映画「ひとよ」に出演する(上段左から)音尾琢真さん、佐々木蔵之介さん、筒井真理子さん(下段左から)浅利陽介さん、韓英恵さん、MEGUMIさん、「千鳥」の大悟さん

 俳優の佐藤健さんが主演する映画「ひとよ」(白石和彌監督、11月8日公開)の新キャストが6月26日に発表され、佐々木蔵之介さん、音尾琢真さん、筒井真理子さん、浅利陽介さん、韓英恵さん、MEGUMIさん、お笑いコンビ「千鳥」の大悟さんが出演することが明らかになった。佐々木さん、筒井さん、浅利さん、韓さん、大悟さんの5人は、白石監督の映画に初出演。

 「ひとよ」は、「鶴屋南北戯曲賞」「読売文学賞戯曲・シナリオ賞」などを受賞した劇作家の桑原裕子さん率いる劇団「KAKUTA」の舞台作品を映画化。佐藤さんが15年前の事件に縛られ、家族と距離をおいてフリーライターとして働く稲村家の次男の雄二、鈴木亮平さんが稲村家で唯一、家庭を持っているが夫婦関係に思い悩み、幼少期より人とのコミュニケーションに苦手意識を持つ長男の大樹、松岡茉優さんが大樹と雄二の妹で、事件によって美容師になる夢をあきらめ、スナックで働きながら生計を立てる園子、田中裕子さんが15年ぶりに3兄妹と再会を果たす母こはるを演じる。

 佐々木さんは、別れた妻との間に17歳の息子を持つ稲丸タクシーの新人ドライバー・堂下道生、音尾さんは稲丸タクシーの2代目社長で稲村こはるのおいの丸井進、筒井真理子さんは未亡人で一人娘を養う、稲丸タクシーの事務員・柴田弓、浅利さんは稲丸タクシーのドライバーで雄二の同級生・歌川要一、韓さんは雄二の同級生で女性ドライバーの牛久真貴、MEGUMIさんは別居中の大樹の妻・稲村二三子、大悟さんは稲丸タクシーに乗りあわせるチンピラ・友國淳也を演じる。

 佐々木さんらのコメントは以下の通り。

 ◇佐々木蔵之介さんのコメント

 初参加の白石組は、撮影の流れ、段取り、雰囲気がとても良く、この空気はいい作品になると感じました。丁寧に作られた作品になっていることは間違いないです。親子、兄弟、家族……日本に限らず世界に共通する問題で、非常に普遍的な映画になる気がしています。映画をご覧いただく皆さんが、特別な家族に、どれだけの感情を乗せていただけるか、もし乗ってきていただけたとしたら高いハードルを越えてきてくださったことになるので、この映画はそういう面で挑戦した作品になっていると思います。同じ観客の立場としても、出来上がりの作品を楽しみにしています。

 ◇音尾琢真さんのコメント

 白石監督は温厚な方なので、相変わらず現場の雰囲気は良くて、落ち着くお家に帰ってきたような、故郷に帰ってきたような感覚になりました。作品の手応えは自分には分からないですが、ただ白石監督が撮っているのだから大丈夫だと思っています。この作品も世界に羽ばたき、日本だけでなく世界中の皆さんに楽しんでいただけるようなものになったらいいなと思っています。

 ◇筒井真理子さんのコメント

 白石監督の作品を数多く拝見していて、作風から緊張感のある現場かなと思っていましたが、すごく柔らかくてみんな楽しげで、ちょっと意外でした。いい意味で緊張感を抜いていただける現場で、リラックスして監督の思う世界に入れたかと思います。出来上がりを楽しみにしています。

 ◇浅利陽介さんのコメント

 白石組が初めてなので、自分が持っている引き出しや芝居のアプローチがうまく白石監督や他の役者さんのヒントになるといいなと思い、撮影に挑みました。クランクアップして、撮影が終わったという達成感と、もう少し撮影現場に居たかったという気持ちが入り交じっています。稲丸タクシーの現場は、ゆったりした時間が流れていたのでリラックスした状態で撮影ができました。台本を読んだ限り、ズシッと残るものがあり、最後に家族の愛っていいなと思ったので、皆さんにも伝わればうれしいなと思います。それぞれの個性的なキャラクターが相まって、どんなクライマックスになるのか、期待しています。

 ◇韓英恵さんのコメント

 モー(牛久真貴の愛称)はヤンキーながら、稲丸タクシーを支えていく気持ちがあり、頼りがいのあるキャラでありたいと思い演じました。白石監督とは助監督時代にご一緒したことはありますが、監督作品への参加は初めてでした。撮影当初は不安もありましたが、監督が役者の芝居にきちんと向き合ってくれて、伸び伸びと演じることができました。全力を出し切ったのでクランクアップして率直にさみしく、まだあの世界に浸っていたい気持ちが残っています。

 ◇MEGUMIさんのコメント

 スタッフの方全員の想いが一つになった空気感が、本当に気持ちが良く、私もこの場にいれて幸せだなという思いとプロフェッショナルさを感じた現場でした。役柄と同じく私も子供がいるので、感情移入できた部分があり、心が震えるような場面が何度もありました。出演するほぼ全シーンが怒りに震えていて、激しくて、台本を最初に読んだ時よりも何百倍も肉体的に削られましたが、精神的には鈴木亮平さんに監督、そしてスタッフさんに今までの自分にないものを引き出していただき感謝しています。インターネットが流通し、実際に会話するよりもテキストや絵文字でのやりとりがメインになっている世の中とは真逆で、自分のつらさ、弱さ、喜びをぶつけ合っている、すごく人間らしい家族の話です。見た方もちょっと思ったことを言ってみようかなとか、家族につらいことや喜びをシェアするような、共感のきっかけになったらいいなと思います。

 ◇大悟さんのコメント

 白石監督は、「孤狼の血」とかを見て、勝手にめちゃくちゃ怖い人かなと思っていたら、すごい物腰の柔らかい方でビックリしました。「クセ」は強くなかったですね。とても優しい、紳士な方でした。撮影は、緊張しました。フワッフワしたまま、こんなことになるんや、と思いました。