出光興産は7月31日、岐阜県飛騨市および高山市で独自のシステムによるカーシェアリング事業「オートシェア」の実証実験を8月から開始すると発表した。

実証実験では、同社の販売店ネットワークを活用した地域サービス提供の視点から、当社が調達する計7台の超小型EVを牛丸石油に貸与し、一般と法人を対象にカーシェアリングサービスを提供する。

一般向けサービスは、地元企業や道の駅の駐車場5カ所をステーションとし、地元住民や観光客などに、買い物や観光スポット間の近距離移動の足としてカーシェアリングサービスを提供。法人向け サービスは、牛丸石油から地元企業に車両を貸与し、平日は営業車としての使用、休・祝日は、一般向けにカーシェアリング車として貸し出す。

  • オートシェアで利用する超小型EV

今回の実証実験では、地域密着型の経営を強みとする当社の販売店ネットワークを活用したビジネスモデルを検証するため、地元企業や観光施設とタイアップした2つのビジネスモデルの有用性を実証する。

モデルAでは、牛丸石油より地元企業に貸与された車両を、平日は営業車として、休日は地元住民や観光客向けの車両として活用することで、カーシェアリングビジネスの課題である車両の稼働率の低さの改善を図る。

モデルBでは旅館・ホテル・道の駅などの駐車場をステーション化し、観光客を主なターゲットとして、飛騨・高山観光のエコで手軽な移動手段として活用する。

  • 2つの実証モデル

出光興産は今回の実証実験を通し、販売店ネットワークを活用した新たなビジネスモデルの検証と、独自のカーシェアリングシステムによる幅広い利用者を対象とするMaaSプラットフォームの構築を目指す。