NECは7月29日、大阪エヴェッサ育成システムの専門学校「総合学園ヒューマンアカデミーバスケットボールカレッジ」を運営するヒューマンアカデミーと、大阪市・ソフト産業プラザTEQS(テックス)が主催するIoT・ロボットビジネス実証実験支援プログラム「AIDOR(アイドル)エクスペリメンテーション」において実証実験を8月から実施すると発表した。

実証では、画像認識技術を用いてスポーツ選手の日々の柔軟性・筋力の計測およびケガ予防のリスク評価・分析をNECが提供する「フィジカルチェックシステム」を用いて実施。実証期間は8月~11月の3カ月間となり、対象はバスケットボールカレッジ生徒19人、計測内容は股関節、足関節など6項目を予定している。

  • 計測のイメージ

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  • 計測データの閲覧イメージ

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バスケットボールカレッジの生徒のコンディション管理について、おおきにアリーナ舞洲に設置したKinectなどを活用したフィジカルチェックシステムで生徒の映像から日々のフィジカルチェックを行い、システムは生徒自身で計測を行うことを可能とし、所要時間も約3分程度で完了できる。

計測後、生徒自身のスマートフォンなどに結果を表示するほか、当日の計測結果から普通~不良と判断されたカ所については必要なストレッチ、トレーニングなどを動画付きで提示する。監督・コーチなどのチームスタッフは各生徒の計測・評価データが閲覧可能で、コンディションの把握、改善が必要なカ所の把握・処置の強化を行うことを可能としている。

これにより、アスレティックトレーナーのような専門家がいなくても各生徒の日々のコンディション管理が簡易にできる環境づくりと、計測データを用いたケガのリスクファクターの抽出および改善方法を提示し、若年代におけるケガ予測の高精度化(例:ケガ・痛みによる試合または練習の欠席日数の5割減)を目指す。

同社では、日々の身体コンディションを把握することでケガを未然に防止するとともに、将来にわたるケガの発生リスクを低下するなどケガをさせない身体づくりを支援し、2019年度内に実用化を目指す。