【2020年】|AV評論家が選び方を詳しく解説!|AVアンプのおすすめ6選

【この記事のエキスパート】

オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家:折原 一也

オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家:折原 一也

オーディオ&ビジュアル専門誌『AV REVIEW』『プレミアムヘッドホンガイドマガジン』や、モノ雑誌『家電批評』『MONOQLO』『GoodsPress』『MonoMax』『DIME』『日経トレンディ』等、Webでは『Phileweb』『日経トレンディネット』『価格.comマガジン』『@DIME』『&GP』等の媒体で、レビュー、解説で活躍する1979年生まれの若手評論家。

日々、新製品発表会や欧米のIT・家電関連イベントを取材しデジタル家電のトレンドにも精通。

高価なハイエンドの機器だけでなく、格安・コスパ志向、ライフスタイル志向の製品までもカバー。

AV家電製品の取材歴が長い事もあり、製品はスペックで判断するだけでなく、実機に触れてクオリティをチェックした上でのレコメンドを心がけている。2009年より音元出版主催のオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員。


自宅で映画館さながらの迫力感あるサウンドを再現できる、AVアンプ。音を増幅させる働きを持つAVアンプは、ホームシアターを楽しむうえで不可欠なオーディオ機器であると同時に、ゲームや音楽鑑賞でも活躍してくれるアイテムです。いざAVアンプを買おうと思っても、どれを選ぶべきかわからない……という方も多いのではないでしょうか。そこで、AV評論家の折原一也さんへの取材をもとに、専門用語の解説も交えながら、AVアンプの選び方とおすすめの商品をご紹介いたします。

AVアンプの選び方|AV評論家に聞いたポイントを紹介

AVアンプを選ぶ際に気をつけておきたいポイントを5つ、AV評論家である折原一也さんに教えていただきました。

AVアンプの選び方

AVアンプのスペックで確認しておきたいのは、対応フォーマットやチャンネル数、入出力端子の種類や数などです。どんな使い方をするか、どのような点を重視するかを考慮して、自分に合った製品を見つけましょう。

音質に違いがある「対応フォーマット」を確認

AVアンプで扱うフォーマットにはいくつかの種類があります。

まず、2チャンネルのステレオオーディオについては、デジタル入力の対応フォーマットをチェックしておきましょう。代表的なものはCDのPCMですが、このほかにSACDなどで使われるDSDや、CDと同じPCMでも高サンプルレートのハイレゾ音源などがあります。音楽を高音質で楽しみたいなら、これらのフォーマットに対応しているものを選びましょう。

映画やゲームで使う5.1チャンネルや7.1チャンネルといったマルチチャンネルのサラウンド音声については、おもにDolby DigitalとDTSの2つがあり、どちらも複数のバージョンがあります。バージョンによる大きな違いはチャンネル数ですが、音質も異なることがあります。

たとえばブルーレイに採用されている高音質の音声規格に対応し、192kHz/24bitの音声を再生できるのは、Dolby DigitalならDolby TrueHD、DTSならDTS-HD Master Audioよりも新しいバージョンです。サラウンドについても音質を重視するなら、これらの点もチェックしましょう。

対応サラウンドフォーマットを確認

【エキスパートのコメント】

映画やゲームのサラウンド音声を楽しむAVアンプの最新トレンドは、劇場映画で採用例が増えている「Dolby Atmos」「DTS:X」といった立体音響技術。立体音響技術では、音の空間情報にオブジェクト方式を採用し、頭上から聴こえる音の情報も収録しています。

AVアンプを使った本格的なホームシアターでは、高さ方向を再現する天井スピーカーを含めた5.1.2chのようなスピーカー構成とすることで、劇場さながらの立体音響を再現。ほかにもいくつかの新方式が登場しています。

臨場感を左右する「チャンネル数」を確認

映画やゲームで臨場感ある音声を楽しむには、マルチチャンネルのサラウンドが欠かせません。そのためには、出力できるチャンネル数もチェックしておきましょう。

前述のDolby DigitalやDTSでは、前方の左右と後方の左右、前方中央、そして低音専用のウーハーを使う5.1チャンネルを基本として、後ろの中央を追加した6.1チャンネルのDolby Digital EXやDTS-ES、左右2つを追加した7.1チャンネルのDolby Digital PlusやDTS-HD High Resolution Audioなどがあります。スピーカーの数が多いほど前後左右から音に包まれ、音が斜め前から後ろに通過していくなど、リアルで臨場感ある音声を楽しむことができます。

最初はステレオの2チャンネルからスタートして、あとからスピーカーを追加してサラウンドシステムを構築することもできるので、予算が許すならできるだけチャンネル数の多いものを選ぶとよいでしょう。

チャンネル数で探す

【エキスパートのコメント】

AVアンプのもっとも基本的なスペックは、搭載しているアンプのch(チャンネル)数です。映画やゲームのサラウンドを再現するホームシアターの最小構成は5.1chですが、上位モデルは7.1ch、9.1chのように、より多くのアンプを搭載しています。

立体音響技術に対応するホームシアターでは、最低でも7.1ch以上のAVアンプを選びましょう。日本の家庭では、スピーカー自体は最小の5.1chの構成で組むケースが多いのですが、アンプのch数に余裕があると、バイアンプやマルチルームといった方法で活用できます。

また、アンプのW(ワット)のスペックは、迫力あるサウンドを再生する性能の目安になりますよ。

ディーアンドエムホールディングス DENON『AVR-X4500H』:

出典:Amazon

こちらは9.2ch対応のAVアンプ。

接続する機器に合わせて「入出力端子」を確認

接続する機器の出力端子を確認して、対応する入力端子を備えるAVアンプを選びましょう。

BDプレーヤーや4Kチューナーと接続するときに使われるHDMIは、複数装備する製品がほとんどです。ただしHDMIは多くの家電製品で使われているため、あとからゲーム機などを接続したくなることも想定して、数に余裕あるものを選ぶのがベターです。

また、CDプレーヤーなどのデジタル音声出力には、光と同軸の2タイプがあります。手持ちのプレーヤーがどちらを備えているかを確認して、同じタイプのものを選びましょう。なお光デジタルには角型と丸型がありますが、これは変換コネクタなどで対応できます。

カセットデッキなどのアナログ機器ならRCA端子(ピンジャック)が一般的です。またレコードプレーヤーを使いたいなら、PHONO端子の有無もチェック。これがあれば、PHONOイコライザーを用意しなくてもレコードプレーヤーを直接接続することができます。

設置場所を想定してサイズをチェック!

置きたい場所に置けるかどうか、サイズの確認も必要です。AVアンプの多くは横幅が43~44cm、高さが15~17cmとなっています。

AVラックなどを使う場合は、ほとんどの場合問題なく収められますが、これよりも高さのある製品もあるので注意してください。「薄型アンプ」と呼ばれる背の低い製品もあるので、設置場所が限られる場合はこういった薄型タイプから選ぶとよいでしょう。

サイズの確認も忘れずに

【エキスパートのコメント】

AVアンプは、リビングの薄型TVと組み合わせたカジュアルシアターでも活用可能。そこで考えておきたいのは、AVアンプの本体サイズです。

AVアンプのほとんどはフルサイズと呼ばれる幅43cmのもので、高さも15cm以上のサイズがスタンダード。とはいえ、この寸法では一般的なTVラックのなかにうまくおさまらないこともあります。

そこで選びたいのが、薄型AVアンプと呼ばれる製品。こちらは、背の高さが10cm程度と低いため、TVラックのなかにも収まりやすくなります。また、クラシカルなAVアンプの見ためが気になる方も、薄型AVアンプを探してみるといいでしょう。

自分が欲しい機能を絞り込むことも大事!

AVアンプには、多彩な機能を持つ製品も数多くあります。たとえばBluetoothやWi-Fiといったワイヤレス接続に対応していれば、スマホやタブレットなどのBluetooth対応機器や、Wi-Fi対応のPCなどに収録した音楽を、配線をせずに再生することができます。

DLNA対応なら、LAN経由でさまざまな機器を接続でき、リビングにいながら別の部屋のあるCDプレーヤーの音を聞く、といった使い方ができます。

また、サラウンドシステムを構築する場合に、数多くのスピーカーを最適な位置に配置するのは面倒ですが、最適な音場になるように自動調整してくれるものもあります。ただし機能が豊富な製品は高価になりますし、自分にとっては不要な機能が含まれている場合もあるでしょう。

CDやDVDプレーヤーを再生できればよいという人ならワイヤレスは不要ですし、AV機器をひとつの部屋にまとめて置いているならDLNAはほとんど使わないでしょう。このように、使い方に応じて自分に必要な機能を絞り込み、最適な製品を選んでください。

音楽リスニングのスタイルで探す

【エキスパートのコメント】

AVアンプは、ホームシアターのためのものと思われがちですが、本来はAVレシーバーと呼ばれています。AVレシーバーは映画だけでなく、音楽リスニングも含めた家庭内のサウンドを一手に引き受けるためのものです。

アナログやデジタルの音声入力はすべての機種で搭載しており、最新のAVアンプはWi-FiやBluetoothのワイヤレスに対応する機種も増えています。

Wi-Fi対応であれば、自分が契約している定額音楽配信のサービスがきちんと使えるかどうかのチェックを忘れずに。Bluetoothを使用する場合、aptXやLDACといった高音質コーデックへの対応も確認しておきましょう。

HDMI端子の数や映像方式もチェック

【エキスパートのコメント】

AVアンプは、HDMI端子を使って、BDプレイヤーやゲーム機、FireTVなど、映像配信端末とさまざまな機器を繋げることが可能。必要に応じて切り替えるスイッチャーの役割を持っています。多数の機器を繋げて切り替えたい場合には、HDMI端子の数もチェックしておきましょう。

同時に、4KやHDRといった最新映像フォーマットをパススルーする機能の対応可否も確認することをおすすめします。4K 60p 4:4:4とHDCP 2.2、そしてHDR10、HLG、Dolby Visionに対応していれば最新です。

YAMAHA(ヤマハ)『RX-V585』:

出典:Amazon

HDCP 2.3対応のAVアンプ。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)