台TrendForceは、2018年第4四半期のスマートフォン(スマホ)やサーバ需要の低迷の影響により、2019年第1四半期のNAND市場は、これらの最終製品メーカーが在庫調整を行ったこと、ならびに季節的な閑散期の影響から、前四半期比23.8%減と大きくしたが、第2四半期も価格下落の影響から市場規模の縮小が続く可能性が高いとの予測を示した。

同四半期の大口契約価格はeMMC/UFSで前四半期比15~20%減、クライアントSSDで同17~31%減、エンタープライズSSDで同26~32%減と大きく下落したほか、TLCウェハの契約価格も同19~28%の下落を記録したという。また、NANDの主力搭載品であるスマホ、ノートPC、サーバなどの需要は今後、回復に向かうことが見込まれているが、在庫水準を緩和させるほどには伸びず、在庫圧力が解消されないことから、今後も価格下落はしばらく続く可能性があるとしている。

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    2019年第1四半期(1-3月期)の自社ブランドでNAND製造を行うサプライヤの売上高ランキング (出所:TrendForce)

主要NANDサプライヤの動向

毎年第1四半期は市場の閑散期にあたるため、多くのNANDサプライヤは在庫を捌くことに苦慮し、結果としてビット出荷数量を減少させるのだが、シェアトップの韓Samsung Electronicsの出荷ビット数量は同5%増とプラス成長を果たした。これは同四半期に、大容量のUFSが予想以上に売れたほか、大容量のクライアントSSDの出荷も増えたためである。しかし、平均販売価格そのものは同25%前後の減少であり、ビット数量が伸びても売上高そのものは同25%減の32億2900万ドルにとどまる結果となった。また、同じく韓国系のSK Hynixも同四半期における平均販売価格は同32%減となり、売上高も同35.5%減の10億2400万ドルとなった。

日本に工場を有する東芝メモリも、Appleを含むスマホベンダを中心とした在庫調整ならびに季節的要因の影響から、ビット数量を減少させ、さらに平均販売価格も同約20%減となり、売上高は同20.2%減の21億8000万ドル。パートナーもウエスタンデジタルも同25.9%減の16億1000万ドルと売り上げを減少させた。

米Micron Technologyの売上高は同18.5%減の17億7600万ドルとやはりマイナス成長となったが、その下げ幅はほかの大手サプライヤに比べて低く抑えることができた。同社は64層3D NANDを採用したPCIe SSD製品の導入を顧客に促し、PCメーカー向けに新しいクライアント96層SSD製品をリリースし、ウェハとして出荷する割合を減らす戦略を採用しており、それが一定の成果を収めたと見られる。平均販売価格は同25%近く減少した一方で、出荷ビット数量が同8~10%ほど増加したことが、その戦略の成果と言えよう。

そして、Intelも平均販売価格を同20%以上下落させたが、顧客の中心であるサーバベンダがエンドユーザーのハードウェアニーズに応えるためにSSDへの切り替えやストレージ容量の増大を図ってくれたこともあり、出荷ビット数が同10%以上の増加を達成。大手6社中、売上高の減少率は最小の同17.3%減(9億1500万ドル)にとどめることができたという。