欅坂46 田村保乃&武元唯衣、初めての欅共和国で「もっと上手くなりたいと思った」

毎年、野外ならではの演出で観客を驚かせている「欅共和国」。欅坂46の伝統となっているこのライブに、今年初めて2期生が参加。憧れの地に立ち、彼女たちが見た景色は一体どんなものだったのか。武元唯衣と田村保乃がアツい夏の舞台裏を語った。(『月刊エンタメ』9月号掲載)

──3日間に渡る「欅共和国2019」(以下、共和国)お疲れ様でした! まずはライブの率直な感想から聞かせてください。

武元 すごく楽しかったです! 最終日は朝から「今日で終わっちゃうのか」と寂しい気持ちになりました。

田村 私はほっとしています(笑)。

──加入前から欅坂46が好きだったお2人にとって共和国は特別なものだったと思うのですが、どのような気持ちで挑みましたか?

武元 過去の共和国のDVDを何度も観ていたので、空がどんどん暗くなっていってペンライトの光に包まれるきれいな景色を見られるのかと思うとすごく楽しみでした。そしてお客さんに水を掛けるのがめちゃくちゃ楽しみだったので、いっぱい掛けようと思って挑みました(笑)。

田村 私もDVDを持っていて、空が明るいときは明るい曲、陽が沈んできたらシリアスな曲、という感じで欅坂46の二面性を楽しめるのが共和国ならではの面白さだと思うんです。特に今年は明るい雰囲気のユニット曲を全員でパフォーマンスすることになっていたので特別感もあってうれしかったんですけど……正直、本番が始まるまでは緊張と不安だらけでした。

──先ほども開口一番「ほっとしています」とおっしゃっていたので、相当緊張されたんですね。

田村 はい。今回の共和国のオープニングはまず尾関(梨香)さんに続いて2期生だけが登場するという流れだったので、プレッシャーもすごく感じました。その後1期生さんが出てきてくださったときの安心感が半端なくて! 1期生さんの姿を見ながら「皆さんかっこいいなぁ。頼りになるなぁ!」と思いました。



──一方、武元さんは不安より楽しみという気持ちが断然強かった?

武元 もちろん“楽しみ”以外の気持ちもありましたけど、始まるまではずっとワクワクドキドキが止まらなくて「早く本番にならないかな~」って。リハーサル中も「どんなふうに水を掛けようかな?」って妄想したりしていました!

──よっぽど楽しみだったんですね! さて、実際に共和国のステージから見た景色はいかがでしたか?

田村 見渡す限り端から端までお客さんがいらっしゃって。「人生でこんなにたくさんの人に見られることなんてないだろうな」と。

武元 そうだね。たくさんの方に観ていただけたのはうれしかったです。ただ、お客さんの近くにある見張り台の階段を昇るのに手こずったとき「これも観られているんだ」と思うと恥ずかしい気持ちにもなりました(笑)。

田村 あと、2日目は『THE MUSIC DAY』(日本テレビ)の生中継があったんですけど、後でその録画を観てみたら本当にすごい光景が広がっていて、「私、こんなところに立っていたんだ!」と改めてびっくりしました!

──共和国ではさまざまな演出や仕掛けがあったと思うのですが、印象に残っているものというと?

武元 『風に吹かれても』で、すっごい強風に吹かれたことですね。

田村 あはは! あれ、本当に風が強くてびっくりしたね!

武元 うん、超楽しかった! それまでかっこいい系の曲が続いていたのが、風に吹かれた瞬間、自然と明るい気持ちに切り替わりました! あとはやっぱり『Student Dance』の水を使ったパフォーマンスですね。花道中央の小さなプールのようなところで踊ったんですけど、すごく気持ちよくて楽しかったし、蹴り上げる振りのところはお客さんまで水しぶきを届けるつもりでやっていました。



──足元が水に浸かっているので普段のダンスとは感覚も違ったと思うのですが、練習の時点から水を使っていたんですか?

武元 いえ、水を使った練習はゲネプロのときだけです。でも本番が一番うまくできたと思います!

──田村さんの印象的な場面は?

田村 『Student Dance』に私は出ていないんですけど、観ていて本当に印象的でした! もし自分が一ファンだったとしたら、あれを観ただけで「共和国に来て良かった!」と思えるくらいのパフォーマンスだったと思います。あとは、『サイレントマジョリティー』の“モーセの十戒”の部分(モーセが海を割り歩いた逸話を再現した振り付け)です。平手(友梨奈)さんが先頭で花道を突っ切っていってその後みんながついて行くという演出は、すごくかっこいいなって思いました。

──平手さんら先輩の後ろ姿を見て、どう感じましたか?

田村 本当にかっこいいなぁ、って! 後ろ姿ってファンの立場だとあまり観ることができないじゃないですか。だからこそ余計に先輩の背中が大きく見えました。

──そして、共和国の醍醐味でもある放水の演出はいかがでしたか?

武元 『手を繋いで帰ろうか』でバブルマシンを担当したんですけど、まずリハーサルでは機械の水が自分の方向に噴き出すハプニングが起こって、びしょ濡れになっちゃって! そして逆に本番では、機械の調子が悪くて、3日間のうち2日間バブルが出ませんでした(笑)。もっとお客さんにバブルを掛けたかった!

田村 私は3日間ずっとバブルが出なかったよ(笑)。

武元 え~っ!?

田村 目の前のお客さんが「バブルが来るぞ~!」って感じで身構えているのに、結局バブルが出なくてすごく気まずくなっちゃって。

武元 あはは! 私は仕方がないから近くにあった水風船を投げたよ。

田村 私の場合は3日目は水風船があったけど、1・2日目は近くに何もなくて! とりあえず笑顔で手を振ってました(笑)。

武元 気まずいといえば、フリスビーを投げたら誰の手も届かない通路にポトンと落ちちゃって。あれはホントに気まずい……!

田村 分かる~!!



──今年の共和国は3日間ずっと雨で、気温も高くはありませんでした。その中で水を使うパフォーマンスは大変だったと思うのですが。

武元 いえ、私は3日間で一度も寒いとは思いませんでした。雨も気持ちいいな~って思っていたので。

田村 私もめっちゃ暑かったです!

武元 ただ、「お客さんは寒いだろうなぁ」と……。

田村 うん。放水しているときは「みんな掛かれ掛かれ~っ!」って思っていたんですけど、後々冷静になって考えるとお客さんは絶対寒かったですよね……?

武元 申し訳ないというか、「私たちばかり楽しんじゃってごめんなさい」って気持ちです……(苦笑)。

──終演後は寒さを感じたのでは?

田村 終わってからも暑くて、めっちゃかき氷を食べました!

武元 かき氷は(藤吉)夏鈴がすごかったんですよ! 「一度に4杯食べた」って言ってたし、3日間でとんでもない量を食べたんじゃないかなぁ(笑)?



──共和国の期間を通して、先輩方から言葉をもらったり、交流を深めたこともあったのでは?

田村 今回の共和国で原田(葵)さんが復帰されたんですけど、すごくたくさんお話しさせていただきました! 原田さんって、とっても気さくな方なんです。私がご飯を食べていたら隣に来てくださって一緒にご飯を食べたり、じゃれ合うみたいに接してくださって。原田さんがいるだけでレッスン場の雰囲気が明るくなるので、とても大きな存在の方だなって思いました。

武元 うん。最初からニコニコ話し掛けてくださったし、本当に人懐っこい方だよね!

田村 レッスンのときも「頑張ろうね!」って声を掛けていただいたり、私が分からないところは教えていただいたりもしました。私、原田さん大好きです!

武元 私は先輩方と開園前の富士急ハイランドに行ったんですけど、そのとき一緒に原田さんもいらっしゃって。アトラクションに乗ったときは私の前に乗っていた原田さんが私の方に手を伸ばしてくれたりして、すごく近い距離感で接してくださるので私もうれしかったですね。

──なるほど。ちなみに富士急ハイランドは楽しめましたか?

武元 はい! 私、絶叫マシンが大好きなんですよ~! 事前にそのことを守屋(茜)さんに伝えたら「一緒に行こうよ」と誘ってくださったので、一緒に行ってきました!

──田村さんは?

田村 私は行っていないです。2期生の中で行ったのは唯衣ちゃんだけだよね?

武元 うん、2期生ってみんな絶叫マシンが苦手だから……。でも私はどうしても乗りたかった(笑)! テレビでしか見たことのなかった憧れの富士急ハイランドで「FUJIYAMA」と「高飛車」に乗るという念願がかないました!

田村 私はジェットコースターとかは無理だけどお化け屋敷(絶凶・戦慄迷宮)なら行けるかな? と思ってゆみちゃん(関有美子)に言ったら「あそこはホンマにヤバいらしいよ……」と言われたので、行くのをやめました(苦笑)。

武元 守屋さんも「あれは怖すぎる」って言ってたよ。だから“戦慄迷宮”には誰も行ってないんじゃないかな?

田村 そうなんだ! 危なく1人で行くところだった……!



──さて、改めて共和国を振り返ってみて、お2人は納得のできるパフォーマンスはできましたか?

武元 前回のアニラ(5月9日~11日「3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE」)ではとにかく100%悔しいという気持ちしか残らない終わり方をしてしまったんです。それに比べて共和国はちゃんと楽しさを感じられたし、達成感もありました。私はライブに臨むときはいつも小さい目標をたくさん立てて、それを何個達成できるかという意識を持っているんですけど、それも今回はある程度達成できたので。100%ではないですけどアニラよりは満足できています。

──満足度は何%くらい?

武元 70%くらい、かな?

田村 おお~! 私は、ダンサーさんに「ダンス上手になったね」と言っていただけたり、自分自身でもステージは楽しめたんですけど……。パフォーマンスと言われると、う~ん……。

──納得はできていない?

田村 私の場合、「納得できた」とか「納得できない」とかを判断するレベルにも達していないと思います。共和国を終えて、「もっとうまくなりたい」と思いました。

──パフォーマンスレベルの向上が課題だと。

田村 はい。あと、私ってこんな感じの人間だから人生で強い表情をしたことがなくて、欅坂46らしい強い感情表現ができないのがずっと悩みだったんです。ただ、今回『語るなら未来を…』のときに「もう自分の弱いところも出しちゃえばいいのかな」と思って吹っ切れたんですよ。そこが今回の共和国で自分が変われた部分かなと思います。まだまだ試行錯誤の最中なんですけど。



──そして、欅坂46は8~9月に全国アリーナツアーを開催します。意気込みを聞かせてください!

田村 2期生にとってツアーは初めてなので、まだ想像が付かないところもあるし正直不安もあるんですけど、これを乗り越えたときにまた強くなれるんじゃないかと思うので、毎公演ちょっとずつでも成長していきたいなって思います。

──共和国で感情表現のヒントが見つかったように、ツアーでもまた何か発見ができたら、と?

田村 そうですね、成長につながる何かを見つけたいです。

──武元さんはいかがですか?

武元 共和国は会場がとても広かったので、端の方のお客さんには自分の姿を観ていただけないこともあったと思うんですよ。でもツアーではきっとモニターもあるだろうし、すべてのお客さんに観てもらえるはずなので、そこでちゃんと自分の納得できるパフォーマンスをしたいと思っています。そして、私のパフォーマンスを観た方に1人でも多く「今の表情良かったな」とか「今のダンスすごかったな」と思っていただけるように頑張りたいです!

──全国ツアーでの目標はもう決まっていますか?

武元 まだちゃんと決めてはいないんですけど、共和国のときは目標の中に“毎日同じ顔をしない”という目標があったんです。3日間ある共和国では、2日間や3日間全部観に来られるお客さんもいると思ったので、そういう方には同じ表情を見せないように日によって歌詞の解釈を変えたりしていました。それを次のツアーでもやれたらいいなと思っています。複数回観に来られる方に毎回違う顔を見せられたらな、と。

──お2人の地元・関西では大阪城ホール公演も行なわれます。

武元 家族や友達、以前通っていた学校の先生も来てくれると思うので、そういった方に成長した姿を見せたいです。「頑張っているんだな。送り出して良かったな」と思ってもらえるよう頑張ります!

田村 私、人生で初めて行ったライブが大阪城ホールで行なわれた乃木坂46さんの「真夏の全国ツアー2015」なんですよ。だから、今回そのステージに自分が立つというのがすごく不思議な感じがします。フェスティバルホールでアニラを開催したのに続いて今回も大阪でライブができるのがうれしいので、ファンの皆さんの期待に応えられるようなライブにしたいなと思います!

(取材・文/左藤豊 撮影/河野優太)
▽武元唯衣(たけもと・ゆい)
2002年3月23日生まれ、滋賀県出身。157センチ。O型。2期生。ニックネームは「ゆい」。2018年12月10日に欅坂46の2期生としてお披露目された。迫力あるダンスに定評のある、琵琶湖が生んだパワフルガール。

▽田村保乃(たむら・ほの)
1998年10月21日生まれ、大阪府出身。163.5センチ。A型。2期生。ニックネームは「ほにょ」。2018年12月10日に欅坂46の2期生としてお披露目された。加入前から大の坂道グループファン。