博報堂DYホールディングスは、 商談時の対話音声を解析し、効果測定・評価レポートを自動生成する対話音声解析システム「CONOOTO(コノート)」を開発、 7月より提供を開始すると発表した。

CONOOTOは、スマートフォン・タブレット対応のアプリで、デバイス内蔵マイクで商談時の対話を録音することで、 営業担当者と顧客の重要キーワードの発話量や、対話のキャッチボール比率、話速/音声周波数などを観測し、顧客の情動変化の推定などを測定・分析。 さらに、商談ごとの音声解析結果レポートを自動生成するという。

  • CONOOTO標準画面 音声解析結果レポートサンプル

録音したデータは、 独自の録音技術を持つNICE社の音声蓄積サーバへ自動転送され、各クライアント企業のSFA(営業支援)システムと連携したうえで、 博報堂プロダクツが管理・運用する分析サーバへと転送。 各クライアント企業の持つ営業トレーニング手本データ、音声認識エンジン独自解析アルゴリズム(特許出願中)と、 アドバンスト・メディア社製の話者検出・識別技術(AmiVoice)とNICE社が持つ音素検出技術を融合することで、商談時の顧客と営業担当者双方の会話を分離した状態で分析。営業担当者と顧客の重要キーワードの発話量や、対話のキャッチボール比率、話速/音声周波数を観測し、顧客の情動変化の推定や、 顧客が関心を示したトピックスの特定も可能だという。

  • CONOOTO 概念図

  • 【録音データ(音声解析結果レポート)出力サンプル。青が顧客、 赤が営業担当者の会話領域の時間推移が表示される よい商談事例では得意先の反応が定期的に引き出せているが、 悪い事例では営業担当による一方的な説明に終始していることがわかるという

今後、 商談解析データの応用として、 企業が自社で保有する営業・マーケティングデータや営業個人別の訪問履歴情報と、博報堂DYホールディングスの売上効果予測システムを連携させることで、 最適化された営業商談計画の提供を検討しているという