「トイ・ストーリー4」の日本語吹き替え版でギャビー・ギャビーの声を担当した新木優子さん

 ディズニー/ピクサーによるアニメーション最新作「トイ・ストーリー4」(ジョシュ・クーリー監督)の日本語吹き替え版で、初めて声優の仕事に挑んだ女優・モデルの新木優子さん。「すべてが難しくて新鮮でした」と語る新木さんに、収録に臨んだ際の心境や、シリーズを通して好きなキャラクター、そもそも「トイ・ストーリー」シリーズは新木さんにとってどのような存在だったかを聞いた。

 ◇「気づいたらそこにあった」作品

 「トイ・ストーリー4」は、前作までの持ち主アンディに代わって、新たな持ち主の少女ボニーを見守るウッディ(トム・ハンクスさん/唐沢寿明さん)やバズ(ティム・アレンさん/所ジョージさん)たちの前に、新しいおもちゃ、フォーキー(トニー・ヘイルさん/竜星涼さん)が現れたことで動き出す。先割れスプーン、いわゆる“ゴミ”でできているフォーキーは、自分はゴミだと思い込み、ボニーのもとから逃げ出してしまう。ウッディはボニーのために、フォーキーを連れ戻す旅に出るというストーリー。

 現在25歳の新木さんにとって、日本では1996年に1作目が公開された「トイ・ストーリー」シリーズは、「気づいたらそこにあって、当たり前のように見ていた作品」だった。幼い頃は「色彩もすごく鮮やかで、子供ながらに目をキラキラさせながら楽しいなと見ていました」と語る。もちろん、「唐沢さん、所さん、(ボー・ピープ役の)戸田(恵子)さんの声でなじみのある作品」でもあった。

 それだけに、大人になってから見たときは、「楽しいだけではなくて、こんなに深い内容の作品だったんだと改めて実感させられました。人間関係だったり、自分に子供ができたらという大人目線で見たりもするので、自分のそばにあるおもちゃや家族、そういうものがどれだけ安心を与えてくれるか、その大切さをすごく実感できる作品だと思います」と語る。

 ◇初の声優で難しさを痛感

 その「トイ・ストーリー」シリーズの最新作である今作で、新木さんが声を担当するのが、アンティーク風の人形“ギャビー・ギャビー(クリスティナ・ヘンドリックスさん)”だ。1950年代に作られたことから、日本語吹き替え版の監督からは、声質や口調、話し方のテンポは、当時の海外の女優をイメージして表現してほしいと指示を受けた。そのため、普段は結構早口だという新木さんは、当時の映画を見て参考にし、「ゆっくりしゃべることを意識」しながら演じていったという。

 新木さんにとっては初めての声優という仕事。やはり「声だけで表現することの難しさ」を痛感させられた。「私が収録させていただいた時は、唐沢さんの声が入っていたのですが、映像の中で自分が芝居したものを見ると、『ちょっと違う』と思うことがすごくあって、とても不安でした」と明かす。

 しかし、監督からの指摘を受け、その都度、「ここを変えてみようとか、もうちょっとゆっくりしゃべってみようとか、もうちょっとトーンを変えてみよう」と工夫していくことで、アフレコを重ねるごとに、「これは大丈夫、ギャビー・ギャビーの言葉になっているなと感じる瞬間が出てくるようになりました」と振り返る。

 ◇シリーズの中のお気に入りのキャラは?

 シリーズを通してお気に入りのキャラクターを聞くと「バズとウッディはやっぱり大好きです」とした上で挙げたのは、臆病なティラノサウルスのレックス(ウォーレス・ショーンさん/三ツ矢雄二さん)だ。強い恐竜になりたいと思っているところに「いとおしさ」を感じるという。

 「私の中でそれまで恐竜というのは、すごく怖いイメージがあって近寄りがたかったんですが、レックスは、そのイメージをがらりと変えてくれました。それに、おっちょこちょいなところがストーリーの中でも効いていて大好きですし、今回の『4』になっても、まだやっぱりおっちょこちょいでドジな部分がすごく生きていて(笑い)、みんなと外れたことを言ったりするところがすごく可愛らしくてすてきだなと思います」と、“レックス愛”を語る。

 ちなみに、今回初登場のキャラクター、カナダ出身のバイクスタントマンのおもちゃ、デューク・カブーン(キアヌ・リーブスさん/森川智之さん)も好きだそうで、「『なんでCMのように飛べないんだ』というあの言葉がすごく衝撃的で、『飛べるわけないのに』と思いながらも(笑い)、あのピュアさはレックスと似ているところがありますよね」と指摘していた。

 (取材・文・撮影/りんたいこ)