声優・アーティストの西田望見のイベント“西田望見 フリーライブ「#のぞみるソロみる 大おひろめ会!」”が6月15日、東京・お台場ヴィーナスフォート 2階教会広場にて開催された。

  • “西田望見 フリーライブ「#のぞみるソロみる 大おひろめ会!」”

7月24日にミニアルバム『女の子はDejlig (ダイリー)』でアーティストデビューを果たす声優・西田望見が、自身ソロ初のフリーライブに集った、観客約1000人とともに楽しいひとときを過ごした。

■約1000人もの観客と一緒に作った、かけがえのない時間と思い出

観客による「のぞみるー!」の声に応える形で、ステージ中央奥の扉が開き西田が登場。眼前に広がる光景に喜びと驚きとをにじませながら「今日もフルスロットルに盛り上がっていきましょー!」と呼びかけ、ソロとしての初歌唱となる、アルバムリード曲「フルスロットルで行こうぜ!」からイベントをスタートさせる。

事前にYouTubeにMVのショートバージョンやTwitterへの振付動画をUPしていたことも功を奏してか、会場ではリリース1ヶ月前にして西田と観客が一緒に踊る様子が見られ、1曲目から大いに盛り上がりを見せた。サビ明けにはその様子に応えるように「ありがとー!」と声を掛けると、頭上でクラップを行い、まさに歌詞の通りに“今この瞬間を楽しんでいく”。甘く、EDMにもよく馴染む歌声もしっかり響かせながら、終始嬉しそうにアーティストとしての出発点となる曲を披露してくれた。

初歌唱を終えると、この「フルスロットルで行こうぜ!」が自身の大好きなバンド・Shiggy Jr.からの提供曲であると紹介し、「ディレクターさんとの会話のなかで『Shiggy Jr.さんみたいな曲を歌ってみたい』と話していたら、楽曲提供と、メンバー・原田茂幸さんのレコーディングディレクションが決まっていた」との裏話も飛び出していた。

また、この日はフリーイベントということで、改めて来場者へ自己紹介も。そのなかで、自身がマキナ・中島を演じる『マクロスΔ』についても触れると、ワルキューレのライブがきっかけでソロデビューが決まったことを話す。

そしてマキナのことを「声優としてもアーティストとしても私に欠かせない存在」と結んだところで、ワルキューレ曲からマキナがフィーチャーされた「おにゃの子♡girl」を披露。マキナを連想させるピンクの照明を浴びながら、とびきりキュートな歌声で、サビではしっかりダンスも交えながらきゃわわに歌い踊っていく。また、この曲といえばふんだんに盛り込まれたコールも名物。

サビではもちろんのこと、2サビ明けには西田の「せーの!」の声に合わせて、この曲ならではの「からの!」のコールが幾度も巻き起こり、会場はすさまじい盛り上がりに。そのコールを受けるたびに、西田の表情は嬉しさにあふれていった。

■曲ごとの“フルスロットル”から、観る側に与えた“Dejlig”という感覚

歌い終わると、今度は7月にリリースするアルバムの紹介へ。当日イベントスペースでも行われたアルバムの予約は開演前から大盛況で、300人もの列が並んでいた。西田からの呼びかけにも、多くの観客が“予約したよー!”とレスポンスを返す。そんなアルバムのタイトルは「女の子はDejlig(ダイリー)」。

「Dejlig」とは、デンマーク語で“かわいい・素敵・いいね!”の意味を持つ言葉。実は西田は、過去に童話や児童文学への興味をもとにデンマークへ留学した経験があり、このタイトルになったとのこと。アルバムはリーディングパートと歌パートからなる1枚の物語のような作品となっている。

この物語は、「少女が夢で空想の女の子たちに出会う」というストーリーになっており、ひとりの女の子の心情をコンセプトの違う様々な楽曲で表現している……と説明すると、分島花音から書き上げたファンタジーな世界観が特徴の楽曲「doll」を披露。

イントロから、サウンドに合わせて空中をノックしたり両手の人差し指をくるりとさせたりと、すでに魅せ方までこだわって表現されていた。少しだけ妖しげで、それでいてメルヘンチックな部分を西田が少し甘めに歌うことで、いいバランスで少女感が付加されたこの楽曲。歌唱直後には西田も自ら「めちゃくちゃかわいい曲でしょ!?」と口にし、お気に入りの1曲である様子が見られた。

■一度きりの大事な“お披露目”を、みんなとの思い出に!

さて、早いものでイベントも次の曲がラスト。「昨日からすごく緊張してたけど、ステージに立ったらすぐに時間が経ってしまって。帰りたくないよー!」とこのときの生の感情を素直に語ると、「アンドロイドの女の子をイメージした楽曲です。ちょっと切ない恋心を聴いてほしいです」と紹介した「ロンリーロンリーシンギュラリティ」へ。

無機質なデジタルチューンに、生披露ならではの表情がつくこの曲だったが、歌唱中は意識的に表情変化は抑えめに。前述の楽曲のコンセプトに沿った形で楽曲の魅力を表現し、その世界を見事に作り、ラスト曲を締めくくった。

……と思いきや。ここからは本イベント開催前に予告されていた、サプライズ炸裂の時間。まずはリリースイベント“フルスロットルで回るぜ!”の開催を発表。東名阪・仙台に加え、西田の地元・岐阜での開催も含めた全8公演の開催。岐阜以外ではミニライブも含むイベントとなり、「今歌った曲以外も歌わせていただきたい」と意欲をにじませる。

そしてもうひとつのサプライズが、「お披露目イベントって人生で1回しかないことだから、みんなと思い出を残したい」との西田の意向からの、観客も写真撮影OKという驚きの発表から「フルスロットルで行こうぜ!」を再披露。

「“#のぞみるソロみる”をバズらせてください!」と冗談めかした呼びかけも挟みつつ、約1000個のレンズを前に「私、歌うときにこんなにカメラ向けられたことない!」とまたも驚きと喜びをあらわにする。

再披露では1曲目のときよりもステージの両端にまで足を運んだり、Dメロをはじめ随所で後方の観客へ手を振ったりと、この記念すべき日に集まってくれた皆様へ心からのサービスを行なっていく。

また、会場では撮影しながら踊るツワモノも散見され、それほどまでにこの曲が浸透し、楽しまれていることをうかがわせた。そして後奏中に「『女の子はDejlig』、いっぱいいっぱい盛り上げていってくださーい!」と締めのコメントを織り込み、記念すべきソロとしての初ステージを締めくくったのだった。

持ち味であるキュートな歌声はもちろんのこと、ダンスやステージパフォーマンスの魅せ方まで、初舞台とは思えないような素敵なパフォーマンスが披露された。ワルキューレをはじめ、これまでのさまざまな活動で積み重ねてきた経験を生かした姿が随所に見受けられ、今後の期待が膨らむイベントとなった。 デビューミニアルバムの発売まで約1ヶ月。発売に向けて、エネルギー満タンに燃料を積み込んだ彼女は、思い切りアクセルを踏み込みどこまで加速してくれるのだろうか? フルスロットルに突き進む西田望見から振り落とされないように、しっかりとつかまえていてほしい!

西田望見 フリーライブ「#のぞみるソロみる 大おひろめ会!」
2019.06.15@お台場ヴィーナスフォート 2階教会広場
【SET LIST】
M1.フルスロットルで行こうぜ!
M2.おにゃの子♡girl
M3.doll
M4.ロンリーロンリーシンギュラリティ
M5.フルスロットルで行こうぜ!(撮影可)

女の子はDejlig (ダイリー)
発売日:7月24日
・初回限定盤
価格:3,000円(税抜)
・通常版
価格:2,400円(税抜)
<収録曲> ※初回限定盤、通常盤ともに収録曲は同じ内容
ボイストラック:「日々の切れ端と夢の開幕」
♪Bubble Balloon Museum
ボイストラック:「どこから来たのか、何者なのか、どこへ行くのか」
♪想像守護神キメキトイア
♪doll
♪ロンリーロンリーシンギュラリティ
ボイストラック:「さよならの三重奏」
♪まどろみはDejlig
ボイストラック:「なんだか今日は、空が青い」
♪フルスロットルで行こうぜ!
<ストーリーライティング>児玉雨子

  • 初回限定盤

  • 通常版