第103回日本陸上競技選手権大会が6月27~30日の期間中、福岡県・博多の森陸上競技場で開催された。ドーハで9月27日に開幕する世界選手権の代表選考を兼ねた同大会は、「史上初の日本人による9秒台対決」が100メートル走で実現するなど、大きな盛り上がりをみせた。

  • 第103回日本陸上競技選手権大会が福岡県・博多の森陸上競技場で開催された

    第103回日本陸上競技選手権大会が福岡県・博多の森陸上競技場で開催された

今大会で最も陸上ファンの注目を集めた競技は、28日に行われた男子100メートル走だろう。決勝には日本人で初めて「10秒の壁」を突破した桐生祥秀選手(自己ベスト9秒98)を筆頭に、その桐生選手を上回る9秒97を5月にマークしたサニブラウン・ハキーム選手、16年のリオ五輪銀メダリスト・飯塚翔太選手ら屈指のランナーが一堂に会した。文字通り、国内最速のスプリンターを決める一戦は、サニブラウン選手が向かい風0.3メートルの条件下で10秒02を叩き出し、2位の桐生選手に0秒14の大差をつける圧勝劇をみせた。

  • トラックでは熱戦が繰り広げられていた

    トラックでは熱戦が繰り広げられていた

勢いに乗るサニブラウン選手は、最終日の30日に行われた男子200メートル決勝でも、雨が降りしきり、1.3メートルの向かい風が吹くという悪条件下で20秒35のタイムで優勝。2年ぶり2度目の2冠に輝いた。圧倒的実力差を見せつけ、文句なしで世界選手権の代表入りを内定させたその姿は、「サニブラウン1強時代」の到来を予感させた。

各種目で繰り広げられる熱戦は多くの観戦者を魅了したが、大会期間中は博多の森陸上競技場の周囲に大会への協賛企業がブースを出展しており、こちらも来場者の注目を集めていた。

  • 競技場の周囲は協賛企業のブースが出されていた

    競技場の周囲は協賛企業のブースが出されていた

東京2020のオフィシャルパートナーでもある久光製薬は、福岡県にちなんだご当地パッケージのサロンパスをサンプリングしたり、フォトスポットを設けたりしていた。また、大手総合スポーツ用品メーカーであるアシックスも自社のオリジナルグッズをアピールしていた。

  • 限定パッケージのサロンパス

    限定パッケージのサロンパス

  • 限定パッケージのサロンパス欲しさに久光製薬のブースには多くの人が列をなしていた

    限定パッケージのサロンパス欲しさに久光製薬のブースには多くの人が列をなしていた

なお、第104回日本陸上競技選手権大会は2020年6月25~28日にヤンマースタジアム長居で開催予定となっている。