テレビ朝日アナウンサー 三谷紬“AbemaTV”を語る「フットワークの軽さがインターネットテレビの魅力」

サッカー好きが高じて『やべっちF.C.~日本サッカー応援宣言~』で進行を務めている、テレビ朝日アナウンサー・三谷紬。地上波でのレギュラーを持つ一方で、インターネットテレビ局“AbemaTV”でもニュースキャスターとして活躍している。「アナウンサーは現場に行って考えたことをスタジオで自分の言葉として伝えることのできる職業」として日々ニュースを伝える彼女に、インターネットテレビならではの魅力を聞いた。
──2018年10月から『やべっちF.C.』(テレビ朝日)の進行を務めていますが、サッカー観戦がお好きそうですね。

三谷 小さい頃から家族ぐるみでサッカーが好きで、サッカーに関わることのできるスポーツ記者になりたいと考えていました。実況解説者込みでサッカー中継を観るのが好きだったので、スポーツを映像で伝えることに魅力を感じていました。

──スポーツ記者からアナウンサーを選択したきっかけは?

三谷 大学のゼミの先生にマスコミを受けると伝えたら、アナウンサーのインターンを受けたらどうかとご提案をいただいたんです。夢の近道になるならと就職試験を受けました。

──入社した年の10月から『AbemaNews』を担当しますが、新入社員でニュースキャスターを務めるのは大変なことですよね。

三谷 正直、学生時代はニュースに興味がなくて、スポーツばかり観ていたので分からないことだらけでした。このお仕事に就いてからニュースや世間の反応などにアンテナを張って考えるようになりました。約15分に渡って長尺でニュースを読み続けるので、最初はスタミナも続かなくて息切れもしました。自分のペースをつかむまでには1年ほどかかりましたね。

──やりがいを感じるのは?

三谷 地震などが起きたときに速報対応というのがあるんです。地上波ではメインキャスターの方がやられるんですが、『AbemaNews』では1人で進行しているので自分でやらなくてはいけません。たとえば急にヘリコプターからの映像を渡されて、「生放送で実況してください」みたいな展開も珍しくなくて。それを1年目から担当させていただいているのはありがたいことです。

──報道番組を担当する上で、どんなことを意識していますか?

三谷 テレビ朝日の番組だけを観るのではなく、全局の番組を見るようになりました。サブMCを担当させていただいている『Abema的ニュースショー』は独自の切り口でニュースを斬っていくので、他局の報道番組を観てインスピレーションを受けながら、番組独自の見せ方を考えます。ネットニュースやSNSも意識的に見るようにしていますね。



──『Abema的ニュースショー』のメインMCは千原ジュニアさん。

三谷 生放送の2時間番組で、しっかりジュニアさんをサポートできるのか不安でした。すごく頭の回転が速い方ですからね。番組が始まって半年が経ちますけど、いまだにジュニアさんにおんぶにだっこな状況で、自分の役割をこなすことに精一杯なので、もっと成長しなきゃいけないなと思います。

──『Abema的ニュースショー』で印象に残っている回は?

三谷 川崎殺傷事件の「(犯人は)1人で死ぬべき」論について、約30分にわたって論客のみなさんが議論した回です。事件の4日後、現場取材に行って、周辺に住む人や献花に訪れた人に話を聞きました。スタジオでは私にも意見を求められるのですが、現場に行ったことで自分なりの意見を言えたのかなと思います。ジャーナリストの大谷昭宏さんがコメンテーターとして出演してくださった際に、「アナウンサーは現場に行って考えたことをスタジオで自分の言葉として伝えることのできる職業」と教えてくださいました。それから現場に行くときは情報を集めるだけではなく、何を感じ、何を考えたのかを大切にしています。

──どういうときにインターネットテレビならではの良さを感じますか。

三谷 自分がポロっとこぼした言葉を企画にしてもらえることがあります。たとえばANA国際線で一部の座席指定を有料化するニュースを受けて、スタッフルームで制作の方と「自分だったら払うかどうか」を雑談していたんです。それが面白かったので、「ロケに行きましょう」と提案して、すぐに浜松町に行って、空港利用者にお話を伺いました。ふと気になったことを企画にできるフットワークの軽さは、インターネットテレビならではですね。

──『Abema的ニュースショー』の見どころを教えてください。

三谷 地上波では見られない切り口の報道番組で、米朝首脳会談を取り上げたときは、あえて金正恩委員長の気持ちになってその心情を考察したVTRを放映しました。VTRは的外れかもしれないけどクスっと笑える内容で、そういう考え方もあるんだと知るきっかけにもなりますし、それに対してスタジオでは的を射た議論が行われます。ニュースに疎い人でも分かりやすい番組作りを目指していますし、若い世代の方や地上波とは違った目線を求めている方に見てもらえると、より楽しめる番組になっています。
▽三谷紬(みたに・つむぎ)
千葉県出身。法政大学卒業後、2017年にアナウンサーとしてテレビ朝日に入社。同年10月より『報道ステーション』の気象情報キャスターを務める。現在は『Abema的ニュースショー』、『AbemaNews』、『やべっちF.C.~日本サッカー応援宣言~』などを担当。