「数学」と言うと拒否反応を示す人もいるかもしれませんが、大人にとっての数学は方程式を解いたりするようなものではありません。むしろ、世の中にあふれる数字のからくりを見破り、より有利な選択をするために必要なスキルです。

◆宝くじはどこで買っても一緒? 金持ちは 不利な選択を避ける
「数学」と言うと拒否反応を示す人もいるかもしれませんが、大人にとっての数学は、方程式を解いたりするようなものではありません。むしろ、世の中にあふれる数字のからくりを見破り、不利な選択を避け、より有利な選択をするために必要なスキルです。

たとえば凡人は、どこの宝くじ売り場で買えば当たるのか?という情報を集め、特定の売り場で行列に並びます。しかし実際には、確率は一定になるよう設計された商品なので、どこで買っても同じです。当たりが多い売り場は、それ以上にハズレが多いということなのです。

「リボ払いは毎月一定額の引き落としなので、負担を増やすことがありません」という広告を見て喜ぶ人がいます。しかしカード会社にとっては、そういうお金のインテリジェンスが無い客は、暴利を貪れるおいしいカモです。

「複利効果は効果絶大」という言葉を聞いたことがあると思います。この場合、複利の効果で収入が増えるのは金融機関であり、凡人は年15%の金利がつくことも分からず、逆複利効果が働き、ますますお金を失います。

なぜ金持ちの中にはローンでベンツを買う人がいるのか?というと、自分のお金をオートローン金利の3%より高く運用できるからです。私の会社の顧客で、50億円も現金を持っているにもかかわらず、不動産は全部ローンを組んで買っている人がいます。彼曰く、「自分のキャッシュを寝かせるなんてもったいない。自分のお金は使わず、他人のカネを使って資産を増やすのが賢いやり方だ。現金は最後の切り札に取っておくものだ」と言います。

◆円高になる度に手数料が安いFX会社の外貨両替サービスで両替
さらに別の友人で、こういう人がいます。香港に旅行したときに、米ドルとユーロの銀行口座の開設をして、一定額を預け入れておきます。そして、その銀行のクレジットカードをつくります。基本的に日本在住なので、消費もほとんど国内なのですが、ドル安になればドルのカードで、ユーロ安になればユーロのカードで買い物をするそうです。

すごい人たちもいるもんだ、と感じると同時に、お金を賢く使うというのは、こういうことなのかもしれないな、と感心します。

ここを読んで、「そんなことは自分にはできない」「自分には関係ない」という人は、思考停止している証拠です。なぜならこの例は、「こうしろ」とか「この方法がいい」ということではなく、このような発想力に学びがある、という意味だからです。つまり、「では、自分ならどうするか」を考えましょうということです。

私も彼にならい、円高になるたびに、劇的に手数料が安いFX会社の外貨両替サービスを使い、米ドルやシンガポールドルに両替しています。今後もたびたび訪問する予定だからです。

また、税金についての注意点ですが、大学を卒業して自営業として働き、確定申告をしていない人は少なくないようです。確信犯の人もいますが、多くは「知らない」からです。この場合、本来は払いすぎた税金の還付を受けられるはずが、知らないばかりに取られ損になってしまうこともあります。

大人のそろばんとは、「学校では教わらない数学」といえるかもしれません。

文=午堂 登紀雄(マネーガイド)