中古車購入[2019.08.10 UP]


クルマの最新技術【これからの中古車選びはココをチェックしたい!】

運転のイメージ画像

中古車というと古いクルマ、というイメージがあるがそうではない。一度ナンバーが付いたクルマが流通すれば、実質新車でも中古車扱いとなる。従って中古車の選択肢はじつに幅広いものとなる。今回の特集では、クルマの最新技術や装備を紹介しながら、それらを備えた中古車購入についても考えてみたい
(掲載されている内容はグー本誌2019年9月号の内容です)


運転支援や安全技術は驚くほど進化している


中古車自体は選択肢が豊富 最新装備の選び方を指南!
 いま、社会問題になっている高齢者の事故や、近い将来の完全自動運転などが多く報道され、それに伴ってクルマに搭載される最新装備が注目されている。
「自分は新車じゃなくて中古車狙いだから関係ない」と思うのはハッキリ言って間違いだ。登場したての新型車だって、場合によっては中古車として流通するし、また自動運転に繋がるような運転支援装備、衝突回避・被害軽減ブレーキに代表される安全装備は、数年前から搭載車両が増えている。従って、決め打ちで旧車などを狙うケースを除き、今どき中古車の購入を考えるなら、最新装備に注目せずに選ぶことは、ナンセンスともいえるだろう。
 そこで今回は、大きく「安全装備」、運転の快適度が増す「運転支援装備」の2つに分けて、どんな装備があり、それぞれの装備がどのような効果をもたらすのかについてお伝えしたい。
 加えて最新モデルで実際に走行を行い、公道で運転支援&安全装備もテストした。果たして現実世界でどのぐらい役に立つのか? リポートしたいと思う。
 これから中古車の購入を考えるひとは、じっくり読んで自分にはどの装備が必要かをチェックし、中古車選びを行ってほしい。


安全じゃなければクルマにあらず!? 義務化される安全装備
自動ブレーキのイメージ画像

 かつての安全装備は、メーカーが装着に消極的で、主に国土交通省による義務化によって普及した。その点で自動(被害軽減)ブレーキは、ユーザーのニーズが高まって装着車も増えるという好ましい普及を見せている。メーカーによっては乗用車の新車装着率が90%に達しており、政府の「2020年までに乗用車の新車装着率を90%以上にする」目標を前倒しで達成できそうだ。
 それでも自動(被害軽減)ブレーキは、今後装着が義務付けられる。国連欧州経済委員会が、導入を義務付ける規制の原案に合意したからだ。日本やEU(欧州連合)など40か国・地域が合意しており、その採用が世界的に進んでいくだろう。
 このほか周囲の明るさに応じてライトを自動的に点消灯するオートライトも、2020年から新型乗用車への装着が義務化される。


今どきの安全装備と使える度【選ぶべき装備の優先順位はコレ!】



安全装備1 衝突被害軽減ブレーキ

使える度★★★★★


衝突被害軽減ブレーキのイメージ画像


衝突被害軽減ブレーキのイメージ画像


衝突被害軽減ブレーキのイメージ画像



必須の時代がすぐ目前まで迫っている重要装備!
 いよいよ、2020年に新車搭載の義務化が実施される自動(被害軽減)ブレーキ。いち早くアイサイトを搭載したスバルのデータによれば、2010年から2014年のアイサイトVer.2での事故発生は61%減、追突事故はなんと84%減というデータがあるほど。裏返せば、自動(被害軽減)ブレーキが付いていれば防げた事故も多いということになる。今では新型車のほとんどに装備されている装備だが、すべてが同じような機能をもっているわけではない。 レーダーセンサーや、ミリ波レーダーのみのタイプは今となっては「無いよりはまし」程度の最小限の機能しかないものがほとんど。カメラ、センサーの種類、組み合わせもさることながら、歩行者、夜間、対応速度・機能に差が出る。単眼カメラはコスト的に有利で、軽自動車の採用例が多く、今後、不可欠となる夜間の歩行者に対応しているものもある。より高機能なのが、2030年までに死亡事故ゼロを目指すスバルのアイサイトや、スズキのデュアルカメラブレーキサポートなどに用いられるステレオカメラ方式で、もちろん夜間の歩行者にも対応する。特にアイサイトは国産車トップレベルの性能を誇る。
 輸入車になるが、ボルボのブレーキシステム、インテリセーフもかなり優れている。単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせたもので、自動ブレーキは歩行者やサイクリスト、大型動物を検知。機能の数は16種類以上におよび、日々進化し続けている。先に述べた自動(被害軽減)ブレーキの義務化もあり、これから新車、中古車を買うなら必須の装備となる。また、長く乗ることを考えれば、高機能であればあるほど安心して乗り続けることができる。もし、自動(被害軽減)ブレーキなしの車に乗っているなら、まずは優先事項として自動(被害軽減)ブレーキ付きの車に乗り換える方が賢明だといえる。事故低減は、自身のためだけでなく、社会全体の安全・円滑につながる。装備を選択する際には、対応速度域がどうか? と夜間の歩行者に対応しているかを気にかけたい。


アイサイトの画像

アイサイトは高性能のステレオカメラにより、高速走行だけでなく市街地などの低速走行まで周辺情報を認識し、制御する。


夜間検知のイメージ画像

センサーの方式によって検知できる対象も変わる。ミリ波レーダー方式は100km/hを超える速度域でも作動するが、歩行者は検知できない。カメラとの複合方式ならば歩行者の検知も可能。


ホンダセンシングのイメージ画像

ホンダセンシングはミリ波レーダーと単眼カメラとコントロールユニットで構成される。2つを組み合わせることで、クルマの前方の状況をより高い精度で認識し、衝突のおそれがある場合はブレーキングを行い、衝突回避・被害軽減を支援します。


安全装備2 踏み間違い防止装置

使える度★★★★☆



後付け可能な装置は今後増える可能性も
 今、アクセルとブレーキの踏み間違いが原因と思われる悲惨な交通事故が多発している。それを未然に防いでくれたかもしれない先進安全支援機能が『踏み間違い防止装置』。停車状態から壁などの障害物に向かって勢い良くアクセルを踏み込んでも、センサーが「踏み間違い」と判断。そこからの作動は2種類あり、エンジンの出力を絞るだけのもの、ブレーキ介入までしてくれるものに分けられる。当然、高機能でより安心できるのは後者だ。軽自動車でも日産デイズや新型ダイハツ・タントがいち早く、前後ブレーキサポート付きを採用している。出力を絞る機能は、装着車でなくても、トヨタのプリウス(09年5月から15年12月の年式)、アクア(11年12月から18年4月の年式)など、後付けが可能な(55,000円程度)車種もある。今後、対応メーカー、対応車種が増えると思われる。特に運転初心者、高齢者ドライバーには有用だろう。


後付け可能な踏み間違い装置


後付け可能な踏み間違い装置



トヨタでは2018年度より展開してきた後付けの「踏み間違い加速抑制システム」の対象車種を、5車種から12車種まで順次拡大。


安全装備3 ブラインドスポットモニター

使える度★★★★☆



合流時などに重宝する安全機能
 実は、自動(被害軽減)ブレーキのつぎに必要だと思えるのが、『ブラインドスポットモニター』だ。その機能は、隣を走る車両、ドアミラーでは確認しづらい後側方に存在する車両、急接近する車両を、車両後側方に設置されたレーダーセンサーなどで検知し、ドアミラーなどにある専用のLEDインジケーターが点灯。その際、ウインカーを操作するとLEDインジケーターが点滅し、注意を喚起してくれたりする先進安全支援機能だ。さらに、注意喚起にとどまらず、ステアリングアシストによって、元の車線へ戻るようにステアリングを(グイッと)自動修正し、衝突回避を支援してくれるモデルもある。ただし、ブラインドスポットモニターは現時点で、高級車への搭載がほとんど。しかし例外として、コンパクトカーでありながら、最新のマツダ・デミオにはしっかり採用されている。日常的には自動(被害軽減)ブレーキより出番が多く、使える機能だ。


ブラインドスポットモニターの画像


ブラインドスポットモニターの画像



ドアミラーでは確認しづらい後方の死角から接近する車両を検知してドライバーに警告する。自動ブレーキ同様に必須の機能だ。


安全装備4 車線逸脱防止支援システム

使える度★★★★☆



車線のはみ出しを警告・アシストしてくれる先進機能
 車線逸脱防止支援システムとは、カメラやセンサーで車線(実線、破線)を検知し、車線から逸脱しそうになると、クルマが車線の中央付近を維持して走行するように、警報を発したり、ステアリング操作を支援してくれる、自動運転とも大きなかかわりがある機能のひとつ。ただし、車速やカーブの度合いによって機能しない場合もあるから過信は禁物だ。実はこの機能も、大きく分けて2種類あり、警報音やステアリング振動で注意を促すだけのものと、ステアリングアシストが介入し、車線内に引き戻してくれる高機能のものがある。また、自動ブレーキなどと違い、ON/OFF機能を持っている。煩わしさを感じる場合、OFFも可能だが、日産のプロパイロットのような、高速道路の半自動運転機能には欠かせない先進安全支援機能である。


車線逸脱防止支援システムのイメージ画像


車線逸脱防止支援システムのイメージ画像



方向指示器を操作せずに車線変更をしようとするとシステムが作動するので、交通マナーの向上にもつながる。


日常から運転をサポート【今どき快適装備は必須】



クルーズコントロール

渋滞追従機能付きかどうかがポイント
 クルーズコントロールは以前からあるが、現在はACC(アダプティブクルーズコントロール)が主流。ただのクルーズコントロールとの違いは、レーダーやカメラが前走車との距離や速度差を測定し、自動的に加減速し、任意に距離(間隔)を設定できる適切な車間距離を維持しながら追従走行してくれる先進安全支援機能だ。はっきり言って、日本の交通事情では、車速をセットするだけの、ただのクルーズコントロールは使い物にならないと言っていい。ただし、注意したいのは、ACCでも「渋滞追従機能付き」がどうかだ。実際、高速クルージング中もさることながら、ACCの恩恵をもっとも感じるのは渋滞時。渋滞追従機能付きACCなら渋滞中の煩雑なペダル操作から解放され、完全停止後、数秒以内なら自動再発進(メーカーにより異なる)。それ以後もスイッチを押すか、アクセルペダルをちょこんと踏むだけで機能が復帰。もうひとつのポイントは、追従走行中に減速したあとの再加速性能だ。例えば料金所を前車に追従してくぐり、速度を落としたあと、再加速する場面であまりにも加速が鈍いと結局、アクセルを踏む必要に迫られてしまう。そういった場面でも、スバルのACCはスムーズな再加速を見せてくれるし、BMW(5シリーズなど)のACCに至っては、力強く轟然と加速してくれる。現状、再加速性能の差はメーカーや車種によって結構大きいが、ACCは高速走行の機会が多い人には必須の装備だといえる。


クルーズコントロールのイメージ画像


クルーズコントロールのイメージ画像(メーター)



今やほとんどの新型車に標準で装備されているクルーズコントロール。なくても問題はないが、快適性に大きな差が出る。


コネクティッド機能

ボタンひとつでオペレーターに直通!
 先進安全支援機能とともに今後、不可欠な装備となるのが、コネクティッド機能だろう。つまり、車外とつながる機能。1番便利なのがオペレーターサービスであり、通信機器(SIM)搭載の専用ナビの装着で、ボタンひとつでオペレーターにつながり、会話ができ、目的地の遠隔設定、近隣の飲食店の紹介&目的地遠隔設定、緊急時の手配などを行う。トヨタでは『Tコネクトナビ』、日産なら『日産コネクトナビ』がそれに相当する。残念ながら、すべてのクルマに対応していないが、便利で安心な先進機能と言っていいだろう。例えば日産コネクトナビでは、先述のオペレーターサービスにとどまらず、ドアロックを忘れても安心なリモートドア機能や警告灯の通知を離れた場所にあるスマホに通知する機能、Gmail連携機能、クルマの現在地をスマートフォンに送信し、待ち合わせに便利な「ここです車メール」機能などを用意している。


コネクティッド機能のイメージ画像

万が一の事故などの際に自動で通報してくれたり、盗難時にオペレーターが車両を追跡してくれるなど、便利な機能が盛りだくさん。


デジタルアウターミラー

視認性バツグン!? 未来のドアミラー
 レクサスESに量産車として世界で初めて採用された「デジタルアウターミラー」。カメラで撮影した映像をピラー付近に設置されたモニターに映し出すことで、肉眼よりも死角が減り夜間時の視認性も高くなる。しかし、他車両との距離感がつかみにくく慣れるまでに時間が掛かる。特に車線変更や本線合流などでは慣れが必要だ。故障したときの修理費などを考えると普及するまでには時期尚早な感が否めない。


デジタルアウターミラーの画像


デジタルアウターミラーの画像


デジタルアウターミラーの画像


前車発進警告
前車発進警告のイメージ画像渋滞大国の日本ではストップ&ゴーが多く、前走車が停止したと思ったらすぐに発進することもある。ついうっかりして発進が遅れることを防ぐ。

 信号待ちや停車時に、レーダーなどで前車の発進を検知し、ドライバーがアクセルペダルを踏まなかった場合、音とディスプレー表示で、前走車の発進を知らせてくれるのが、先行車発進お知らせ機能。一時停止中、ついうっかりして前走車の発進に気付かず、後ろのクルマにクラクションを鳴らされたりすることがあるが、この機能があればそんなことにならずに済む。とはいえ、どうしても必要な装備か? と言われれば、ないよりはあったほうがいい……程度のものかもしれない。むしろ標識認識機能のほうが、違反防止に効果的で便利と思える。


SOSコールとは

 日産デイズに軽自動車として初採用され、注目されているのが『SOSコール』。最先端の自動緊急通報オペレーターサービスで、エアバッグの展開時は自動接続される。呼びかけに応じない場合、警察、消防、ドクターヘリなどを要請。運転席頭上のSOSボタンで、あおり運転など緊急時、任意でオペレーターに救援要請することも可能となっている。


最新装備付きのクルマをお得に購入【登録済み未使用車の狙い方】


新車購入時に一度チェック! お得に購入できる可能性も
 安全装備を備えた新型車をなるべく安く買いたい場合、選択肢のひとつに登録済み未使用車がある。販売会社が在庫を持ち切れず、自社で登録(軽自動車は届け出)を行い、実質的に未使用の状態で中古車市場に流通させた車両だ。積算走行距離は、長くても50km程度に収まるものがほとんどで、当然クルマの状態も良い。
 登録済み未使用車は、在庫販売の比率が高い軽自動車に多い。N-BOXやムーヴ、ワゴンRなどの現行型も用意され、先進の安全装備が装着されている車両も多い。
 例えば人気の高いN-BOXで安全装備を充実させた標準ボディのG・Lホンダセンシングでは、登録済み未使用車の価格は130万円から140万円位が多い。新車価格が149万9040円だから、単純な価格差では選ぶメリットが薄い感もあるが、カーナビやバックモニターをあらかじめ装着していれば買い得感が強まる。また、値引きなどの商談を極力せず、手早く安く買いたいユーザーにもメリットがある。
 ただし今の軽自動車にはエコカー減税車が多く、新車でも購入時に納める税額が軽減される。そして中古車は、取得価格が50万円以上の場合、取得税の課税対象に含まれる。法定外諸費用も業者によって異なるから、登録済み未使用車を選ぶ時は、新車で買う場合の購入条件と比べて判断したい。
 年式にも注意する。今でも2018年に登録された車両が販売され、新車を買うのに比べると年式が1年古くなる。仮に購入して3年程度で売却する場合、旧年式は不利が生じやすいから2019年に登録された車両を選ぶ方が良いだろう。
 登録済み未使用車が豊富なのは軽自動車だが、小型/普通車の販売台数が多い車種からも選びやすい。例えばノートe-POWER・Xの登録済み未使用車は、インテリジェントエマージェンシーブレーキなどを標準装着して170万円から190万円だ。新車価格が202万1760円だから、これも新車の値引き額や登録済み未使用車に装着される装備次第で損得勘定が変わる。
 グーネットを活用することで、登録済み未使用車を手軽に検索できる。カーナビやバックカメラなど、各車両に装着される装備も記載されるから、損得勘定を判断しやすくなる。


[ホンダ]N-BOX(G・Lホンダセンシング)の画像

[ホンダ]N-BOX
(G・Lホンダセンシング)

登録済み未使用車 (先進装備あり)価格帯:129.8万円から189万円
1番人気がある軽自動車といっても過言ではないN-BOX。安心のホンダセンシング搭載モデルもグーネットでは多数掲載中だ。


[スズキ]ワゴンR(ハイブリッドFX)の画像

[スズキ]ワゴンR(ハイブリッドFX)
登録済み未使用車 (先進装備あり)価格帯:89.8万円から139.9万円
グーネットでもトップクラスの中古車台数を誇り、現行型の選択肢も幅広い。初心者にもオススメできる定番人気車だ。


[日産]ノート(e-POWER X)の画像

[日産]ノート(e-POWER X)
登録済み未使用車 (先進装備あり)価格帯:162.9万円から193.8万円
衝突被害軽減ブレーキやアラウンドビューモニターといった先進安全装備が充実。e-POWERは燃費も優れ人気が高い。


ドライブレコーダーって何に使える?

 ドライブレコーダーは、走行中の周囲の様子を録画する装備だ。走行中は常に録画する常時録画と、衝撃を感知した時などに自動録画するイベント記録がある。後者は急ブレーキや衝撃を感知する前後を記録するが、スイッチ操作で任意の録画も可能だ。録音できるタイプも増えた。
 このほか速度やGPSによる位置情報、左右や後方の様子を記録できるタイプもある。
 ドライブレコーダーは事故に備える装備だが、ドライブに出かけた時の記録を残すことも可能だ。サーキット走行を趣味にするユーザーは、走行後にライン取りなどを確認して、運転を上達させることもできる。


ドライブレコーダーの画像


ドライブレコーダーの画像



ドライブレコーダーの装着が当たり前となった昨今。煽り運転などの抑止・記録のために後方に取付けるドライバーも増えてきている。


impression【公道で実際に体感してみた!】

[日産]エクストレイルの画像


[日産]エクストレイルの画像
[日産]エクストレイル

2013年にフルモデルチェンジを果たした3代目エクストレイル。現行モデルではプロパイロットやインテリジェントライドコントロールといった先進機能が搭載された。


最新装備はどのくらい使える?




実用的なのは間違いないが改善点もまだ多く残る
 高速道路でのインテリジェントクルーズコントロール機能については、順調に流れていれば大きな問題はない。ただし、車速が落ちたあとの再加速ではもたつきを感じることが多い。基本的にブレーキを踏む必要はないが、アクセルを踏んだほうがよい状況は頻繁に訪れる。
 車速の調整は、アクセルもしくはステアリング右側のボタンで5km/h刻みで設定する。ただし、間にある「CANCEL」のボタンに誤って触れやすいのが難点で、もし押してしまうとイチから設定しなおしになるのが面倒だ。
 車間距離は3段階で調整可能で、むろん同じ設定でも車速により間隔が変わり、もっとも近いモードにすると、おそらくいわゆる「2秒ルール」に合わせた車間距離となるよう設定されていると思われるが、現実的にはそれでもやや遠いので、交通量の多い状況下では不意に割り込まれがちとなる。
 車線間の中央を維持して走行するよう制御するハンドル支援機能については、プロパイロット初出しのセレナに比べるとエクストレイルはずいぶん自然になっている。それにはクルマ自体の基本性能も大きく影響していることに違いない。
 Rの小さなコーナーでは、車速が速いほど対応ができなくなるのは仕方がなく、むしろ安全面では理にかなっていると思うし、状況によってはときおり車線を逸脱することはあるが、気になるのはちゃんとハンドルに手を添えていても、しばらくするとハンドルを持つようにと警告が出ること。せっかくシステム自体の能力としてはそこそこ頼りになる印象を受けたものの、実際、使用中にはずっと煩わしい思いをさせられる。先日発表された同「2.0」では、そのあたりが改善されることと思う。


プロパイロット(高速)
プロパイロットボタンの画像


運転のイメージ画像



ステアリングに配置されたプロパイロットボタンを押すとスタンバイ状態になり、セットスイッチで車速を設定しプロパイロットを開始する。車速は最高で120km/h。


渋滞時の使い勝手はまずまず。2.0での改善に期待!


 荒天などの条件によっては、前走車を認識できなかったり、白線が人間の目では見えてもカメラには認識できずハンドル支援が使えなかったりと、本来の機能が使えない状況もある。また、なんらかの理由で不意に機能が停止しまうシーンもあり、ひとたび落ちるとなかなか復帰せずタイミングが計りにくい。
 渋滞時は同じくブレーキを踏む必要はほぼないが、再加速のもたつきをより感じることが増え、アクセルを踏まざるをえなくなりがち。3秒以上停止した場合に再発進するにはアクセルを踏むか「RES」ボタンを押す必要があるところ、もっと長く停止しても自動的に再発進してくれたほうが助かる。車線変更するとハンドル支援が一時的に解除されるが、もっと早く復帰してくれたほうがありがたい。
 全体的にもう少し改善されるとよいなと感じる点があるのは否めず、そこは今後の改善に期待したい。
 一方で、「ブラインドスポットモニター」は、車線変更時の安全確認をクルマに任せられるというのは、ドライバーの負担を低減してくれるものに違いなく、実に重宝する。ドアミラーにはどうしても死角があり、人の力で見るよりも確実に安全だ。これまで何度も試したが、いまのところ誤作動したこともなく、信頼性も高い。ただし、角度によっては後続車を認識できなかったり、他車が急に車線変更したりすることもあるので、過信しすぎてはいけない。また、「アラウンドビューモニター」は本当に“使える”スグレモノで、車庫入れもラクにキレイに枠内に収められるし、車両の周囲に小さな子どもがいないか…など安全面でも有益。欲をいうと、より周囲の状況がよくわかるよう、もう少し画像が精細だとさらによいと感じる。


プロパイロット(渋滞時)
運転のイメージ画像

停車状態から復帰するにはアクセルを踏むかRESボタンを押さなければならないが、押してから走り出すまで多少ラグがあるので一瞬困惑してしまう。


ブラインドスポットモニターの画像
ブラインドスポットモニター

ブラインドスポットモニターはフロントピラー付近に搭載され、運転中でも視認しやすい位置にある。自然と視界に入るので車両の接近もすぐにわかる。


アラウンドビューモニター/インテリジェントパーキングアシスト
アラウンドビューモニターの画像アラウンドビューモニター


アラウンドビューモニターの画像


インテリジェントパーキングアシストの画像インテリジェントパーキングアシスト



上空からの視点で安全かつ正確な駐車をサポートするアラウンドビューモニター。エクストレイルにはインテリジェントパーキングアシストが備わり自動で駐車もしてくれる。


ついに手放し運転の時代に!? 自動運転がまた一歩進んだ

 プロパイロット2.0を搭載した新型スカイラインの発売が正式にアナウンスされた。注目すべきはなんといっても第2世代へと進化したプロパイロット2.0だろう。新型のシステムはナビゲーションシステムと周囲360度のセンシング情報が連動し、カーナビで設定した高速道路上ルートの分岐や追い越し時の車線をアシストするほか、同一車線内においてステアリングから手を離した状態での走行が可能となっている。


[日産]スカイラインの画像

[日産]スカイライン
日産伝統のプレミアムスポーツセダンがついにマイナーチェンジ。ガソリンとハイブリッドの2タイプを9月より販売開始予定。


まとめ


最新装備から考える中古車選びをお届けしてきたがいかがだっただろうか? 実際、衝突回避・被害軽減ブレーキは数年前から多くの車種で展開されているし、その他の装備も採用車種は拡大している。装備の種類によっては、付いているのと付いていないのでは安心感や快適度が雲泥の差というものもあるので、中古車選びの際は妥協せず、必要な装備が搭載されているクルマを探してほしい。



※中古車価格はグーネット 2019年6月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。

文/渡辺陽一郎、青山尚暉、岡本幸一郎 撮影/木村博道