジオウ』の最終回でもソウゴの泣きの芝居がありましたが、実は涙を流して泣いた芝居は、それが初めてでした。そのシーンの撮影からあまり日にちが空かないうちに、『エンリピ』で感情を出す芝居の仕方を再確認できたのがすごく良かったです。どうしたら自分の中で感情が溢れ出るのか、はっきりと掴めました。ただ、23日の19時回は、初めてお客さんの前でお芝居をしたことで緊張もしていたし、同じシーンで泣けなかったんです。僕がゲスト出演した回はどちらもDVDに収録されるので、ぜひ見比べていただきたいです。

——アドリブに応えるシーンもありましたね。

奥野 『ジオウ』でもアドリブは多少ありましたが、あそこまで無茶ぶりされた経験もなかったので(笑)、楽しくやらせてもらいました。どんな応え方をしようか、楽屋でイメージトレーニングもして。脚本やベースの設定に僕たちがアレンジを加えて、演出家の川尻(恵太)さんと一緒にどういうアドリブをするかとか、それぞれのチームでいろいろ決めましたね。そうやって自分たちで作る作業ができたのは、男劇団にとってもプラスだと思いました。素敵な脚本だったからこそできたので、川尻さんにも感謝しています。

——共演してみて良いなと思ったメンバーは?

奥野 定本(楓馬)さんです。『SHIRO TORA ~beyond the time~』を見て、定本さんの芝居が好きだったんですが、共演してより好きになりましたね。定本さんのセリフがそのまま自分に入ってくる感覚がありました。

——今後、もっと濃い絡みの芝居をするなら、どのメンバーがいいですか?

奥野 仮面ライダー組の西銘駿さんと飯島寛騎さん。西銘さんは『エンリピ』のサファイア公演で共演できましたが、飯島さんは『ジオウ』の第3、4話以来です。それこそ一年前ですね。今後は、男劇団でもっと男臭いストレートな舞台をやってみたいです!


おくの・そう/2000年8月21日生まれ/大阪府出身/オスカープロモーション所属