貧乏になりたい人はいません。それでも、貧乏に悩む人は多いようです。稼ぎがある、働き口がある、ハンディキャップがない。それにも関わらず、貧困に悩む人もいます。

厚生労働省が発表した国民生活基礎調査の結果によると、「日本人の6人に1人は貧困」なのだとか。貧乏になりたい人はいません。それでも、貧乏に悩む人は多いようです。

貧乏に悩む人には、いろんな原因があります。稼ぎが少ない、働き口がない、ハンディキャップを抱えている……など。やむを得ない事情がある方が大半でしょう。

一方で、「予防できる貧乏」があるのも事実です。稼ぎがある、働き口がある、ハンディキャップがない。それにも関わらず、貧困に悩む人もいます。ここでは、稼ぎに問題ない人が貧乏に陥ってしまう2つの落とし穴をご紹介しましょう。

◆貧乏への落とし穴その1:新品好き
1つ目の落とし穴は、「新品好き」です。ぼくらは、新しいものが好きな生き物です。ですが、新しいものは得てして割高なので、経済学的に見ると不利であることが分かっています。

たとえば、金融の専門家であるTim Loughranらの研究によると、「新しく公開された株式は割高であることが多い!」という発表をしています。彼らはこの現象を「オーバープライシング(割高な値付け)」と表現しました。

ぼくも、この「新品好き」には悩まされました。洋服を買うときは「新しいもの」が欲しい。家も「新築」だと嬉しい。本を買うときも「新品」が欲しい。こうやって、「新しいもの」や「新品」を追い求めていくうちに、気づけば割高なものばかりを選んでいました(幸い、家は賃貸マンションなので大きな買い物はしていませんが)。

よって、余計な支出を抑えたい!という方は、新品にこだわらず、柔軟に中古品を選べるようになるのが効果的だと思います。それこそ、洋服を買うときや本を買う時など、最近は中古品でも良いものが売られています。メルカリやアマゾンで安価に購入することができますから、節約を目指す方は、検討してみるとよいでしょう。

◆貧乏への落とし穴その2:持ちたがり
2つ目の落とし穴は、「持ちたがり」です。行動経済学者の間では、ぼくらは「ものを持つこと」に価値を置く傾向があるようです。この心理傾向は、「保有効果」と呼ばれています。つまり、「所有物を過大評価してしまう」のだとか。

とはいえ、必要のないものを保有していても、意味がありません。たとえば、都市部に住んでいる方は、車を持つ必要はないでしょう。電車などの交通手段を使うほうが安上がりに済む場合が多いですから、大きな節約につながるはずです。

特に「高級車が欲しい!」と思っている方は、注意が必要です。消費者心理の研究者であるNorbert Schwarzらの研究でも、「高級車などを買っても幸福感は上がらない!」なんて結果が得られています。よほどの目的がない限りは、損と言わざるを得ない出費でしょう。

同じように、「マイホームが欲しい!」と思っている方も、注意が必要です。最近の研究によれば、「借りぐらしも、持ち家も、幸福度は変わらない!」という結果が得られています。だから、憧れを重視するあまり、経済的に間違った判断につながらないように注意しましょう。

なぜ、「持ちたがり」が損なのか?というと、「大きな買い物をするときにローンを組むことになり、金利で大金を損する可能性が高い」のが主な理由です。経済学的には「ローンほど損なものは、なかなかない!」というのが通説です。だから、基本はローンを借りずに済ませる方法を考えたほうが得策でしょう。

最近は、「賃貸マンション」や「レンタカー」などのレンタルサービスが充実しています。こういったサービスを代用することで、結果的には得することもありますから、大きな買い物をする前には、一度検討しておくとよいでしょう。

◆まとめ
「新品のものが欲しい!」「家や車を持ちたい!」というのは、ロマンであったり、夢だったりするものです。ですが、割高な買い物や自分の身の丈に合わない買い物(=ローン)は、大きな損につながります。

気持ちは分かりますが、すこし我慢するだけでも家計がかなりラクになると思いますよ。

参考資料:稼ぎがあるのになぜ?貧乏に陥ってしまう2つの落とし穴(https://allabout.co.jp/gm/gc/477710/)記事下段に記載 

文=中原 良太(マネーガイド)