左から横山健、宮本浩次。(撮影:佐内正史)

9月27日に公開される池松壮亮の主演映画「宮本から君へ」の主題歌として、宮本浩次が書き下ろしの新曲「Do you remember?」を提供した。

「宮本から君へ」は新井英樹による人気マンガを原作とした作品。2018年にテレビ東京でドラマ化された際には宮本がエレファントカシマシとして主題歌「Easy Go」を提供している。今回の劇場版ではドラマ版に続き主人公・宮本浩を池松が、ヒロインの中野靖子を蒼井優が演じるほか、井浦新、一ノ瀬ワタル、柄本時生、星田英利、古舘寛治、ピエール瀧、佐藤二朗、松山ケンイチといった豪華キャスト陣も出演する。

真利子哲也監督から今作の主題歌制作を依頼された宮本は、横山健にギタリストとしての参加をオファー。これを横山が快諾し、さらにJun Gray(B / KEN BAND)、Jah-Rah(Dr / ソウル・フラワー・ユニオン)も参加して主題歌が制作された。今回のコラボレーションについて宮本は「考えうる、最強のメンバーが経験値と自信を背景にしつつ、おどろくほどピュアに音にむかっている。そして最強のロックがなっていると自負しています」、横山は「宮本さんに必要とされた喜びを爆発させながら、聴く方々に『横山健と組まなきゃこうはならないよね』と感じさせるべく、身も心もよじって取り組みました」とコメントしている。

なお宮本はこの「Do you remember?」をレコーディングした4人編成のバンドスタイルで、8月10日の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」および8月23日の「WILD BUNCH FEST. 2019」に出演する。

宮本浩次 コメント

「Do you remember?」の書き下ろしについて

真利子さんは、寡黙なんだけれども、体は冗舌で、どんなうたをつくってほしいか、彼を見ればいつでも一発でわかる! 映画「宮本から君へ」のはじめての打ち合わせで、真利子さんと話したときから、メロディがなりだした。真利子さんとオレはそういう意味では相性がいいと思います。

横山健を迎えた理由

最高のロックギタリストだから。
かつて、メトロックでまるで往年のハードロックのような重くて豪快なギター、時にデリケートで繊細なギターを縦横無尽に奏でながら、ピュアでまっすぐな声で歌っている男がいた。それが誰あろう横山健だった。唯一無二の存在感で本当にカッコよかった!

リハーサルとレコーディングの感想

ロックっていつだって最強な気持ちにさせてくれる。先日もリハーサルで、4人で音をだしてかえるとき、自然に胸を張ってあるいていた。ひとりでこっそり肩でかぜを切ってあるいていた。ロックはロマンチックで最強。
この4人で音を出すとその感覚が甦ります。最強です。

観客へのメッセージ

考えうる、最強のメンバーが経験値と自信を背景にしつつ、おどろくほどピュアに音にむかっている。そして最強のロックがなっていると自負しています。映画ともども愛されてほしい。

横山健 コメント

ボクはエレファントカシマシのデビュー時からのファンだと公言しています。バンドとして好きなのはもちろんですが、シンガーの宮本浩次さんの存在感は唯一無二です。それは皆さんも御存知でしょう。その宮本さんのソロへの参加依頼があった時の自分の気持ち、エレカシのデビュー当時18才だった自分に教えてやりたいです。化け物のようなシンガーに必要とされる人生ってそう多くはないと思うんです。「長く、ブレずにやってみるもんだなぁ!」と思いました。レコーディングは順調そのものでした。なにしろ宮本さんが書いてきた曲が素晴らしい。しかしボクはそれは何倍にも増幅させる心意気でやりました。宮本さんに必要とされた喜びを爆発させながら、聴く方々に「横山健と組まなきゃこうはならないよね」と感じさせるべく、身も心もよじって取り組みました。出来栄えは言いません。一回聴いてみて下さい。お願いです。聴いてみて下さい。聴いてもらえば必ず特別なものを感じるはずです。もしなにも感じない方がいらっしゃったら、「あなたの感覚、にごってるよ」とボクは言えます。

池松壮亮 コメント

この曲と一緒なら、光の中を駆け抜けていけそうな、そんな気がします。
宮本さん、ありがとうございます。
あとは全て引き受けます。
エンドロールの音が鳴り止む瞬間まで必ず届けます。
あいつが街にやって来る。

真利子哲也監督 コメント

言うまでもなく、はじめから「宮本から君へ」の主題歌は宮本浩次さんで間違いないと信じていました。未完成のデモ音源を聞かせていただいた後、宮本さんは「監督とはじめて顔を合わせた時にこっちだと思った」「Do you remember?という歌詞はその時から考えていた」とおっしゃって、最後に「ギターで横山健さんにお声かけするのはどうですか?」と。その時は信じがたかったです。ただ、何も言うことはありません。だって、実現したら最高じゃないですか。
完成した主題歌には、映画を観た人に持って帰ってもらいたい感情が爆発していました。映画と音楽が絶妙にシンクロする瞬間がたまらないです。「宮本から君へ」にこれ以上ないほどふさわしい渾身の主題歌に、真っ赤な薔薇の花束を!