結成25年を迎えたお笑いコンビ・タカアンドトシが、13年ぶりとなる全国ツアー「タカアンドトシ日本全国漫才行脚~この漫才が目に入らぬか!?~」を7月26日より開催する。13年ぶりに開催しようと思ったのはなぜか!? 2人に話を聞くと、漫才への強い思いを明かしてくれた。

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    タカアンドトシのタカ(左)とトシ

■漫才だけで魅せるチャレンジ

13年ぶりの全国ツアーについて、タカは「結成25年ということもあり何かやろうと。あと、新しい漫才をやっていきたいと思い始めて。営業で地方に行くこともあるんですが、いつも8組くらいでやるので、1組だけで漫才だけで魅せたいと思って」と説明。トシは「地方の方々に漫才を見に来ていただくようなライブはあんまりやっていなかった。25年目ですし、ということでやることに決めました」と語った。

このツアーでは、新ネタ漫才をはじめ、訪れたご当地の漫才など、さまざまな漫才を披露する。ネタはまだこれから仕上げていくそうだが、タカは「漫才だけだと飽きてしまうので、いろんな形の漫才を入れていかないといけない。飽きさせないでできるかチャレンジ。違う感じの漫才が作れれば」と意気込み、「令和になって初のツアーなので、みんなが知っているような時事ネタから入って、というイメージ」と明かすと、トシも「平成を振り返ろうという漫才もやろうかなと思っています」と加えた。

■「欧米か!」の呪縛から放たれ自由に

タカアンドトシといえば、「欧米か!」で知られる「○○か!」漫才で大ブレイク。今回のツアーで「欧米か!」に続く第2のキラーワードを狙っているのか尋ねると「そういう話はない」と即答。タカは「『欧米か!』も、面白い漫才を突き詰めていったら偶然できたネタの中のフレーズ。面白い漫才を作ろうと思って偶然出てきたらうれしいですけど、狙って作れるものでもないので」と語った。

トシも「よく『欧米か! の次は?』って言われてどうしたらいいか悩むこともあったんですが、結局、狙って作れないなって。だったらそれに縛られてうまいこと漫才できないよりは、そのとき面白いと思った漫才をやろうと。だからそこはまったくこだわっていない」ときっぱり。「結婚して子供もできて、13年前とは状況が全然違う今の僕らができる、今の僕らが面白いと思う漫才をやっていけたら」と続け、呪縛から放たれて自由な漫才ができるようになったかという問いに「そうですね。いまだに『欧米か!』って言っていただけるのはありがたいんですけど」と答えた。

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■楽しむ余裕ができ“究極の形”に進化中!?

芸人として日々努力していることはあるのか尋ねると、トシは「何もないですけど、好きなのでバラエティは見ます」とのこと。それに対し、タカは「それがすごい。俺はまったく見ないですからね。バラエティを見ると、自分だったらこうボケるとか考えちゃうんですよ。だからあえてオフの時間を設けるようにしています」と真逆のようで、テレビでは風景や動物を見て癒やされているという。

また、タカは「前は考えすぎていた。すべての仕事の前に『こうボケなきゃ』とかいろいろ考えていたんですけど、今はあまり考えなくなりました。自由気ままに」と25年間での変化を告白。トシについても「最近変わった。前は自分がツッコまないといけない、回さないといけないって、それに縛られて自由度がなかったんですけど、最近ボケたりもしますし楽しみ出した」と変化を感じているようで、トシ本人も「肩の力を抜くことは覚えました」と話した。そしてタカが「芸人になり始めている感じがしている」と上から目線で評価すると、トシは「25年目にして!?」と笑った。

さらにタカは「中学時代、コイツは俺を笑わせるために、俺はコイツを笑わせるために、2人だけのお泊まり会とかしていた。それが仕事になって2人で人を笑わせなきゃいけないってなっていったけど、2人だけで楽しむのが本来の姿。コイツを笑わせようと思ってやったら、それを見ている人も笑ってくれるっていう」と熱く語り、「あの頃に戻り始めているというか、究極の形になっていくんじゃないか」と手応え。今回のツアーでもその“究極の形”を見せられるかもしれないと言い、「腹抱えてツッコめないくらいコイツを笑わせてやるぞと思ってアドリブ入れたりするかもしれない」と話した。

トシは「誰なんだよ、お前は! 究極の形って…」と突っ込み、「僕はなんとでもなるんですよ。コイツが変わるか変わらないか。なんで僕が最近ボケられるようになったかっていうと、コイツが『俺だけを見て突っ込め! 1個も逃すなよ!』っていう考えだったけど、最近ふわってなってきているので僕も余裕が出てきた。だからコイツの出方次第ですね」と冷静に分析。2人とも力を抜けるようになり、楽しむ余裕ができたようだ。

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■解散危機は一度もない

同級生コンビのタカアンドトシは仲の良さも有名だが、解散危機はなかったのか尋ねると「本当にない」「多少のケンカはあっても、そこからコンビ解散に飛躍することはない」ときっぱり。お互いに心がけていることも特にはないそうだが、タカは「以前番組で交換日記みたいのをやって、『楽屋の洗面所で歯を磨いてペッてやるときに水しぶきがかかるから腰を曲げてやってくれ』って言われて、腰を曲げてやるようになりました」と細かいエピソードを披露。トシが「しょうもねーな!」と突っ込むと、「相手が嫌がることはしないっていうことですよ」と返した。

■「漫才が面白い」と言われるコンビで

最後に、安定した地位を確立している2人の今後の目標は何か質問。タカは「ずっと出続けていられるようになりたいですけど、テレビが昔ほどメディアとしてダントツに強い時代ではなく、SNSもあったり、ネットの番組も増えていたり、どうなるかわからない。でも、テレビに出られなくなっても漫才をちゃんと極めておけば飯は食っていけるんじゃないかというところもあり、このツアーをやろうとなった」と漫才を磨いていくことを第一に。

トシも「漫才で出てきた意識もありますから」と同じ気持ちで、「テレビは減ったり出ていたりというのがあると思いますが、安定して面白い漫才が常にできるような2人でいたい。そこがなくなると不安です。あいつら漫才面白くないよなって言われるのは一番しんどい。『タカトシの漫才面白いよね』って言ってもらえるコンビでありたい」と漫才への強い思いを明かした。

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■プロフィール
タカアンドトシ
タカ(1976年4月3日生まれ、北海道出身)とトシ(1976年7月17日生まれ、北海道出身)のコンビ。中学の同級生で、1994年5月に結成。1997年に「全国吉本若手漫才」で優勝。『爆笑オンエアバトル』(NHK)のチャンピオン大会では、第7回(2005)と第8回(2006)の2年連続優勝。タカのボケにトシが「○○か!」とツッコミを入れる漫才でブレイクした。2016年には北海道観光大使に就任。東京進出後も地元・北海道での活動にも力を入れ、北海道ローカルの冠番組も持つ。