「生理中のセックスは安全日だから妊娠しない」など、誤った認識を持っている人も多くいます。月経中に性行為を行ってはいけない3つの理由を解説します。

◆生理中のセックスは危険? 「妊娠しない安全日」は誤解!
月経中に性行為を行うのが「絶対にダメ」であることは、医療者にとっては「言わなくてもわかっているはず」と思ってしまうほど当然のこと。しかし、一般の方にとっては「何となくあまりよくない気はするけど、絶対にダメってことはないよね」程度の認識のことが多いようです。中には「月経中の性行為では妊娠しない」など、誤った認識を持っている方も少なくありません。

様々な認識がありますが、医師として月経中の性行為は推奨できません。様々なリスクをを考慮すると、絶対に避けるべき行為なのです。月経中に性行為を行ってはいけない3つの理由を解説します。

◆1:月経中の性行為では妊娠しないという誤解がある
月経中は避妊をせずに性行為を行っても妊娠しないと勘違いしている場合、避妊が不確実になることがあります。

実際は月経中の性行為でも、性行為のタイミングと排卵までの期間によっては妊娠が成立することがあります。特に、月経周期が短い人の場合、月経終わりかけの性行為は妊娠する可能性がありますので注意が必要です。

◆2:月経中は感染リスクが高い
月経中は免疫力が下がりやすく、また月経血の中には雑菌が多数含まれているため、月経中の性行為によって何らかの感染が起きるリスクが高くなります。

バリア機能の低下により、クラミジアや淋菌などの性感染症にかかるリスクも高くなりますし、流れ出ようとしている月経血を押し戻してしまうことによって、大腸菌や連鎖球菌などの雑菌による感染を起こすことも考えられます。

月経は小さなお産ともいわれているくらい、月経中の膣内や子宮はデリケートになっているのです。

◆3:月経血の逆流が起きる可能性がある
月経中の性行為には、血液が逆流して卵管に炎症を起こしたり、子宮内膜症になりやすくなる等様々なリスクが伴います。この原因は流れ出ようとしている月経血を性行為によって、押し戻したり、途中でせき止めてしまうため。

卵管の炎症が起きると、通りが悪くなって、不妊や子宮外妊娠の原因を作ることになります。また、子宮内膜症も卵管周囲や骨盤内に癒着を引き起こすため、不妊の原因となりえます。

上記に挙げたものは、いずれも女性側のリスクですが、男性にとっても「他人の血液に触れる」ということ自体がリスクになります。女性側にB型肝炎やC型肝炎など、血液を介して感染する何らかの感染症があった場合、その血液に手や性器が触れるということは、感染するリスクが非常に高くなってしまうということです。

月経中の性行為は様々な理由でお勧めはできないものです。きちんとそのリスクを理解して、自分の体を守りましょう。

文=清水 なほみ(産婦人科医)