日本IBMは6月21日、IBM Cloudの西日本初となるネットワーク接続拠点(PoP:Point of Presence)を大阪に開設した。これにより、西日本のユーザーを対象に、ユーザーの社内ネットワークとIBM Cloudのプライベートネットワーク間を閉域接続するサービス「IBM Cloud Direct Link(アイ・ビー・エム・クラウド・ダイレクト・リンク)」を提供する。

新たな接続拠点は、世界で60以上のデータセンター(DC)と40以上の接続拠点で構成されるIBM Cloud インフラストラクチャを拡充するものであり、日本国内で3番目の接続拠点として、西日本のユーザーのハイブリッドクラウド活用を支援するとしている。

西日本のユーザーは、IBM Cloudのプライベートネットワークへの閉域接続がこれまで以上に容易になるとともに、DCからIBM Cloudの接続拠点までの距離が短縮化されたことで、より安価に実現できるという。

新サービスに主に含まれるサービスは「IBM Cloud Direct Link Exchange(エクスチェンジ)」「IBM Cloud Direct Link Connect(コネクト)」「IBM Cloud Direct Link Dedicated(デディケイティッド)」の3つとなる。IBM Cloud Direct Link ExchangeはDC事業会社が提供するエクスチェンジサービスを経由するため、DC内でのマルチクラウドの接続に最適なサービスだという。

また、IBM Cloud Direct Link Connectは通信会社が提供するネットワーク・サービスを利用するため、通信回線を通じたマルチ・クラウドの接続に適したサービス、IBM Cloud Direct Link Dedicatedは接続拠点における専有ポートによる専用線で相互接続するサービスとなり、ポート速度は最大10Gbpsを選択することができ、大容量データ通信や高速通信などのイントラネットの延伸としての利用に適しているという。

国内ではこれまで東京リージョン内の2カ所の接続拠点からIBM Cloud Direct Linkを提供しており、新たな接続拠点はエクイニクスIBXデータセンターOS1(大阪)内に設置されており、IBM Cloud Direct Link Dedicatedの提供を開始する。

さらに、今後1カ月以内にエクイニクス・ジャパンからIBM Cloud Direct Link Exchangeの提供開始が予定されていることに加え、ソフトバンク、TOKAIコミュニケーションズからIBM Cloud Direct Link Connectの提供を予定している。